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今日ときめいた人85ー中学生新聞を創刊した中学1年生
(2023年10月19日付 朝日新聞 「岸田首相に直接聞きたい。それならー」から)
この中学1年生は、なぜ「日本中学生新聞」を創刊したのか?それは岸田首相に質問したいことがあったからだそうだ。質問とは、
「核兵器禁止条約になぜ日本は署名も批准もしないのか」
ということ。
修学旅行で訪れた広島で話を聞いた被爆者の女性に「今の政治に言いたいことは何ですか」と聞いたところ
「核兵器禁止条約に参加してほしい」
ということだったからだ。
広島で開催されるG7広島サミット(主要7ヶ国首脳会議)は、岸田首相にこの質問をする絶好の機会であると彼は考えた。取材しようと外務省に問い合わせたが「顔写真付き身分証明書がない」、「学生だから」、「実績がないから」などの理由で取材申請ができなかったという。
それならと、実績を作るべく「日本中学生新聞」を創刊したが、サミットの取材許可は下りなかったそうである。
日本社会をおおう「しかたがない」の諦め気分の中で、こんな人が存在することに驚くとともにすごくうれしくなった。まだ中学1年生、先は長い。世間の圧力に潰されないかと心配でもある。
彼の学校でのエピソードが日本の学校教育の実態を物語っている。同級生と都構想の話をしていると先生に怒られたそうだ。
「政治の話をしてはいけません」と。
その後別の先生にも怒られたとか。でも彼は思う。
「政治は自分たちの暮らしにもつながるはず。それなのに何でいつも怒られるんだろう」
先生は彼の疑問に納得のいく答えができるだろうか?学校が生徒の素直な気づきや考えを育てるのではなく排除してしまっている。学校という生徒に一番身近な社会がこのような状態であることに、寒々とした怖さを感じた。
でも彼は歩みを止めないと言う。なぜなら
「民主主義は一人ひとりが主権者という意識を持って機能させるものだ」
との思いがあるからだ。「お上の決めたことだから」と考える多くの国民の中にあって弱冠13歳の人がこのように考えていることは頼もしい。願わくば、こんな人がもっともっと増えてほしい。
「誰にも遠慮することなく、書きたいことを書きます。それが民主主義だと思います」
彼はnoteで「日本中学生新聞」を発信しています。https://note.co/chuushin/