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まったくの素人が彫塑(ちょうそ)で藤井風フィギュアに挑戦する<第5回>
フィギュアの胴体部分も作り始める
ついに藤井風さんを丸裸にしてしまいました。
お顔を描き足しても、ヌードにだんだん慣れてくる自分が怖いです。ちなみに正面のデッサンは割愛します(笑)
トップ画像は渋谷公会堂で「何なんw」を歌う風さん。「ちょっと…もう何なんw!何しよんの!」と若干、恥ずかしそうに見える?
横からのデッサンは、頭の位置が中心より後に下がっていました。義母が正しい位置にガイドラインを入れて修正。
トレーシングペーパーを置いて輪郭線を描き写します。
トレーシングペーパーを厚紙に貼り、輪郭線に沿って切り抜き型紙を作ります。これは上半身と腕の型紙。
ここでいったんボディは置いておき、頭部の石膏取りに取り掛かります。
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「わたし、ほんとは彫刻やればよかったな…って思ってたのよ」
「そうなんですか。でもなぜ?」
「やっぱり、平面で表現できることは限界があって。立体は難しいけれど、人間の体ってすごくよくできてるし、面白いのよね」
「たしかに!」
「平面のデッサンでも、影の付け方できれいな立体に見えるように描けたときは『やったー!』って思うんだけどね」
義母の作った作品は、どれもかなり人間に近い立体感です。立ったり座ったりさまざまなポーズがありますが、支え無しでも自立できます。服を着せれば見えなくなる部分であっても、関節や筋肉の膨らみまで、細かく作り込まれています。
「風くんの顔は仕上がった?」
「一応、仕上げたつもりですが、なかなか納得がいかなくて」
「第一作から、完璧になんて仕上げられないに決まってるわ。そんなこと言ってたら、一生、粘土を修正し続けることになるんだから。そう言えばそんな学生、いっぱいいたわ」
「うーん、たしかにそうですよね」
「失敗しながら、コツをつかんでいけばいいんじゃない?最初から上手にできる人なんていないんだし」
石膏取り直前の風さん頭部 まだ左右でバランスが整わず。石膏を流し固めると、汚れたり割れたりしてしまう。記録のために、いろいろな角度からのショットを。
お決まりの左サイドから
アゴ下から
斜め上を向くと、りりしい雰囲気で能面のよう
右サイドからの横顔は、実物ではあまり見られません
いよいよ石膏取り
切り金(きりがね)という薄い金属の板を2.5センチ四方に切ります。顔面と後頭部の境目をスライスするように線を入れ、切り金を耳の横辺りから粘土に深く埋め込んでいきます。
この時、隣り合う切り金との間に隙間ができないよう、しっかりと埋め込むのが大切です。首の付け根の石膏止めまでグルリと一周します。
切り金を差し込んだところ まるで後光が差している仏像のよう
石膏を水で溶き、顔の凹凸のある部分からかけていきます。鼻の穴や目などのくぼみにも、まんべんなく石膏が入るように強く息を吹きかけるのがポイントです。石膏に気泡ができるとひび割れの原因に。これにも息を吹きかけて、しっかり潰しておきます。
溶いた石膏が、思いのほか早く固まってきたので急いでしまい、途中の写真が撮れませんでした。
風さん、石膏パック中(笑)
後頭部も同様に
顔側と同じように、後頭部側の石膏取りです。大体5分くらいで固まり始め、20分ほどでカチカチに。
切り金のところからペインティングナイフを差し込み、石膏を割ります。粘土を外してみると、こんな感じ。
風さんの顔が、切り金のところを境目にパックリ割れてしまいました。石膏型から外すときに、鼻や唇などの細かいパーツが変形したり欠けたりしています。でも粘土なので、あとから修正は可能です。
凹凸が逆になると、ずいぶん雰囲気が違って見える
石膏取りが終われば、次は石膏型に和紙を張り、いわゆる「張り子」を作ります。並行してボディにも取り掛かる予定です。
2021年事始め。これから定期的に”藤井風フィギュア”が完成するまでの記録を綴ります。
藤井風さんのこと、いろいろ書いてます
画像引用:藤井風公式YouTube
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