【小説】正子と傷だらけの幽霊(5)
正蓮教の会合の帰り、未来ちゃんの車の中で、泣きながら学校のことを話した。
「そんなことがあったんだね、辛かったね正子ちゃん」
未来ちゃんも涙声だ。
「ずっと私が悪かったのかなって思ってて、でも本当にそうなのかな?」
泣きながら、ヤチルとハルのことを思い出した。
「正子ちゃんは悪くないよ。大丈夫、大河先生のご指導通り、お祈りを続けて行けば、いつか必ず報われるよ。
私もね、すごく苦手な人がいるの。だけど、毎日その人のことを祈ってるよ。その人と会った時には、勇気を出してご指