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上司の先回りとコミュニケーション摩擦
上長に対して若干の苦手意識がある。その理由を改めて考えてみた。
1on1や打ち合わせの場面で、上長がこちらに質問を投げかけることがある。
その際、こちらが回答しようとする前に、上長自身が「そうか、○○だな!」と一人で先回りして結論を出してしまうことが多い。
この流れに、私はしばしば肩透かしを喰らったような感覚になる。こちらとしては、発言しようとして口を開きかけた瞬間に遮られるため、まるで一旦走り出したのに急ブレーキをかけさせられるような不快感がある。
さらに問題なのは、上長がその場で出した結論が的を射ていない場合がある。
本来であれば、こちらが質問に答えるだけで済む場面で、まず上長の誤った結論を訂正したうえで、それから本来の回答を述べるという2段階の対応を求められる。このプロセスが非常に煩わしく感じられる。
ただでさえ、人の意見を訂正するのには、それなりのエネルギーをともなう。
上司の意見を訂正するという行為はさらに心理的なハードルが高く、相手の立場が上司であるだけに、余計にエネルギーを消耗する。それが毎回続くとなると、こちらの負担感は積み重なり、次第に「どうせまた同じことになるのではないか」という諦めのような気持ちすら生じてしまう。
こうした状況に対して、私としては「せめて、こちらの回答を聞き終わるまでは待ってほしい」という率直な思いがある。
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上長がこのような行動を繰り返す背景には何かあるのか、考えることがある。
たとえば、疑問を口に出すことで自分の考えが頭のなかで整理され、意識的なのか無意識なのかはわからないが、結果的に自ら結論を導き出している可能性。
この場合、上長にとって「質問」は厳密には相手に答えを求める行為ではなく、自己対話の一部として機能しているのではないかと。または、時間を節約したいという焦りや、迅速に解決策を出さなければならないというプレッシャーから、結論を急ぎすぎている側面もあるかもしれない。
ただ、上長の意図がどうであれ、こちらとしてはコミュニケーションの円滑さが損なわれていると感じるのも事実。
質問を受けた側にとっては、「きちんと聞いてもらえない」「答える前に先回りされる」といった印象を受けることで、次第に話す意欲が低下する。
さらに、誤った結論を訂正する場面が頻発すれば、対話そのものがエネルギーの消耗戦と化し、コミュニケーション自体がストレス源になる。こうした齟齬が長期的に続けば、関係性や仕事の効率にも少なからず影響が及ぶかもしれない。
だからといって、この状況を改善しようと積極的に働きかける意欲が私にあるかといえば、正直いってそれはない。
たとえば、上長に「結論を急がず、じっくり話を聞いていただけると助かります」と丁寧にフィードバックしたとしても、それによって劇的な改善が見込めるわけではない。そのような提案自体が大きなエネルギーを消耗する行為であり、それを繰り返すのは現実的ではないと感じている。
むしろ、上長はこういうタイプの人なのだと割り切って付き合うほうが、省エネで現実的に思える。変にぶつかろうとせず、上長の行動の背景を理解したうえで、自分なりに回避策を講じるほうが効果的だろう。
たとえば、質問を受けた際にすぐ答えようとせず、上長が先に結論を出すのを見越して少し待つ、あるいは訂正が必要な場合でも冷静かつ簡潔に指摘するなど、負担を最小限に抑える方法を模索することが現実的な対策だと考えている。
こうして割り切ることで、無駄なストレスを軽減しつつ、日々の業務を進めるほうが結果的に建設的かもしれない。
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