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ラフマニノフからの挑戦

6月末からとある絵を描き始め、書き直すこと4枚。
やっと形になってきたのが↑この作品がです。
まだまだ頭の中の完成形には遠いですが…
だいぶ彼の音を色に変える作業がスムーズになってきました。
と言うのも、この作品は、ピアニスト 藤田真央さんが演奏した、ショパンのエオリアンハープにインスピレーションを受けた作品だからです。
本当は、ラハフシャニ指揮のロッテルダムフィルと藤田さんが演奏した、ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番を描く予定でした。
しかし、いざ描き始めると、いかに自分の技術力がないかを思い知らされるばかり。
デッサン力、構図力、色の使い方…全てにおいて、協奏曲をコントロールできるだけの力がなく、描いた作品にどうしても納得できなくて、全てボツにしました。その後、何度も構想を練りましたが、まだ描くに至っていません。
私にはもっと修行が必要なんだと言う、ラフマニノフからのメッセージだったのでしょう。
音楽って、非現実的な、夢のような姿をしていますが、中身は割とシビアで現実的なのです。

そんなピアノ協奏曲第3番を聴いた公演で、アンコールの一つだったのが、このエオリアンハープでした。
どの曲も本当に美しかったのですが、オーケストラとラフマニノフ演奏後、ピアノ一つで奏でられたショパンとの陰影が、さらに藤田さんの音を美しく際立たせていて、涙が出るほど感動しました。
そんな彼のエオリアンハープですが、こちらも非常に難しく、なかなか納得する絵が描けなくて、現在描き直し5枚目を制作中。
藤田さんの音は、柔らかくて丸っこいのに、真っ直ぐで素直。曲線と直線を両方兼ね備えた最強の音色です。そして、全てが幸せに満ち溢れた音。
今回、その音の色のバランスに非常に苦戦しています。
もうあまりにも納得する絵が描けず、最近自信を失いかけていた私。
そして、ふと気付きました。

柔らかくて、素直で真っ直ぐ…?私の性格と真逆じゃないの!

あぁ、そうか。だから描けないんだわ。
と半ば諦めに近い感情が、妙に腑に落ちてしまい自己嫌悪。
でも、一回諦めたことで、またイチから頑張れたりするんですよね。
そして、どんなに大変でも、やっぱり描くことは止められません。それ以上に楽しさが勝ってしまうので。

にしても、いつ完成するのやら。

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