「普通」があること≒価値観を共有すること
「普通ってなんだ?」をテーマに、グループでzoomを活用したオリジナルの寸劇を作り、オンライン上で発表する「Cplus」というプログラムに参加しています。
プログラム終了までの間、このテーマについて自分自身が考えたこと、仲間たちと話す中で気付いたことをシリーズで書いていきます。
第2回は、一緒に作品を創るチームメンバーとの活動初日に気づいた、「普通」と価値観の共有についての話。
初めてのチーム時間。zoom上でカードゲームに熱中
Cplusの参加者は全部で40人ほどいるのですが、寸劇の作品づくり自体は5~6人のチームでやることになります。プログラムの2日目にチーム編成が発表され、その日はさっそくチームごとの活動時間が設けられました。
プログラムの運営スタッフと兼任するメンバーが、アイスブレイクとして用意してくれていたのが「ito」というカードゲーム。
ゲームの説明(画像はメーカーHPからお借りしました)
https://arclightgames.jp/product/ito/
数字を言わずにテーマに沿った言葉で表現するのが、思った以上に難しく、面白い!
カードは1~100まで1刻みになっているので、例えば自分が74、他のメンバーが76を引いていた、なんてことが起きます。それでも、数字を聞くことなく二人が持っている数の大小を判断しなければなりません。
お互いの数字を知らない状態で、微妙なニュアンスをどう受け取り表現するかは、それぞれの経験や価値観で違いが出てきます。
例えば、「学校にある物」をテーマにした場合。
体育館とプールはどちらが大きいと思うのか。一番大きいものは校舎か、グラウンドか、はたまた学校そのものなのか。人によって考え方は違う。
お題に対するそれぞれの「普通」は違うのだということに気づきます。
それぞれの「普通」を知ることは、価値観を知るということ
今回は、3回やって3回とも成功しませんでした。
すごく盛り上がったので、次回以降もやろうという話になったのですが、回数を重ねるうち成功率は上がっていくのではと思っています。
これからいろいろなことを話していく中で、皆のことを理解していけば、「50はこの例を出せば通じるかな」「20なら思い切っていいけど、あまり極端な例に走らないでおこう」というニュアンスが分かってくると思うのです。
これは、互いの価値観が分かってくるということであり、言い換えれば、互いの「普通」が分かってくるということでもあります。
交流していく中で、共通の価値観=「普通」を育てていくと捉えてみると、普通があるということは、とても幸せなことだと思えてきます。
皆にとっての「普通」が、それぞれの「普通」と同じとは限らない
皆にとっての「普通」を育てていくのはきっと楽しい。
しかし、皆にとっての「普通」が、自分の価値観と完全に一致しているとは限りません。ゲームの例を出すと、「私にとっての70はAだけど、皆に伝わる70はBだな」と思って自分の数字をBという言葉で表現する、ということも起こるかもしれない。
自分にとっての「普通」、他のメンバー個人の「普通」、皆にとっての「普通」は分けて考える。これは忘れてはならないこと。
皆にとっての「普通」があまりにも普通、つまり「ありがたくもなんともない、当たり前のこと」になってしまうと、個人個人がもともと持っている「普通」の価値観の違いを忘れてしまいがちです。
この社会には、皆にとっての「普通」、言い換えれば「常識」「当然とされること」がたくさんあります。
価値観を共有できている、皆で共有する「普通」があるありがたみを忘れてしまっている。それぞれの「普通」の違いを忘れて、「皆にとっての普通」や「自分にとっての普通」を、相手も同じであると勘違いして押し付けてしまう。
常識というニュアンスで「普通」を使うとき、「皆同じであるべき」「当たり前」という枠に閉じ込めようとする意図を感じて嫌になるのは、そういうことなのかもしれない。
「普通」は「当たり前」の意味を含む言葉だけど、普通といえる価値観があることは、実は当たり前ではなく、とても幸せなこと。忘れがちだからこそ、折に触れて思い出したい。
普通という言葉を使うとき、その「普通」は誰のものなのかを考え、相手に伝わるように言葉にしていく。個人の価値観と密接につながる言葉だからこそ、大切なことだと思いました。
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