社員の成長と新しい取り組みへの挑戦、独自戦略など。2021年を振り返って。
変革期に突入するand TRUNKが取り組んできたこれまでと描く未来。2021年を振り返り木原社長に語っていただきました。社員に成長の機会を与え続けるという強い思いが伝わってきました。
過去最高の売上増で変革期に突入
-2021年を振り返って一言お願いします
変革期に突入したという実感があります。売上的には単年で160%伸ばしました。数字で言えば過去最高です。組織規模の拡大と次のステップである売上げ30億円を目指して、幹部層と一般社員の成長により一層の働きかけをしていきたいなと。
-売上増の要因には何があったのでしょう
これまで地道にやってきたことが一気に花開いたというのが要因だと思います。社員に対するフィロソフィーの浸透やマス広告の運用、大手がやらないターゲット設定をするというところですね。さらにはWantedlyの記事でもよく触れているRPA等のDXによるコスト削減や業務効率化も大きく影響しています。
幹部の勉強を促しビジネススキルを高める
-フィロソフィーの中にある、いわゆる満足買取、接客という部分ですね
主にそうです。ここは、すでにたくさん話したからといって止めることなく、何度でも伝えていきたいと思います。and TRUNKの会社のアイデンティティとして、入社時期関係なくみんなに浸透させていかなければなりません。
一方、最近難しさを感じている部分もあります。私が企業のフィロソフィーを言語化すると、どうしても数字への厳しい言葉にはならない。数字は信条の後に来るんです。どう伝えるかは組織としての課題と考えています。
-幹部の教育は今後どのように行なっていくのでしょうか
勉強をする機会をとにかく増やしていくのが大切だと思っています。今は業務でいっぱいいっぱいですが、もう少しすると逆に時間が余るステージがくるはず。これは、前職の私がそうだったので確かなはずです。そこで開いた時間を勉強に費やして成長できるかがその人の今後を決めると考えています。
大前提でうちの幹部は優秀です。ただ、組織の成長段階に応じて求めるものも変わってきます。
例えば創業当時は能力よりもマインドが共有できたり主体的に動ける人を好んで使い、役職をつけました。ただ、僕は今の段階だと幹部にビジネススキルを求めています。データの管理だったり、交渉力や経営的視点だったり。最初と変わってしまったと思う人もいるかもしれませんが、組織が成長しているので当然求めるものも変わる。
ただ、「うちの幹部は優秀」という土台があるので、成長する機会があれば問題ないだろうと信じています。ここでいう成長の機会とは勉強をするということ。本を読んだりニュースサイトを見たりウェビナーを見たり。普段の業務や自分の中にないものを吸収していって欲しいです。
Webのノウハウを蓄積し自社の血肉に
-広告に関しては既存のマス広告以外にWeb広告も開始しました。きっかけは?
Web広告に力を入れることで1店舗あたりの売り上げが今より伸びるという見込みが立ったからです。
逆になぜこれまでWeb広告をやらなかったか。ほとんどのリユース企業はWeb広告に力を入れているので不思議に思うかもしれません。
確かにWeb広告は手軽に始められますし、費用も抑えられる。広告の入れ替えや期間の設定など自由度が高い。その一方で、ある一定までいくと広告費を出せる大手に全く太刀打ちできなくなります。リユース業種だとWeb広告で1クリック2000円はザラです。このように買取業はWeb広告が成熟してしまっているので、途中からそこに入っていくメリットが最初はあまり見出せませんでした。
一方、私たちが力を入れていたテレビや新聞ラジオなどのマス広告は、リユース企業の競争がそこまで激しくない。加えて自社でマス広告のデータ分析をかなり細かくしており、他社にはないノウハウやデータの蓄積ができている自信があります。比べたときにWeb広告がそこまで魅力的には思えなかったというのがこれまででした。
世の中の流れもありWeb広告を運用することに決めましたが、単にプラットフォームを通じてWeb広告を出せばいいというものでなく、自社の血肉になるものでなければならないと考えています。そのために25reuseの自社サイトも大幅リニューアルをしたり、社員によるオウンドメディアの運営も開始しました。ゆくゆくは自社プラットフォームで売り上げを立てられるようにしていきたいです。
僕らは地方や村に行く
-地方への出店はあい変わらず積極的ですが、顧客ターゲットはどのように設定していますか
大手が大都市に展開するなら僕らは地方や村に行く。広島に展開したと周りに伝えたら「また飛んだね」と言われましたが、当社は宮城、福島、高崎、長野、静岡など飛び石が当たり前です。大手が展開しているところで勝負しても勝てないので、戦わないエリアを選んで出店しています。
あと、ただ地方なだけでなく、県境や辺境の他社が絶対行かないような場所も対象にしています。大手からすると「カメラ一点しか買取品目がなく、しかもそれがハズレだったリスクを考えるとそんなコストをかけられない」となる。
当社が行っているのはいわゆるランチェスター戦略。大手と直接戦うことは避け、彼らが入り込んでこないカテゴリーでシェアトップを目指します。
社員にチャレンジをしてもらい未来経験の場を与える
-最後に今後の会社の拡大に関する思いをお願いします。
会社の売り上げを伸ばし利益を出して拡大をすることは経営者である私の使命だと考えています。会社の拡大をしないのは従業員の将来の豊かさを奪っていることと同義です。
もし私がゆっくりほどほどに成長しようという経営方針だったら、店長の席が増えません。店舗が増え利益が上がらないと役職が増えませんから、その時点で役職に応じた様々な経験を社員にさせることができなくなる。これでは社員も成長しませんし、結果会社も停滞します。
「社員にチャレンジをしてもらい未来経験の場を与える」これが私が常に考えていかなければいけないことです。そのためには売り上げを伸ばし、社員が活躍をできるポストをどんどん増やしていきたいと思います。
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