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anji hirata | 詩と言葉
2020年8月28日 18:17
寄せる想いがあるから紡げることばがあってひとりきりだから膨らむことばがあって片足に繋がりをもう片足に孤独の靴を履いて書き人は歩いていくのでしょう誰かがいなければあたためられないことばがあるひとりでなければすくいあげられないことばがある
2020年8月25日 14:43
愛が欲しいと鳴く カナリア誰もが羨む美しい声で嘆きを詠う カナリアその羽は綺麗なままで飛び方を忘れてしまったように射し込む明かり開いた籠の扉人は皆その胸に嘆きを抱いて暮らすだがそれだけが人生というわけでもないだろう空の上へとんでゆけ美しい カナリア
2020年8月22日 19:39
アスファルトに落ちた葉は土には還らず崩れてその身を風に晒すせめて一葉くらいは拾い上げてあの木の下へ空は大きくて 青くて人の暮らしは今日もまたせわしないどこかで ゆっくり
2020年8月22日 19:38
『 ずっと一緒に 』いられなくなってからの方が人生が長いなんてね
2020年8月19日 18:10
恋の想い出はもどらない輝き疼きの落としもの愛して 愛されて傷ついて 傷つけて甘い残り香がして剥がすと血の出るかさぶた望むとも望まぬとも過ぎ去った眩しい時の欠片誰の胸にもひそやかに揺れ続ける花
2020年8月11日 18:47
恋をひとつ 涙をひとつ優しさをひとつわがままをひとつふたりで埋めてゆく恋人たちのパズル出来上がるのはどんな未来ですか最後のひとつは愛でありますようにたとえそれが完成するともしまいとも
2020年8月7日 18:18
あなたからわたしへわたしからあの人へあの人からこの人へコトノハの風向きは吹き抜けて巡りながらぼくたちわたしたちのなまものの胸に触れて繋いでいる響いているそれは言葉の情報ではない心のゆらぎをやさしくも抱いて