短編 「彼の体は私の体」

彼との噂(女)が出てくる度に私は思うんだ。
彼は私の体の一部になっているから、私の一部がなくなる。
彼はこないだとあるスクープに撮られていた。
「人気アイドルKとのデート!?」と。
前も「人気女優U」「人気モデルN」
ああ、私の黒く渦巻く何かが出てきた、、
あ、親指の骨がぼきぼきとなる音がした。
「あ、また折れたんだ、笑」
私の一部が折れたんだ。
無くなったんだと。
私はまた体(じぶん)を殺さなきゃいけない。
私って彼に対して重いなって何回も思うけれど、こんな気持ちは彼だけなの。
これは大切な気持ち、今だけは好きでいさせて。
彼が結婚したらちゃんと殺すから。
彼に支配されているこの体彼になら殺されてもいいの。
だって彼の体は私の”体”だもの。


フィクションです。

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