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夏草を積んで愚考を巡らせる

 YouTubeなどで、農作物を出荷して生計を立てておられるプロの農家さんの畑を拝見するたびに感心することがあります。
 一つ目は、土がとにかくきれいなこと。
 なぜあんなに小石がなくて、土の粒がそろっているのでしょう。うちの畑とは雲泥の差です。w
 二つ目にはほとんど雑草が生えていないこと。
 彼らは雑草が生えたら小さいうちに徹底的に除草しておられるんです。雑草はリスクでしかないのです。

 プロだけあって、ものすごくしっかり畑を管理しておられるのですが、その理由は畑に小石があったり、雑草が生えたりするとやはりいろいろと作物に影響が出るからなんですよね。小石があると根菜は曲がります。雑草が大きくなると養分と日光を取られて作物の生育が悪くなるし、虫たちもたくさんやって来ます。
 今の流通過程に乗っかって農作物を出荷して生計を立てるとなると、これらのマイナス要因をできるだけ排除して、とにかく効率よく「売れる野菜づくり」を目差さねばなりませんから。

 つまり、私のように「ああ、草生えたか?ま、種がこぼれる前に何とかすりゃええやろ?」なんてのんきなことは言ってられないわけです。(^^;)

ですから、プロの農家さんの畑の脇にはこんな草ボーボーの場所なんてまず無いんですよね。
うちの畑の場合は、つい先日耕耘した畑にもあっという間に草はえる。www

 ええ、うちの畑はしょせん家庭菜園。プロとは違うんです。草が生えてたって、虫がいたっていいじゃない?生き物の多様性は環境にとって大切なんだよ。でもね、そんなこと言ってるから、カメムシやバッタの温床になって苦労するんじゃないか?という話は置いといて。www

 うーむ、しかしプロの農家さんのしておられることにはどれも一理ある。さすがに草ボーボーはちとまずいよな。というわけで、この暑いのに重い腰を上げて、畑周辺の大きくなりすぎた夏草を刈っては米ぬかを混ぜて草堆肥を作る作業にかかり出しました。

でも、草もこうして活用できるならメリットもあるってこと?まあ、デメリットの方が多いな。w

 あ、でね。プロの農家さんは草堆肥を作るということもほぼされません。種の付いた草は困りものなだけですから、もし生えても堆肥などにせず全部畑の外に持ち出しておられるんです。
 ま、私はこうしてありがたく使わせていただいてますけど。(^^;)

今回も通気性を確保するために堆肥枠の底と壁面の立ち上がりにメッシュのカゴを敷き詰めて、
暗渠パイプを何本か仕込んであります。これで隅々まで一気に好気発酵が進むんですよね。
翌日の様子です。うん、夏は気温が高いから発酵スピードが速いや。(^^)
ちょっと発酵した上からまた積んでを繰り返して、4日がかりでやっと全部積めました。
ホントは雨の当たらない軒下がいいんだけど、ビニルシートで覆って、ハイ行ってらっしゃい。
翌朝の内部温度。こりゃちょっと上がりすぎです。www
そのまた翌日。白カビ大発生。よしよしこれで一安心。(^^)


 野菜ができたらできたで、素直に喜ぶ。
 病気が出たら出たで、一憂する。
 草が生えたら生えたで、まあエエかと積んでみる。
 虫が来たら来たで、ウワーッと言いながら写真を撮る。


 私がこんなに暢気な畑ライフを送れるのはなぜか?
 それはまあ、つまりはあれだな。
 すべてがお遊びであって、
 生活がかかってないからなんだよな。
 などと、草を積みながら愚考を巡らせましたとさ。^^;


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