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第150回 リターン・オブ・久米仙人 の巻
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↓ 前回の久米仙人のお話はこちら
今回のマンガの中で、久米仙人と間違えられる「竿打(さおうち)仙人」。
まだ修行途中だったのか修行が中途半端だったのか、子どもたちに竿でペチペチ叩かれる様子が面白すぎる仙人です。 エピソードがそれしかなく、その後どうなったかは不明。
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武者小路実篤の短編に『久米仙人』(『百年小説』に収録)があります。
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たった5ページの短いお話ですが、これを読むと久米仙人のイメージが一変します。
久米仙人も「仙人になる!」と決意した当初は相当強い動機があったはずです。修行はつらく苦しかったでしょうが、それを貫徹する強い動機が下支えにありました。
そんなつらく苦しい修行の末に到達した仙人という最高ステージで、女性の太腿を見ただけで邪心を起こすなんてことがありうるだろうか…という切り口です。うむむ・・・たしかに。
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雲に乗って空を飛ぶ仙人の心情風景がことこまかに描写されていて、短いながら最後は衝撃的な終わり方をします。
これを一読してしまうと、あれだけオモシロかった久米仙人に、まったく笑えなくなってしまいます。
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久米の仙人、ドラえもんのネタにもなっていますね。ムハ!
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