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極寒の中だけど野菜残渣を堆肥にしてみようチャレンジ

 えー、畑をしているとどうしても大量に出てくる野菜残渣をみなさんはどのように処理しておられますでしょうか?

収穫するときに出る大根や白菜の外葉は意外に多いんです。

 私は昨年までこういう野菜残渣に米ぬかを振って畑に掘った穴に埋めていました。
 でもね、畑に埋めた野菜残渣を掘り起こして土中での分解の様子を観察すると、どうも発酵というよりはベチャベチャと腐敗しているように思うのです。腐敗も発酵も微生物による分解ですからそれでもいいんですけど、雑菌が増えたり、メタンガスや硫化水素などが排出されたりして、土や作物にはあまりよろしくありません。
 というわけで、なぜかあちこちの農チューバーさんがしきりに宣伝するリサール酵産の「カルスNC-R」を買って使ってみたりもしたのですが、お値段も張りますしもっと安く手軽に堆肥化できないものかと考えて、今年は堆肥枠の中で好気性発酵をさせてみることにしました。

まず、分解が早く進むように剪定バサミでできるだけ小さくカットしていきます。
こんなもんでいいでしょう。雑草が堆肥にできるなら、野菜残渣でも堆肥はできる気がします。

 ただし、野菜残渣は水分の含有量が多くて、どうしても腐敗しやすいのでやっかいなんですよね。だから、これだけを積んだら先ずアウト。ですから今回は乾いた落ち葉とブレンドして水分量を加減します。

カットした野菜残渣と、秋に集めた乾いた落ち葉。さらに発酵を促進させる米ぬかを混ぜて、
加水はほどほどにして、全体の水分量を調整をしながら堆肥枠に積んで行きます。

 途中で思い出して、集めておいたコーヒーかすも混ぜてみました。ここに家畜のフンなどの動物由来の材料を加えると、微生物の餌になる窒素分が多くなるので一気に発酵が進んでさらによいのですが、まあいいでしょう。
 ちなみに、海外ではこういった堆肥作りでは茶色い材料と緑色の材料の比率を6:4にするそうな。今回は私も大体そのくらいの比率になるように落ち葉多めでブレンドしています。

最後に追い米ぬかを振りまいて、雨水が入らないようにカバーを掛けたら仕込みの完成です。

 さあ、これでどうなる?このところものすごく寒いけど、果たしてちゃんと分解は始まるのでしょうか?


 さて、それから3日後。通常ならもう発酵し出していてもおかしくありませんが、今シーズン最強の立春寒波到来中。どうなってるかな?と思って恐る恐る様子を見に行ったら!

うわ、すっぽりと雪に覆われてますやんか。ちなみにこの日の早朝の外気温は-3℃でした。
かぶっている雪を落としましたが、いや、これはさすがにアカンでしょ?冷凍庫状態です。w

 でもね、堆肥に刺した棒温度計の表示何と何と10℃近くあったんですよ。外気温との差はこの時点で+12℃ちょっと。ということは、少しは発酵が始まってる感じです。何とかこのままでも行けそうな気もするんだけど、こりゃもう一踏ん張りかな?

というわけで、「ペットボトル湯たんぽ作戦」で援護射撃開始です。ペットボトルにお湯を入れて、
 山に突っ込むだけですけど。通気のために入れてある暗渠パイプの中にも一本つるしてみます。

 でも、ペットボトルのお湯なんてこの寒さですぐ冷めるでしょ?
 
ハイ、その通り。だけど、条件さえ整えば微生物の活動スピードはものすごく速いですから。お湯が温かい内に発酵が爆発的に進むんじゃないかと。
 しっかり全体を温めないとこれだけの量は発酵しないんじゃないの?
 
そりゃまあそうなんだけど、これでペットボトルで温められた部分が発酵し出したら、その発酵熱が連鎖してどんどん発酵は広がるはずなんです。

どうなってるかな?と思って後で見にいったら、4時間後には内部温度が25℃を超えてました。w


 やれやれ。
 ここまで来たらもう安心。
 明日にはモクモクと湯気が出ているはず。
 あとは仕上げをご覧じろです。

 でもね、これって「ペットボトル湯たんぽ作戦」やらんでも
 こうなってたんじゃないの?
 さあ、どうなんでしょ?w
 たぶん時間短縮には貢献してるんじゃないかな?

 それにしてもですよ。
 堆肥ってこの極寒の中でも発酵するんだ。
 好気性発酵ってすごい。(^^)


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