&(And Natural Dyeworks)

〜草木染め・天然染料染め〜 染めに関して思うことなど。 https://lit.link/andnaturaldyeworks

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最近の記事

ウコン染め

ウコンで染めました。 漢字だと鬱金。書ける気がしません。 次の期末試験でこれが出たらもう駄目です。 留年決定、名付けて鬱金留年です。 で、翌年はもう一回同じ学年をやり直すのですが 同級生は年齢が一つ下ですので私をさん付けで呼びます。 鬱金さんと。 ・・・ 何だこれ?という感じで始まりましたウコン染めです。 手順はこちら。 こちらが試験布の結果です。 左から順に無媒染、アルミ媒染、鉄媒染。 上から順に綿、麻、絹。 ウコン染めの特徴としては 煮出した染料を布で濾さないとい

    • くぬぎ染め

      栃渋を作ってもまだ少し 殻斗が残っていますので 煮出して染料としました。 くぬぎで染めた色を 橡(つるばみ)色 と呼びます。 古代日本においては もともと身分の低い者の衣類を染めるのに 使われていましたが 平安中期からは貴族、法衣や喪服などにも使われました。 アルミ媒染で黄橡(きつるばみ) 鉄で黒橡(くろつるばみ) とその色を呼んだそうです。 上から綿、麻、絹。 左から無媒染、明礬、鉄 です。 ちなみに明礬の礬の字、書けません。 あとよく見えません。 小さ過ぎるもの

      • 栃渋作り②

        メダカの学校は川の中 そっと覗いてみたごらん そっと覗いてみてごらん ある筋からの情報によると メダカの世界においては 学校を作り教育を行うといった 社会構造は無いそうです。 そもそも覗きなんて悪趣味なものに 僕は興味がない。 見るのなら堂々と。 自分の行動に恥じる事無し、 胸を張れ。 そして見ろ。 という事で私が見たのは例のアレです。 ほら、アレですよアレ。 オレだよオレ、オレじゃなくて 栃渋のアレです。 漬けてから3週間経った栃渋の液です。  臭いがキツイとの事で

        • 栃渋作り

          布帛への染めに柿渋を使う事があります。 染料店はもとよりホームセンターなどでも 売られているので簡単に入手しやすく、質も悪くはないのですが それだと面白くないので 夏の終わりに渋柿が手に入った時は自作しています。 作り方としましては ①叩いて ②潰して ③水に浸け ④しばし放置で ⑤祝完成。 と極めて繊細かつ複雑な手順を要します。 匠の技。 現在、手元には2年前に作ったものが3リットルほどありまして、こちらは鋭意熟成中です。 一体何がどう鋭意なのか? そう思われる方もいら

          続 言葉について

          以前のnoteにものづくりに付随させる言葉 に対して思うところを書いたのだが 最近では表現に一歩引いてしまうような態度は無用だと思い始めている。 そこに在るのは私と物だけ。 であるならば自分自身に対して一体何の遠慮があろう。 謙虚さというものは他者があって成り立つものであって それを表現に対して持ち出すのは却って自意識過剰、 それこそが自己顕示欲、承認欲求の表れなのではないだろうか。 どう見られるか どう思われるか そんなものは私にとっては重要ではなく自身が関知するとこ

          続 言葉について

          茜染めをして思ったこと

          茜で染めているときに思ったことがあります。 延喜式にある日本茜の染め方に記載されている米とは何であるか? いや、もちろん米は米なのでしょうが、 他の染料に記載のある酢とは何が違うのか? 酢ではなくあえて米と記しているのだから酢とは異なる使い方があるのではないだろうか? ・・・と 書かれている方も多く それを目にして 「なるほど、言われてみれば確かにそうだ」 など私自身も思っていて それにまつわる先人の方々、先生方の考察などを探したりもしました。 でも、この赤く染まった布

          茜染めをして思ったこと

          言葉について

          創作という行為や結果に対してそこに付随させた私の言葉は身震いするほど 薄っぺらいものだと感じています。 自分の作品あるいは創作姿勢に対して必要以上に綺麗な言葉を並べたがるのは ポエムもどきの自分語りに他ならず 少なからぬ自己顕示欲の顕れに拠るものでしょうか。 ものづくりにおいて自己顕示欲や功名心と言った 他者の介入なくしては成立させられない心の置き所、在り様、作品、 引いては自分自身を さも高尚であるが如く見せたいという虚栄心は 側から見れば幼稚で無様なものです。 他者

          伝統・文化ということ

          自然から色を得られる。 結果として何色であってもそれは自然の色であり、失敗も成功もなく全てが素晴らしいものだと感じています。 自然に対し今よりももっと密接な関係であった古の先人たちは 畏敬の念を持っていたのでしょう。 祈りとも呼べるようなその心はそのまま自然を移し取ろうと 試みたのではないでしょうか。 自然への憧れや渇望を満たそうとする情熱には心が動かされますし それを現代でも目にすることができて、伺い知ることができるのは 本当に素敵なことだと思います。 染めに限ったこ

          伝統・文化ということ