他人にとってはどうでもいいけど「自分にとっては大切なこと」に全力で頭を悩ませていたい
目の前に並ぶ色とりどりの刺繍糸たち
素材や太さ、色合い、全く同じものはなくてそれぞれが表情豊かで個性があって、
その中から選びとる工程がとても心地いい。
この色合いを組み合わせたいから
この糸とこの糸か。
マットなあたたかみのあるアイボリーと、同系色のラメ糸を合わせようと手に取った。
いや、もう少し光沢がほしい。
同じアイボリー系統で、ツヤっと光沢のある糸を合わせてみると、しっくりきた。
いや、でもすでに縫っている糸に合わせると、やっぱりマットな糸がいいのか?!
また迷い始める。
とても真剣でいて、とても幸せな迷いだ。
大きな布の中のほんの一部の、2本のうちの一本。
ましてや全体で見たらほぼ存在感のない部分。
どちらを使うかなんて、結果的にどうでもいいかもしれない。
1mmにもみたないほぼ同じ色の似た糸から、どちらを選んでも大きく変わることなんかないかもしれない。
でも、そんな小さな選択に、全力で頭を悩ませていたい。
他人にとっては興味も示されない、どうでもいいようなこと、
でも自分にとってはとても大切なこと。
そんなことに、いつまでも心を傾けたい。
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