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私のファミリーヒストリー ~叔母と教祖と時々守護霊~


実は先日、陸上自衛隊高等工科学校の記念行事、観閲式に参加しました。
普段であれば、まず自衛隊が高校を運営していることすら知りませんでしたし、観閲式などという行事が開催されていることも知りませんし、参加したいとも思わないのですが、叔母から私のはとこが通っているから見に来ないか、との連絡を受け、行ってみることにしました。

はとこともなれば遠縁の親戚にすぎず、その日が初めての出会いです。顔を知ったのも当日でした。親戚に自衛隊になろうとしている子がいるなんて驚きでしたし、これから自衛官になって、国のために働くなんて、とても誇らしいことだと感じていました。

というのはただの余談です。すいません。
今後一切、はとこは登場しません。

私の家族、とりわけ父方の家は、とにかく短気で意地悪で怠け者でアホが多い家系です。はとこの彼も一応父方の親戚ではありますが、別の家に嫁いだ父の従姉妹の息子なので、もう別の家系ということにしておきます。

連絡をくれたのは父の妹、私にとっての叔母でしたが、実際彼女とも6年ぶりの再会でした。とても私を可愛がってくれる人だったのですが、最後に会った時、何か違う、合わないと感じ、そこから筆まめに連絡をすることがなくなりました。
3年前に私がLINEのアカウントを削除したため、そこからは連絡すら取っていませんでした。両親は彼女のアドレスを持っていたので、時々は連絡を取っていましたが、それも最近はほとんどなくなっていました。
しかし先月、急に工科学校のイベントに誘われ、どういう風の吹き回し?と違和感を覚えましたが、家族の誰より右翼でミリタリー好きの父がイベントに行く気満々だったので、私も一緒に行くことになったのです。

先ほども話に出しましたが、父方の家系は短気で意地悪で怠け者でアホが大半です。誰もがこのどれかまたは複数に該当します。
父と叔母の父親、私にとっての祖父は、まともに子育てをする人ではありませんでした。真面目に仕事もしない、友人の連帯保証人になって数百万の借金を抱える、不摂生で糖尿病、という万国どこでも聞けるエピソードの持ち主です。借金は父と叔母が全額を返済しました。
私が唯一、生まれてから会ったことのある祖父の一人ではありますが、幼い頃、一時だけ私の家で暮らしていた祖父と父が、毎晩のように喧嘩をしていたのを覚えています。その後、祖父は失踪し、今でも行方は分かっていません。20年以上、捜索願を出していますが、音沙汰なしです。
(この前、霊界で話せたので、死んだらしいです。霊能力があってよかったー!笑。ジジィ~!元気か~?一緒に大福食ったな~!それしか思い出ないけど、別にジジィの影響でもないけど、ハロムは大福が大好きだ~!)
地上では今でも行方不明で生死不明ということになっています。その他、祖父の兄弟や、その子供たちにも何人か出奔したヤツらがいます。 祖母の家系も、おおかた祖父の家系と似たようなもので、お互い血が繋がっているとは思えないほど犬猿の仲です。

そして父と叔母の母親、私の祖母は、兄妹がまだ子供の頃、年齢にすれば30代で亡くなりました。今、生きていれば80歳を超えています。そのため、彼女との思い出を持っている親戚は現在、亡くなりつつあり、語れる親戚はすでに少なくなっています。
一緒にいられた時間が短かったため、叔母は祖母を、良妻賢母の世界で最も素晴らしい女性のように思っています。半端者の父親(私にとっての祖父)のことが嫌いな分、そこまで記憶の残っていない母親(祖母)を美化している傾向もありました。

まだ私と叔母の親交が続いていた6年以上前、叔母は祖母の家系の親戚達に声をかけ、自ら県外に出向くなど、アクティブに交流をはかっていました。少しでも母の生きた痕跡を見つけたい、母の記憶や思い出を知りたい、という一心だったのだと思います。何十年も前に亡くなった母親と再会したような気持ちだったのかもしれません。
最初は大変楽しんでいる様子で、私に手書きの家系図までくれました。ですが私といえば、祖母の親戚など叔母以外、一人にも会ったことがなかったし、ルーツや血筋にも興味を持っていなかったので、叔母の話してくれる親戚には何の親近感も湧かなかったものの、自分がこんなにも色々な人と血が繋がっていると知ることはできました。 自分のことを、自分と両親しか家族のいない寂しい人間だと思っていたけれど決してそんなことはなかった、人間の血ってすごいな、こんなに遠くまで広がって様々な活動をしているんだなと、じんわり感動を覚えました。
そこから父も、突然過去の記憶が降って湧いたかのように話し出し、どのような家族関係なのかを把握し始めました。

しかしながら、人と長い時間を過ごしていると、粗というものも見えてきます。
祖母は5人姉弟で、5人のうち、祖母の弟2人はまだ存命です。特に姉弟の末っ子にあたる弟(私にとっての大叔父)は、叔母と年齢もそこまで離れておらず、おじちゃん、と呼んで慕っている様子でした。
ですが何度か会ううちに、彼が非常に癖の強い人物であることが分かってきたらしいのです。とにかくお喋りなおじちゃんは、周囲の人や、人が持ち込んだ会話のネタを方方からディスる、自分は棚上げの何様ディスじじいだったらしく、ブチギレた叔母は、そこからおじちゃんとの交流を断絶させました。ブチギレ叔母のブッチ物語です。
その他にも、金銭面や生活面で支援が必要な従姉妹を助けようと申し出たものの、その従姉妹が典型的なダメ女とでもいうのか、シングルでいる時が無いほど頻繁にダメ男とくっつき、住居も転々とし、彼女の親からも見放されているような女性だったため、いくら支援しても、生活を良くするため頑張る気配がありません。

そういったダメ親戚達に対し、今度は叔母が文句やディスを言うようになったのです。 これも血が為せる業なのかな?とすら思うようになりました。父方の家族は集まると必ずくだらない言い争いに発展します。口を開けば互いの文句、揚げ足取り、大きなお世話ばかり。 こんな気分の良くないディスを聞くくらいなら、もう叔母には会わなくてもいいかな、と思ってしまいました。今までの恩を仇で返すようですが、できる限りこの血から逃れたい気分になってしまったのかもしれません。
ダメ親戚達にほとほと愛想の尽きたらしい叔母は、見たくない嫌な部分のすべてを拒否し、無かったことにする、という道を選んだようで、その後、叔母は親戚の話をしなくなりました。

ただ美化し過ぎていた母親の親族が、思い描いていたほど大した人間たちではなかった、というだけなのでしょうが、叔母にとっては微かに残る母親のよすがでもあるので、大きな落胆を否定することは私にもできません。 が、その後は私も彼女とあまり交流をしなくなってしまいました。なぜだか、もういいや……というような疲れた気分になってしまったのです。

そんな彼女が、久々に呼んでくれた観閲式です。 叔母と会わない6年間は私にとって膨大でした。変わったことは山ほどあります。6年も経って、変わらない人間などいません。
私は年を取ったかもしれない、子供から大人になり、物分かりが良くなり、受け入れられないことに反発する力がつき、自殺を考え、霊能力なんてものを発現し、なんだかんだ好きなものは変わらず、あるいは生活も6年前とそこまで変わらず、しかし人間としては成熟したのではないかと勝手に思っている6年を過ごしました。

6年も会っていなかった姪を、叔母はどう見るだろう、どう思うだろう、どんな顔をして会ってくれるだろうと、少し緊張すらしていました。
6年ぶりの再会が、初めて足を踏み入れた陸上自衛隊高等工科学校の校庭だというのも、なかなか奇妙で面白い話です。 そして校庭の向こうから走ってきた叔母の反応は。

6年が経ったことなど無かったレベルで、6年前とまーーーーーったく同じでした。 もっと言うと、私が6歳の頃とほぼ同じでした。



マジで・・・?



元々、キャパのない叔母は、昔から受け入れがたいことを無かったことにする傾向がありました。切り捨て御免というか、情報の取捨選択というか。しかし、叔母が私を見る目は、完全に小学生を見る目でした。
こんなにも時間が経ったのに、久しぶり~!会いたかった~!と、JK風味な謎のハイテンションで寄って来られて、知っている人の気がしませんでした。

これは本当に私の叔母なのか……?中身が別人になったような気がしてしまったのです。 6年も経ったら20歳だってアラサーですよ。叔母さんという生き物は、姪をいつまでも可愛い子供だと思っている、といった世間でよく言われるようなものとは確実に少し違います。
会話も噛み合わず、非常に失礼かつ偏見だらけの表現をしてしまいますが、認知症の人が昔話を今起こっている出来事のように話している感じです。脳が時間というものを認識できていないのではないか?と思うほどに。

父に対しても、兄さんは昔からそうだもんね、私たち似てるもんね、と笑いながら昔に起こったことばかりを言います。父もツッコまれて笑っており、自衛隊を見て気分も良かったのか、何の違和感もない様子でしたが、私からすれば、違和感でしかありませんでした。
なぜなら、叔母は父のことをものすごく嫌っていたからです。 兄さん(私の父)は父さん(私の祖父)に似ている、人の話を聞かず分からず屋で短気で頑固で無理解だと。
私から見れば、父に悪意はなく、ただ心が狭量で何も深く考えていない素っ頓狂のお調子者なだけですが、父のふざけた一面が、義理堅く理詰めな性格の叔母にとっては不愉快だったようです。そもそも父が嫌いなのに、父を観閲式に誘ったと聞いた時から違和感ではありました。

一体、私は、何を見せられているのか。
考えざるを得ませんでした。

そしてなぜか観閲式には、これまた約10年ぶりの再会である、例の棚上げディスおじちゃんがやって来たのです。おじちゃんのことは相変わらず好きではないらしい叔母は、おじちゃん面倒くさいから相手してくれない?と、あろうことか本人の後ろで父に頼んでいます。しかしその間も変に明るいテンションで、父とも微妙に、会話のズレを起こしています。
おじちゃんについて散々文句を言っていたのを知っているので、父に対応を頼むのは分かるのですが、表情と言動がチグハグで私の脳はさらにバグります。
私は違和感に頭を占領され、まったく観閲式に集中できなくなりました。それどこではありません。叔母が認知症老人のように、別人になっているのですから。 せっかく未来を担う若い子達が頑張っているのに、何なんだよまったくよぉ……!

叔母との再会は喜べるものではありませんでした。叔母は時間の中を生きることを完全にやめてしまったようでした。
昔のことを思い出したり話したりすることは何も悪いことではありません。ですがやはり、もう過去のことだけで十分だといって、今の現実世界ではないかつての虚像で満足してしまっては、確実に進んでいく時間の中を生きていることを、いつしか忘れていくのだと思います。
ネガティブなことを口にしたり、不満たらたらに過ごすよりも悪いことがあるなんて、知りませんでした。不平不満は欲があり、それは日常に対してまだ望みがあるということです。叔母は何もかもに対する不平不満という欲も手放し、ゆっくりと退化し、消化試合の人生を過ごしているように見えました。

こういった変化を目の当たりにしたのは、私だけなのでしょうか?こんな風に変化を遂げたのは叔母だけなのでしょうか?
それともみんな、口外しないだけで案外いるものなのでしょうか?

彼女は嫌な人になったわけではありません。むしろ前より変に明るく、良い人になっている感すらあります。そんな叔母を嫌いなわけではないのですが、では好きかと聞かれると、すぐに答えられません。
もう、叔母からはタメになる話や人生経験、その文句垂れぶりに呆れながらも面白い時間は共有できないのだな、と感じてしまいました。
私はショックだったのだと思います。叔母は私の成長や時間での変化をもはや認識できないし、今まで一緒に過ごした記憶も、情報の取捨選択をした結果、叔母にとってはすでに重要なものではなく、私という存在は切り捨て御免によって薄れてしまったと。

実際、叔母の頭の中が本当のところ、どうなっているかなんてことは考えても分からないことですし、落ち込んだって仕方がありません。

もうこの話は忘れることにします。 家族のことで悲しむなんて、柄じゃありませんから。





ところで、


前置きが長くなりましたが、今回のファミリーヒストリーのハイライトは叔母の頭がイカれたことではありません。
陸上自衛隊高等工科学校にて、もはや自衛隊には何の関係も罪もありませんが、久しぶりに父方の親族に会って、中には初めて出会った親戚もいたりして、私はある親族のことを突然、思い出したのです。

それは祖母と最も歳の近い弟、私にとっての大叔父さんのことです。

祖母は5人姉弟で、末っ子は先ほどから登場している“ディスおじちゃん”です。これではいささか聞こえが悪すぎるので通称を考えます。10年間同じTシャツを着ている体臭が酷い私の父ですが、彼にとっては可愛い甥っ子です。そんな甥っ子(当時56歳)にイオンで新しい服を買ってあげたらしいので、“イオンおじちゃん”としましょう。

祖母の弟で、イオンおじちゃんの兄にあたるその大叔父ちゃんは、長男でありながら、ある家に婿養子に出されました。

そしてなんと、新興宗教の教祖の息子になったのです。

この個人的衝撃エピソードは、父から度々聞くことはありましたが、父も大した宗教じゃない、田舎者しか信者がいないと笑っており、今ではその宗教団体もすっかり先細っているのかな、なんて、深く考えたことはありませんでしたし、今まですっかり忘れていました。
ですが観閲式に行き、イオンおじちゃんの顔を見て、私は婿養子になったその大叔父ちゃん、通称:宗教おじちゃんのことを突然、思い出したのです。

父の話では、宗教おじちゃんは祖母の姉弟の中でも一人だけ毛色の違う、優秀な男の子だったそうで、信者の中から特に優秀な彼を、当時の教祖が見初めて、娘の婿として迎えたいと考えたのだろう、ということでした。

私は近頃、と言っても霊能的センスが芽生えてから自分のルーツが気になり始めました。失踪した祖父のことや、疎遠になって10年以上になるたった一人の従兄弟のこと、私が生まれる前に会うことなく亡くなってしまった祖父母たちのこと。家族の縁にあまり恵まれなかった私にとって、この能力はルーツを知る手がかりになるかもしれない。現在どうしているかも知れない、どこにいるかも知れない彼らのことが分かれば、ひいては自分を知ることに繋がるかもしれない。
そんなことを思いながら、守護霊に親族の様子を聞いて回ったり、亡くなった祖父母と初めて話してみたり。父は、想像していたよりも祖母によく似ていました。誰からも聞いたことがなかった、そんなことを知って涙が溢れたり。
私と繋がるものが世界のどこかには確かにあると感じ始めました。

ですが考えたことはありませんでした。この霊能力はどこからやって来たのか。 自分の魂がもともと持っていたものなのだろうとか、この人生には霊能力が必要だったのだろうとか、ぼんやりとフレームだけは想像しているものの、確かなことを知りたいとは思いませんでした。
あるならある、それは理由があって必要があって、何かの役に立つためにあるんだ、その原因を考えたところで何かが変わるわけではない。こんな風に思い、これは自分だけが目覚めさせた能力であり、そこには血筋や遺伝や、はたまた先祖の生き方なんて、因縁もいわれも無いのだと。

宗教おじちゃんのことを知っていながら、なぜ関連性を考えなかったのでしょうか。そのせいできっと、私は観閲式にわざわざ出向くことになったのです。
何らかの力が働いて、私にルーツを思い出させようと必死になっている何らかの圧力を感じずにはいられません。
多分、霊的などこかからの何かです。※何も分かっていない。
誰かに動かされたと考えれば、すっとぼけに拍車がかかった叔母から連絡が来たことも頷けます。叔母ちゃん、ありがとう!

宗教おじちゃんには、霊能力があったのではないか?
姉弟の中で一人だけ毛色が違ったのも、教祖に見初められてダライ・ラマよろしく引き取られたのも、何らかの霊能力があったと考えれば不自然なことはありません。長男にも関わらず、彼の両親は彼を手放す決断をしたことも不思議でしたが、それも何かしら、感じるところがあったのかもしれません。 そんな彼も、調べれば20年以上前に亡くなっていました。父の家系は短命も多い家系です。地球では、手がかりは年月を追うほど掴みにくいものになってしまいます。切ないです。

その宗教団体のことも、宗教おじちゃんのことも、はっきりしたことはまだまだ何も分かってはいません。

でも、新しい夢ができました。

父の故郷に行って、少しでも宗教おじちゃんや、父が育ったルーツをこの目で見て、知りたいと思いました。父さえ30年間、故郷へは帰っていません。私は行ったこともありません。父が育った実家はもう残ってはいませんし、祖父もその墓には入っていませんが、行くことで何か面白いことが起こるかもしれません。

なのでまずは小手調べ。家から最も近いその宗教の道場へ行ってみることにします。
やっと今、ルーツへの旅が始まった気がします。どんな事実と出会えるか楽しみです。





この記事はほぼ毎日、守護霊と喋ってる人が、
守護霊とした会話の文字起こし文章です。
信じて読んでみる?ふっふっふ。

アニヤハロム:💎
守護霊のペドロ:🗡️

💎:とまあ、そういう話なんだけどね。どうだった?今回の話は笑。かっこいい風にまとめてるけど、全然かっこよくも何ともない話だけどさ。

🗡️:君がルーツを知りたいと願ったから、このような機会があらわれた。

💎:いつ知りたいなんて思ってたんだっけな?笑。実際、そこまで意識的に思ってたわけでもなかったんだよ。ただ、他にも霊能者いないかな?近い関係じゃない霊能者とはコンタクト取りにくいから、身近にいないのかな、例えば家族とか。って思ったのかもしれない。でも両親とか、顔を知ってる親戚はスピリチュアルから遠そうだから、いないだろうな〜って諦めてた。
実際、おじちゃんはあったのかな?霊能力。

🗡️:彼もまた、シャーマン的能力があった。未来を見る力や、預言や神託を伝える力。能力は、一概に血によって受け継がれるものではない。何人子供がいても能力を持たない場合もある。
君の祖母の家系は、(父の故郷。伏せます)のさらに北から来た。あの地方には古来からの遺伝子がまだ残っている。受け継いだ子孫もそれなりにはいるはずだぞ。君もまた例外ではなく。
君の家族には、君、そして彼(宗教おじちゃん)、彼の祖父、祖父の母親、祖父の従兄弟も、そのような力を有していた。特に男性にそのような能力が出やすい血筋のため、君が弟や息子を持てば能力が出ていたかもしれない。

💎:兄も弟もいないし、自分一人だけ霊能力があったみたいだね。はとこ達は受け継がなかったのかな?知らないだけで、家系の中にはまだ能力を持った人がいるのかな?

🗡️:父親の従姉妹の(名前は伏せます)の娘はそのような傾向はあるようだ。

💎:それもハロムから見るとはとこだよ。まだ子供の年齢だと思うけど…。今どこに住んでるか分からないし、分かっても連絡を取るのは難しそう。

🗡️:願っておけばそのうち、だ。

💎:なるほど、ここはそういう世界だったね。 この“血”というか、能力っていうのはどういうものなの?それは肉体的に引き継がれていくの?それとも、そういう性質を持った家に、霊能力を使いたいと思った人が生まれてくるの?

🗡️:君が今生きているその人生を体験したいと言ったから、サジェストされたのが君が生まれた家系だ。君は父親があまりに素っ頓狂で不器用な男だから、母親を見て選んできたと考えたのだろうが、それは半分は外れている。精神的、性格的な面は母親からだが、君の能力、肉体的性質のほとんどは父親から手配された。

💎:そういうこともあるんだ。肉体的にもハロムはお父さんより全然、器用で出来が良いと思うけどな~笑。

🗡️:それは君が父親より魂においては年上だからだ。

💎:経験の差ってやつか。自分の方がセンパイだからこれからはもっと威張り散らしとかないと笑。にしても、なんでこの家系を選んだんだろうかなぁ。霊能力がある家系ならもっとたくさんありそうなのにさ。
死んだ父方のじいさんと喋った時、ハロムが父にも母にも似ていない、どこかからかどわかしてきたと思うくらいだったって言われたよ。何だよ、あのじいさん、いかにも借金作りそうなこと言ってるわ笑。

🗡️:君の家は、そのような力がありながら、子供や子孫に家業を継がせようとしないからだ。代々霊能力のある家は神職や、人の生死、運命を扱う職を持っていることが多い。子供にも力があれば、跡を継がせたくなるだろう。
しかし君の家は、時々君や彼(宗教おじちゃん)のように、家族の誰にも似ていない普通ではない子供が生まれることを知っていたものの、全員が市井に暮らし、平凡な庶民として生きている。君はそのような家が良かったのではないのか?他人に道を決められることは、君が最も嫌がることだ。

💎:そうだったそうだった。押し付けが嫌いなんだった笑。家が伝統のあるタイプだったら、就職先に悩まなくて楽だけどね。ハロムっておじちゃんに似てる?

🗡️:怒りが長続きするところは特に。

💎:ダメじゃん、教祖なのに怒っちゃダメじゃん!うっかりダメなとこが似ちゃったじゃん!笑
おじちゃんはどういう人だったの?お父さんも小さい頃しか会ったことがないから、実際よく知らないんだよね。ネットで調べたら、若い頃のおじちゃんらしき写真は出てきたけど、それももう20年前の情報だし、あんまり出たがりな人じゃなかったみたいだから、ほとんど画像はなかった。
その宗教団体も、結局どういう活動をしてるのか、あんまり告知してないし。多額献金を募ったり、合同で結婚式したり、いきなり聖書の一文を読むって言って家に凸したり、特定の政党を応援したり、アニメや映画を作る、みたいな派手なこともしてないようだから。

🗡️:その宗教は、仏教が伝来する前の、日本古来の自然信仰から成り立つ教義を基にしている。神道もそのような教えを基礎としているため、神道により近い教えになるだろう。
信者を増やすことに積極的ではない。なぜなら、人数による力を求める思想ではないからだ。多くの宗教は、人数を増やすことで勢力をつけるやり方を用いてきた。それは古典的手法であり、今現在でも通用している。フォロワーを増やす、も仕組みは同じで、人の目、人の思いが集まれば力になる、という考え方だ。
しかしこの仕組みは力を失いつつある今は数の時代ではなく、個の時代に移り変わっている。そのように、個が力を発揮する世の中になれば、人と人は大量に手を取り合わずともよくなる。逆に、両手両足が他人と結ばれ塞がれていては、発揮できる能力も発揮できない。だからこそ、人を増やすのではなく、離れていても共存できるよう教えを共有するのが、君の大叔父の宗教の目指すところなのだ。

💎:なるほど。その第一代目の教祖、おじちゃんの養父にあたる人だけど、彼はなぜその宗教を立ち上げようとしたのかな?

🗡️:あの地域は自然環境が非常に厳しく、それこそ、人は手を取り合わなければ生きていけない。そこで共同体が必要になるわけだが、共同体になるには、人々がお互いに共通点がある、と思わせなければならない。村を作るにも、一族の家柄や屋号、集落のシンボルを作ることと同じ理由で、自分たちを共同体と証明する何かを作らなければならない。そうした時、教えというものは役に立つ。宗教の成り立ちとは、ほぼこのようなものだ。仰々しい神や、授かったとされる教義などは、本来何でもいいのだ。神という概念があり、教えというルールがある。そうして共同体は作られる。

💎:でも人数を増やすことに積極的ではないんでしょ?

🗡️:自然環境が厳しい場所では、増えすぎることも命取りになる。何にでも適切な線というものがある。過ぎたるは及ばざるということだ。

💎:別に隠してるわけじゃないけど、ハロムは実は違う新興宗教の2世なんだよ。それも神道系。縁を感じるわけじゃないけど、考えたら他の宗教とも縁が無いなって思った。 もう両親も自分もその宗教施設に15年以上出入りしてないから、どうなったかは分からない。先細ってる気がするけど…。
いちいち行事のために払うお布施も高いしさ。あんなん、子供が大きくなったら貧乏人には続かないよ。小さい頃は集会に来た年寄りの信者さん達が、ハロムのこと孫みたいに可愛がってくれて、お菓子とか貰えるのが嬉しくて行ってたけど、年齢が上がってきたら、偏った信者の人と会うのも退屈だし、学校と部活の方が忙しいから参加できないし。信者の集まりがあるんだけど、とにかく長丁場だから、道中で飽きないように、お母さんがドラえもんの絵本買ってくれたの覚えてるよ。数年後、気づけばお母さんは、ザ・シークレットとヘミシンクにハマってた笑。
宗教に特に輝かしいイメージはないから、おじちゃんの宗教にもそこまで期待はないけどさ。おじちゃんがどんな人だったのか、人柄とか知れたらいいなって思うけど。

🗡️:彼を覚えている者はまだ多くいる。行けば何らかの話は聞けるだろう。神道のあり方は、人生の修練における規則というより、世界の概念を表す。様々な宗教の教えをそれぞれ紐解くより、神道を学べば君たちの生きる世界がどのようなものか、ずっと早く理解できるだろう。すでに知っていることを学ぶ必要はない。その他の宗教にはすでに、君の知っていることしか残されていないということだ。

💎:だから神道に縁があるのか。本とか読んで勉強したい気持ちはあるんだけど、なんだか難しさに尻込みして続かないんだよね笑。その宗教、大丈夫そう?笑。面倒くさそうだったら遠慮しちゃうけど…。

🗡️:君のような余所者の客にはしつこく寄っては来ない。君は明らかに神頼みをして、真摯に説法を聞きそうな顔をしていないからだ。こういった宗教団体に似つかわしくない人物は、来ても信者としては長続きないことを相手は知っている。

💎:ひっでぇな!その通りだよ!笑
ま、私の教祖は私一人ですから( ´Д`)y🚬、説法は守護霊が喋るから間に合ってマース。 とはいえ、自分のルーツ探しが目的だとしても、色々なものを知ったり、人に出会ったりするのは悪いことじゃないから、施設に行きたい気持ちはある。

🗡️:ルーツはルーツ。君は君だ。

💎:分かってるよ。調べた結果、おじちゃんとか親戚が大したことない人でも叔母さんみたいに失望しないよ笑。

🗡️:君はルーツに憧れを持っている。家族が多い者にも。ファミリーヒストリーを見ながら、ルーツがはっきりしている芸能人をいつも羨ましく思っている。気にするな、とは言わない。しかしどのようなルーツや過去があったとしても、君は今、必要だから生まれた。君にとって今が必要で、今にとっても君が必要だからここにいる。どれだけの過去を追ったところで、それはすでに、役目を終えたものだということに変わりはない。君の役目は、過去を追うことではない。

💎:過去を追いたいわけじゃないけど、何が構成されて自分になってるのか知りたい。どの要素が自分を決めてるの?って、多分、自分以外は誰にも分からない。誰かの要素を見ただけで判別することができないのと同じで。

🗡️:自分が成り立った歴史をすべて知ることは、生きている間は不可能だ。それほど、人間一人の持っている情報の量は大きい。すぐ身近にいわれの分かる人物や出来事、資料が残っている場合もあるが、人によってはまったく残されていないこともある。君もそうだ。時代が一段落し、地上で会う必要のない家族があの世へ帰ってから、ここに来た。
自分の後ろに何もない、ということは新たなことを始める、ということ

💎:追いかけすぎないようにはするよ。でもやっぱり、ちょっとくらいは知りたいから。

🗡️:また何かが訪れる。待っていれば必ず来る。

💎:調べながらぼちぼち待ってるよ。 まあ別にさ、ルーツのことなんて知らなくたって普通に生きてはいけるんだけど、ファミリーヒストリー見てて、家族の過去を知って泣くスターを見て、いいなって思うんだよね。
番組で言わないだけで、家族の中にも収監された人がいたり、行方不明になった人がいたり、精神疾患や障害があった人がいたり、そういうことも絶対あると思うんだよ。それでも、こんな人がいたんだってことは分かるじゃん。これも私の一部、というか、どんだけ馬鹿な親戚でも確かに自分と同じ遺伝子を共有してるんだって分かることは、すごいことだと思うよ。
変貌ぶりにビックリな叔母さんとも、確実に血は繋がっていると思ったら、神妙な気持ちになる笑。 今回、叔母さんのこと見て、ぶっちゃけ反面教師にしようと思った。自分も将来、こんな風にボケちゃいけないな、って。この人も歳を取ったんだな、誰でもいつの間に歳を取っていくんだなって思ったし、叔母さん、お父さんのことマジで嫌いだったじゃん?でもお父さんより、ものすごいスピードで歳を取ってるわけよ。あんたウチの親父のこと馬鹿にできなくない?って思った笑。良い意味でも悪い意味でもすごく自分勝手な人になってて、歳を取ったからってのもあるんだろうけど、そもそも元からそういう一面があって、脳が老化したから隠しきれなくなったってことだよね?
成熟した人間になるために、自分の錆とか鈍さを叩けるのは若いうちだけだと思う。これ以上発展がない年寄りにならないために、若いうちにやっておくべきことは色々あると思った。

🗡️:血の繋がった誰かに似ている、と思うことも、そう思いたいから思っているに過ぎない。または似せたくて、そのような家族を選んで生まれてきた、とも言える。誰でも自分の家族を選んで生まれるのだから似ていても似ていなくても、それも自身の選択の結果なのだ。
君の叔母は、考えない、という道を選んだ。もとより、深く考えることは苦手な質だったが、忍耐強く考えることも、考えても分からないことをそのままに受け止める度量も、あまり伸びなかった。それだけのことだ。彼女はそのような自分の一面を育てることよりも、放置することを選んだ。これも選択の結果だ。君が悔しがることではない。

💎:悔しがってはないけど…ただ、何だよそれ、って言いたくなる感じ。あんなにいろんなことに文句言ってたのに、文句を言いたくなるようなことを全部捨てて、放置したわけでしょ?それができるなら、最初から文句なんて言う必要ないじゃん、って思った。
怒らなくていいことに腹を立てて、事態をややこしくしてるのは自分だよ?って。最初から気にかけなくていいことを気にかけて、それが期待通りにいかなくて怒って諦めていくなんて、自分勝手すぎるよ。それで挙句にボケた老人みたいになってんの。まだ50代だけどね!

🗡️:君だって、腹を立てる必要のない彼女に腹を立てている。

💎:じゃあやめるよ。多分、叔母さんは叔母さんがしてあげたいことをハロムにしてきただけで、別にそれは私を気遣ったり、私のことを考えてしてきたことじゃなかったんだ、って感じちゃったんだと思う。それが一番、腹が立つんじゃないかな。別にハロムのことを考えてやってくれたことじゃなくても、ハロムは嬉しかったけど、でも、自分がやりたいことをやるために他人がいるわけじゃないでしょ?

🗡️:彼女が独善的なことに、君は随分前から気づいていたはずだ。気づいていたなら、それを指摘するか、彼女から何かを貰うことをやめるべきだった。やめておけば、今このように腹を立てることにもならなかった。君が自由にさせるから、彼女はどんどんと自分のやりたいことばかりできるようになってしまった。君がいつも他人にやるように、締め付けを強化すればよかった。甘えさせず、増長させなければよかった。
自分のせいだと言われるのが気になるか?人は相互作用でできている。どちらかのみに非がある、ということはない

💎:まぁそうだね、自分こそ叔母さんに甘えてた。
かっこいいこと言いたいわけじゃないんだけど、人にとって、不満って生き甲斐だったんだなって、今回のことがあって初めて思った。不満があるのはよくないかもしれないけど、結局ネガティブもポジティブと、活力って点では同じだからさ。大したやつらじゃなかろうが、家族がいるってすごいことでもあり、面倒なことでもあるんだけど、それは本来ありがたいことなわけじゃん。叔母さんはそれをありがたいとは思ってなかったみたいだけど、面倒事のおかげでボケなかったとも言える。面倒事があるから、自分のやりたいことばかりやれて、文句も言えてた。なのに歳取って文句言うことに疲れたら、今度は全部捨てることにした、ってことなんだよね。手放すのと諦めるのは違うじゃん。感謝せずに手放すのは、諦めてるのと同じだよ。
とか言って、そういう自分も、叔母さんへの感謝が足りないから文句言いたくなるんだなって気づいた。そうはいっても、叔母さんがいてくれて助かった部分はたくさんあるから、もう感謝して終わりにするよ。

🗡️:どのような理解の方法でも、納得できているならそれでいい。
感謝は、突然湧き起こるものではない。今までの積み重ねに気づいた時、巡り合わせに気づいた時、生まれてくる。君が彼女を手放すなら、予想外の連絡があるかもしれない。
人脈は星の軌道のようなもので、人によって動く速度も距離も異なるが、時に重なることがある。誰がどのような軌道を持っているかを知ることはできない。重なった時、初めて分かるだろう。




質問のやり方はこの記事にメソッドをまとめました。
どうすればいいか分からない!という方はぜひご参考に。
(目次の『ボリュームたっぷり回答を得る最強メソッド』から記載)


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