憧れ,があなたを作ってきた。
小さい頃,母が小説を読む姿に憧れた。
ソファにちょこんと座って,ただページをめくる音だけに包まれて,
静かに流れる時間。
本を読んでいる母は,なんだか神聖な空気を纏っているような気がして。
いつも見惚れていた。
まだ漢字があんまり読めなかったから6歳くらい?の頃かな,
憧れすぎて,本屋さんに連れていってもらった時,とうとう小説を買ってもらった。
せめて,と,挿絵がある物を選んだ記憶がある。
もちろん意味なんてほとんどわからないし,頭にも全然入ってこない。
それでも小さな私は,そうしていることが嬉しくて,ママとおんなじなのが嬉しくて,毎日嬉々としてその本を読んだ(正確には読む振りを,格好をした)
時々は一緒にソファーに並んで,読んだ。
!今これを書いていて,タイトルやカバーの感じをふんわりと思い出したような気がしてAmazonへ。。。あった! 大人になっても,ある時までなんとなくずっと捨てずに取っておいたから覚えていたんだ。これも何かのご縁,近々読んでみようかなぁ。
よく,どうやったら本好きの子に育ちますかねぇ?と,お母さんたちから相談を受けたり,そういった記事を見たりするけれど,
そうしようとすると,逆効果になるというのが世の常。ほんと,結構何にでも言えることよね これって。
そんな時,私がいつも言っているのは,
「何も言わずにお母さんや,周りの大人の方が,没頭して本を読む姿を見せていれば,そのうち自然と自分も読みたくなって,言ってくると思いますよ」
もちろん,みんながみんな,そうなるとは言えないけど,
子供って,大人がすること真似したがるのは確かだから,かなり有効な手段だとは思うな。
ただ!振り,ではダメで,本当に楽しんで,没頭して読んでいる,っていうところがポイントになるであろうから,そのためだけのポーズだと,なかなかなびかなくて,なんだぁやっぱりそう簡単にはいかないな!となるのがオチだと思う。
そう!子供たちだって,私たちと同じ一人の人間。
そんな簡単に,小手先だけの言動には影響されないのです。
大人は,子供よりも,普通にしてて出来る事が多いせいか,なんだか上から目線になってしまいがちだけれど,
とっても思慮深くて,繊細で,可能性の宝庫な子供たちに教わる事がたっくさん!
私たちが失ってしまった(もしくは失いかけている,,)とびっきりの素直さだって持ち合わせていて,それって,最強!!
素直さって,色んなこと吸収して学んでいく中で,そして人間関係をつくっていく中でも不可欠なモノだと思うから。
とにかく私はそれで,今でも本が(特に紙の本が)大好きな大人,なのでした。
この間,友達と,初めてbook club なるものを(ふたりだけでだけど)して,お題は平野啓一郎さんの【空白を満たしなさい】にしたのだけれど,
一冊の本について,感じたことや思ったこと,解釈,なんかを誰かと話すのがこんなに楽しく,面白いことだったとは!みなさんは大人になってから,読書会を試みたことはありますか?同時期に,決めた同じ本を読むという行為が,また愉しい。
と,いうことで,今後,noteでもそういうことを,人と一緒にやっていきたいと,考え始めています。
!平野さんと言えば,lineが届いていました。本日14時から,【ある男】の翻訳者との対談がyou tubeで。観よっと。