「Memory Shop」 最終章

暗く冷たい廊下を歩くと、奥に見慣れない扉がひっそりと佇んでいた。目の前の扉には重たい金属板が何枚も重ねられ、厳重な錠がかかっている。この部屋には、特別な事情がある者だけが収容されると聞いていたが、そこに何があるかは誰も語ろうとしなかった。

その日、私は特別に許可を得て、その扉の奥へと足を踏み入れることになった。

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