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今日ときめいた言葉121ー「政治家よ、言葉で人を動かせ」

(2024年3月1日付 朝日新聞 「私の視点」  開志専門職大学教授 増田達夫氏の言葉から)

増田教授は「若者と国の未来のために、言葉で人を動かす」政治家たらんことが求められていると語る。

人の力こそが国力の源泉である。天然資源の乏しい我が国にあってはなおさらである。しかるに、日本の国力は落ち続けている。だから政治家にはこの現状を食い止めようとする覚悟が必要だ。

そして「民主主義の原点に立ち、言葉の力で人を動かすことに徹しなければならない」という。しかし、今の日本の政治家は「言葉で人を動かす」どころか、原稿を読み上げることに必死で生きた言葉として我々には伝わってこない(謝罪まで原稿を読むような事態に我々国民は彼らの言葉になんの魅力も感じない)

世界に目を向ければ、外国の有力政治家たちは、国際会議で原稿なしで臨機応変に議論を繰り広げ、言葉の力で人を動かしているという。その立ち居振る舞いはとても魅力的であったと自身の経験として振り返っている。

日本では与野党問わず、国民とのオープンな対話が乏しい。国の重要課題など堂々と論陣を張って国民と双方向で対話を進めていくべきなのに、常に一方的な発信にとどまっている(議論も尽くさず強行採決は常套手段だ)

言葉で人を動かす人材の育成にはそれなりのプロセスが必要であるという。イギリスのケンブリッジ大学での経験として、主要政党がキャンパスに来て将来の候補になるべき人材の発掘に努めていることについて語っている。党の派遣する討論のプロの指導を受けた後、政治家になる者もるそうだ。

日本の学校教育にもそんなプログラムが必要だろう。マイケル・サンデル教授も「議論する力を養うには訓練が必要だ」と言っている。

政治家が世襲の職業になってしまった日本とは大いに異なる。今後もこの悪習が続く限り、日本は劣化し続けるだろう。この国の人と未来に希望を感じさせてくれる政治家の登場を期待したい。



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