守屋山の四季
予想以上の冷え込みで桜の開花が遅れているといった報道もありますが、先日神奈川で桜が咲き始めているのをみました。
春の兆しがみえてきましたね。
季節の移り変わりです。
さて、山々の移り変わる季節は登山の醍醐味の一つですよね。
山桜、梅雨時期に輝く苔の森、紅葉、厳冬期の白銀の世界
移りゆく季節は景色を一変させます。
そう考えると、一度だけ登った山は、つまり一時期の顔しか知らないということですよね。
かくいう私も1回きりという山が大半を占めています。
しかし、この守屋山はよく登りましたよ。
ということで、
ようこそ、守屋山の小さな四季の写真館へ
雪解けと躍動の春
諏訪湖の対岸に広がる八ヶ岳・鉢伏山の雪が溶け、
植物が芽吹き始めます。
この時期に一際目を引くのがツツジです。
サクラと同様に新葉の展開前に開花が始まるツツジが、まだ新緑は先という山を彩ります。
きれいですね。
ハイシーズンの始まりです。
新緑と梅雨、緑深まる初夏
新緑の中を歩くと、木漏れ日がキラキラ。
時に、霧が覆うこともあります。
私、こういう新緑の霧の中を歩くのが好きです。
森に包まれるような落ち着きを感じます。
ふと地面をみるとホタルブクロが咲いています。
花の百名山の本領 夏期
守屋山はザゼンソウが分布しているということで花の百名山になっているため、それを見に来るためには春に来るのですが、
夏は登山道の周りもお花でいっぱいです。
私は山野草にそこまで詳しくはないため、知らない花がたくさんです。
いつか、案内できるようになるくらいに覚えることが夢
(下記の植物名は素人の私が照らし合わせたためもしかすると違う)
そしてこちらはササの花、ササはイネ科の植物で田んぼの稲穂のごとく出穂しますが、
ご覧ください、黄金色ではなく黒い穂を出します。
そして、ササはたくさん生えているようで多くが土の中で地下茎というものでつながっています。
つまりかなり巨大な植物体です。
これが開花後すべて枯死します。
この一見奇怪な現象からでしょうか、古くからは飢饉や不幸の前触れなどという言い伝えが残されます。
しかし、普段林床などでおとなしくしているササが真っ黒の穂を上げ開花し、一斉に世代交代をしていく。ササの一生で最大の見せ場。
私はサクラの花吹雪をみているかのように感動しますよ。
是非一度はみてほしいです。
このササの開花は周期が非常に長いことで知られていますが私は毎年のようにみています。
よく見ていると、ササの刈り払いが行われた登山道周辺で特異的に開花しているようにみえます。
こうしてちょうどお会いした登山道整備をされている方と話していると、確かに刈り始めてから咲くようになった気がすると心当たりのあるご様子。
もしかすると、刈り払いや鎮圧という人為的な攪乱によってササの開花が誘導されているかもしれません。
紅葉だけじゃない
山ではあまり見かけないかもしれません。ススキです。
こちらは守屋山東峰の山頂付近です。山頂付近は景色を楽しめるように伐採されています。
ススキはおそらくこの森林の伐採によって光が入ることで成育しやすくなっていると考えられます。
そして、トリカブト。
ちょっとすごい山へ行かないとみられないイメージをもっていたのは私だけでしょうか。
この時期になると守屋山でもたくさん咲いています。
きれいですよ。
もちろん紅葉もきれいです。
私的には松尾峠から守屋山へのコースがおすすめ。
尾根沿いに歩くコースで、周りは茸止山(きのこ山)になっています。
そのため非常にきれいに整備された木漏れ日のよく入るナラ林が広がり、
オレンジや黄色に色づきます。
チェーンスパイクで白銀の世界へ
さあ、ウサギの足跡に連れられながら、雪山ハイクのスタートです。
雪が厚くて大変では?とご想像の方のいるかもしれませんが、
見てください。この素晴らしいトレース。
雪の降ったその日には大抵先頭のラッセルが入ります。
そして翌日、翌々日には快適な圧雪コースの完成です。
こうなればチェーンスパイクで行ける(安全には充分気をつけて
休日の登山者は冬でもかなり多くて安心感があり、途中分杭平には冬期トイレも設置あり(2024/03現在)です。
雄大なアルプス、八ヶ岳の山々を一望できますよ。
いかがでしたか?
守屋山に登れなどとはいいません。
是非、一度登った山に別の季節に足を運んでみてください。
きっと山頂の新しい景色が、そして植物がその姿形を変えてあなたを待っています。
それでは
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