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anon future magazine

未来を複数化するメディア〈anon press〉のマガジン。SFの周縁を拡張するような小説、未来に関するリサーチ、論考、座談会等のテキストを配信していきます。更新頻度は月4回程度…
〈anon press〉ではビジネスとフィクションを接続することを目指し、SF作家・文筆家・エンジ…
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記事一覧

尼子猩庵「輪切りトンネルの串揚げ」

◆作品紹介 前略  猩庵先生。いつぞやは失礼をいたしました。その後お変わりなくお過ごしでしょうか。  私は相変わらずコインパーキングから車を引き出せないでおります。こうしているあいだにも駐車料金はどんどん上がっています。  ほかにも停めっぱなしの連中はいくらでもいるのだ、豈、私だけはばかる理由あらんやと、人間の真似をしたのがいけませなんだ。しかしまあ、恐るべきメーターが一回りして料金がゼロに戻るまで、あと三ヶ月ばかりの辛抱です。  一回忌を過ぎましたが何ともないようです。

【anon interviews#01】灰街令「世界の記憶を濃縮する」

世界の記憶を濃縮する灰街令  わたしは以前、自身の音楽をエリック・サティの「家具の音楽」を引き継ぐ「こわれた家具の音楽」であると表現した。「こわれた家具の音楽」については、インディペンデントな音楽メディアである「スタイル & アイデア」にステートメントとして文章化したほか、同メディアから受けたインタビューでもその内実を語った。  「こわれた家具の音楽」というコンセプトを簡易的にまとめると以下のようになる。  現代の聴取環境はこわれてしまっている。都市の人工自然としての

佐川恭一「子供部屋おじさん」

◆作品紹介

アホダラ鏡太郎「色殺し」

◆作品紹介 ※作品は下記リンクよりご覧いただけます(PC推奨)。 website by kyosuke higuchi ◆著者プロフィール *次回作の公開は2025年1月29日(水)18:00を予定しています。 *本稿の無料公開期間は、2025年1月29日(水)18:00までです。それ以降は有料となります。 *〈anon future magazine〉を購読いただくと、過去の有料記事を含めた〈anon press〉が発信するすべての作品をご覧いただけます。

灰街令「気体固定細菌による魂成の場合」

◆作品紹介  雪原の地平に交わる柱群地帯は一画から離れて潜む翅虫たちにとって肢体を休めるために留まる白の絶璧に鋭く塗りたくられた無数の軌跡として発現する。  それは時間をかけて雪を溶かす霧雨というにはあまりに奥行きを欠いてむしろよりこちら側で呼吸しているように実際の機能としては時間に関係する系列を無化し縦に積み上げる塊として単位としての雪の密度とその座標を前景側へと移行する。  つまり遠く離れているにもかかわらず翅虫たちにとって柱は遠網として領域を支える不純物というより

久乙矢「エンケラドゥスの夜明けの魚」

◆作品紹介

惑星ソラリスのラストの、びしょびしょの実家でびしょびしょの父親と抱き合うびしょびしょの主人公「ツイート傑作選」

◆作品紹介 ※作品は下記リンクよりご覧いただけます。 website by ろっとん ◆著者プロフィール *次回作の公開は2025年1月15日(水)18:00を予定しています。 *本稿の無料公開期間は、2024年1月15日(水)18:00までです。それ以降は有料となります。 *〈anon future magazine〉を購読いただくと、過去の有料記事を含めた〈anon press〉が発信するすべての作品をご覧いただけます。

【募集】anon press2050

anon pressは今後、これまで以上の加速と拡張を目指します。 つきましては「anon pressにやってほしいこと」を広く全世界に募集いたします。 SFに関することでも、全く関係ない新しいことでもかまいません。直近のことでも、遠未来のことでもかまいません。個人規模でも惑星規模でもかまいません。 以下のdocs上で自由に加筆・編集・議論ください。anon pressのありうる姿を一緒にかたちにしましょう。

今村空車「堕落」

◆作品紹介

脱輪「ビニール・ボディ・ホラー——あるいはプラスチック・ニンファでいっぱいの海 第2部」

◆作品紹介

脱輪「ビニール・ボディ・ホラー——あるいはプラスチック・ニンファでいっぱいの海 第1部」

◆作品紹介

笠井康平「『anon press best of the best vol.1』書評」

◆作品紹介

CHIMERIA「050-1721-8095」

伊島糸雨『殕花遺説《ふうかいせつ》』

〈anon press〉から電子書籍第九弾となる、伊島糸雨『殕花遺説』が発売されました。 ◆収録作品 すべてが終わった後に咲く花は、どんな色をしているだろうか?  工芸的とも言うべき筆致によってめくるめく物語世界を立ち上げてきた伊島糸雨が送る、第一短編集。表題作「殕花遺説」を含む書き下ろし2篇をはじめ、anon pressでの発表作やブンゲイファイトクラブ本戦出場作、株式会社LIXILによるSFアワードの最優秀賞受賞作など全10篇を収録。 SF・ファンタジー・現代詩・