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トランスジェンダーMtFへの励ましのメッセージ


はじめに:皆さんへの心からのメッセージ

皆さん、こんにちは。今日は、トランスジェンダーMtFの方々へ、私からのメッセージをお伝えしたいと思います。私は厳密には典型的なトランスジェンダーではありませんが、性分化疾患のMtFに属する者として、皆さんと同じような立場にあると感じています。私たちの経験や感じていることは、一見すると似て非なるものかもしれませんが、根本的なところで繋がっていると思っています。

今日、私が話したいのは、主に声についてです。声は私たちが社会と繋がる重要な手段です。しかし、その声が時には私たちの不安の源になることもあります。そこで、私の経験を踏まえ、声とどう向き合い、それを通じてどう自分自身を表現していくかについて、皆さんと共有したいと思います。

私自身、特殊な声で生きてきた経験から、声によるトラブルは想像よりも少ないこと、そして最終的には声よりも、私たちがどのような人間であるかが重要だということを皆さんにお伝えしたいです。ですから、自分の声に自信を持ち、堂々と社会の中で生きていくことの大切さを、この話を通じて皆さんに伝えたいと思います。

それでは、私たちの共通の経験を基に、お互いに学び、励まし合いながら、前向きに歩んでいけるよう、この話を始めましょう。

声と私

皆さんと共有したいのは、私自身の声に関する経験です。私は現在の声で生活してきましたが、実際には声に関するトラブルは思ったほど多くはありませんでした。実際、対面でのトラブルは、ほぼないに等しいです。これからお話しすることは、多くの人が声に対して抱く不安や懸念が、実際には私たちの想像よりもはるかに少ないことを示しています。

特に、電話でのやり取りにおいて、「ご本人様ですか?」と尋ねられることがありますが、これは単なる日常の一コマであり、私たちのアイデンティティを揺るがすものではありません。社会には様々な声の人がいます。重要なのは、私たちがどのようにその声を受け入れ、使っていくかです。

また、私がコールセンターで働いていた経験から学んだことは、相手にとって聞き取りやすい声を心がけることの大切さです。これは、声の高低や性別を超えた、普遍的なコミュニケーションの技術です。私たちは、自分の声を使って、効果的にコミュニケーションを取る方法を学び、実践することができます。

この話を通じて、私は皆さんに、自分の声に自信を持つことの重要性を伝えたいと思います。声は私たち一人一人をユニークにする特徴の一つです。それを受け入れ、自分自身を表現する手段として大切にしましょう。そして、社会の中で自分の声を堂々と使い、自信を持って生きていくことを心がけてください。

電話と社会での声の扱い

私たちの声が社会でどのように扱われるか、特に電話でのやり取りを例に挙げてお話ししたいと思います。実際、電話で「ご本人様ですか?」と尋ねられる経験は、私も含め、多くの方がされることでしょう。この質問は、声の高低に基づいて私たちの性別を判断しようとする一般的な社会の傾向を反映しています。しかし、これは決して私たちのアイデンティティや価値を測るものではありません。

電話の音質は完璧ではないため、声は必ずしも本来の響きを伝えられません。この技術的な限界は、実際には私たちにとってある種の平等をもたらします。なぜなら、誰もが同じ条件下でコミュニケーションを行っているからです。私が以前、インターネットを通じたコールセンターで働いていた時、聞こえる声は必ずしも現実の声と一致しないことが多くありました。この経験から、声に関する社会の先入観を乗り越え、相手と効果的にコミュニケーションを取る方法を見出すことの大切さを学びました。

ここで皆さんに伝えたいのは、社会での声の扱いに対して過度に心配する必要はないということです。私たちが電話で話す際、または日常生活で声を使う際には、自信を持って、自分の声を使うことが大切です。電話での一時的な混乱や誤解は、私たちの人格やアイデンティティを定義するものではありません。大切なのは、自分自身を表現すること、そして相手とのコミュニケーションを大切にすることです。

この話を通じて、皆さんが社会での声の扱いに対してより積極的かつ自信を持って対応できるようになることを願っています。私たちの声は、私たち自身の一部です。それを大切にし、自信を持って使いましょう。

ボイスアドバイザーとしての立場

皆さん、私はボイスアドバイザーの資格を持っています。この資格を通じて、声に関する深い理解と知識を得ることができました。特に、私が持っているのは、全国でもほんのわずかしかいない「特上席ボイスアドバイザー」という立場です。この立場から、私は声というものの持つ意味と、それを通じて私たちがどのようにコミュニケーションを取り、自己表現を行うかについて深く考える機会を得ました。

私のこの立場から皆さんにお伝えしたいのは、声は私たち一人一人に固有のものであり、それぞれの声には個性と美しさがあるということです。声には、その人の人生の経験、感情、考えが反映されています。だからこそ、私たちは自分の声を大切にし、それを通じて自分自身を表現することができるのです。

さらに、私が皆さんに伝えたいのは、声に関する不安や悩みを持つことは自然なことだということです。しかし、その声がどう聞こえるかよりも、その声で何を伝えるかがはるかに重要です。私たちの声は、私たちの内面を反映したものであり、それを通じて他者と深いつながりを持つことができます。

この話を通じて、私は皆さんが自分の声に新たな価値を見出し、自信を持って使うことができるようになることを願っています。私たちの声は、私たちのアイデンティティの一部であり、それを大切にし、肯定的に受け入れることで、より豊かな人生を送ることができます。

自分を受け入れる

私たちは、社会の中で自分の存在をどのように捉え、受け入れるかについて常に考えています。私自身、性分化疾患という特性を持って生まれたため、自分の身体やアイデンティティについて多くの疑問を抱えてきました。しかし、この経験を通じて学んだのは、自分自身を理解し、受け入れることの重要性です。

私は、性分化疾患を持つ者として、自分がどのように社会の中で位置づけられるのか、どのように自分自身を見るべきなのかについて深く考えさせられました。その過程で、自分を中性的、あるいは無性的と捉えることが多いですが、これは自分自身に対する理解と受け入れの一形態です。自分の身体や性別が社会的な枠組みに完全には当てはまらないことを理解し、それでも自分自身を肯定的に受け入れることができるようになりました。

この過程は決して簡単なものではありませんが、自分自身を深く理解することで、他者との関係性もより豊かなものになると信じています。私たちが自分のアイデンティティを受け入れることは、他者とのコミュニケーションにおいても、よりオープンで誠実な関係を築くことに繋がります。

この話を通じて、皆さんが自分自身のアイデンティティについて考え、それを受け入れる旅を続けることの大切さを共有したいと思います。私たちは皆、独自の経験とアイデンティティを持っています。その独自性を理解し、受け入れることで、私たちは自分自身に対しても、他者に対しても、より深い理解と共感を持つことができるのです。

トイレ利用について

トイレの利用は、私たちの日常生活において基本的なニーズの一つです。しかし、トランスジェンダーの方々にとって、これはしばしば複雑な問題を引き起こします。私自身、性分化疾患を持つ者として、トイレをどのように利用するかについて深く考えさせられることがあります。特に、公共の場所におけるトイレの選択は、私たちのアイデンティティと社会的な受容に直結する問題です。

最近では、私はできる限り誰でもトイレや障害者用トイレを利用するようにしています。これらのトイレは、広さやプライバシーの面で快適な利用が可能であり、さまざまなニーズを持つ人々にとって利便性が高いです。しかし、私たちがこの選択をする際には、他の必要としている人々のことも考慮する必要があります。例えば、身体的な障害を持つ方やベビーカーを利用する方など、実際にその設備が必要な人がいる場合は、遠慮して別の選択をすることも大切です。

この話を通じて、私はトイレの利用に関する社会的な課題と、私たち一人一人が直面する選択について共有したいと思います。私たちがどのトイレを利用するかは、ただの個人的な選択ではなく、社会的な意識と理解の問題でもあります。私たちは、互いに配慮し、支え合いながら、このような日常的な問題に対処していく必要があります。

私のこの話が、トイレの利用に関する社会的な課題について皆さんが考えるきっかけになればと思います。私たちの小さな選択が、より包括的で理解し合える社会を作る一歩になることを願っています。

社会での立ち位置

私たちが社会でどのように自分自身を位置づけ、どのように他者から見られているか、というのは非常に重要な問題です。特に、トランスジェンダーの方々や性分化疾患を持つ人々のように、自分のアイデンティティが一般的な枠組みに当てはまらない場合、この問題はさらに複雑になります。私自身、性分化疾患を持つ者として、社会での自分の位置づけについて深く考えさせられることがあります。

この考えを深める過程で、私が到達した結論の一つは、私たちの立ち位置は、外見や声などの外的特徴だけで決まるわけではないということです。もっと重要なのは、私たちがどのような人間であるか、どのように他者と関わり合っているかという点です。例えば、私は日常生活でユニセックスな服装をすることが多いですが、これは自分自身のアイデンティティを表現する一つの方法です。そして、私は50%の確率で男性としても女性としても認識されますが、これは私の社会での立ち位置が固定されていないことを示しています。

こうした経験から学んだことは、私たちが社会でどのように見られ、どのように扱われるかは、私たち自身の内面や行動によって大きく左右されるということです。私たちが誠実であり、他者に対してオープンであれば、社会での立ち位置は自然と肯定的なものになるでしょう。私たち一人一人が持つユニークなアイデンティティや特性は、社会の多様性を豊かにし、他者との関係性を深める貴重な資源です。

この話を通じて、私は皆さんが自分自身と他者との関わり合いの中で、自分の立ち位置を肯定的に捉え、社会の多様性を受け入れることの重要性を伝えたいと思います。私たちの内面の美しさと強さを信じ、自信を持って社会の中で生きていくことが、最終的に私たちの立ち位置を確固たるものにするでしょう。

理想の人物像

私たちが日常生活の中で目指すべき理想の人物像についてお話ししたいと思います。この考えは、私の個人的な経験や観察に基づくものですが、私たち全員にとって共通の価値を持つものだと信じています。

理想の人物像とは、外見や社会的地位などの外的要因にとらわれず、その人の行動や性格によって定義されるものです。私が特に尊敬するのは、正直さを持ち、気前が良く、他者を支えることができる人々です。これは、金銭的な寛大さだけでなく、人間としての深い優しさや思いやりを示すことです。つまり、弱い者をいつも守り、必要とされる場合には自分自身を後回しにしてでも支援を惜しまない人物です。

こうした特質は、本宮ひろ志の漫画『サラリーマン金太郎』に登場するキャラクターたちにも見られます。彼らは、社会の中で直面する様々な困難に対して、正直さと気前の良さを武器に立ち向かっています。特に、弱いものを守り、正義のために行動する姿勢は、私たちが日々の生活の中で目指すべき理想です。

この話を通じて、私は皆さんに、外見や社会的評価を超えた、人間としての本質的な価値に焦点を当てることの重要性を伝えたいと思います。私たちの行動一つ一つが、理想の人物像に近づくためのステップであり、その積み重ねが最終的には社会全体をより良い方向に導くことに繋がります。

皆さんが日々の生活の中で、正直さと気前の良さを心がけ、他者を支えることで理想の人物像に近づけることを願っています。私たち一人一人が持つ小さな優しさや思いやりが、より豊かで温かい社会を作る基礎となるでしょう。

生き方への励まし

皆さん、自分自身の生き方に自信を持ってください。私がここで皆さんに伝えたいのは、私自身が特殊な声で生活してきて、その中で学んだこと、感じたことです。14年間、私はこの声で生きてきましたが、それによって人生が特別に難しくなったわけではありません。実際、私よりも素晴らしい声を持つ人はたくさんいます。しかし、私が皆さんに伝えたいのは、声だけが全てではないということです。

私はボイスアドバイザーとしての立場から、声についてのアドバイスはできますが、最も重要なのは、皆さんが自分自身を受け入れ、自分の持っている声で最善を尽くすことです。人の声は多様であり、それぞれに美しさがあります。声を出すことに不安を感じるかもしれませんが、大切なのは自分の声を大切にし、自信を持って使うことです。

この話を通じて、皆さんが自分の声やアイデンティティに自信を持ち、恐れることなく生きていく勇気を持てるようになればと思います。生き方に正解はありません。私たちは、自分自身を受け入れ、自分らしく生きることによって、本当の意味での自由と幸福を見つけることができます。

皆さんが自分の生き方を見つけ、自信を持って歩み続けることを心から応援しています。私たちの小さな一歩が、大きな変化を生むことを決して忘れないでください。私たち一人一人が自分自身に対して誠実であればあるほど、より良い未来を築くことができるのです。

サポートの約束

最後に、皆さんが自分の道を歩んでいく上で直面するかもしれない困難や疑問に対して、私からのサポートの約束をお伝えします。私の話を聞いて、もし何か心配事があるならば、私と直接話してみてください。生の声で話すことで、多くの悩みは解消されるかもしれません。そして、必要であれば、私は本格的なボイストレーナーを紹介することもできます。

声に関して、私たちは皆、個人差があります。そのため、一人ひとりに最適なアプローチが異なります。もし、女性的な声を目指したいと考えているならば、挑戦する価値はあります。ただし、無理な方法ではなく、喉に負担をかけずに済む方法で取り組んでください。そのために、私は適切な指導ができる人を紹介したいと思っています。

無理に高い声を出すことによる不自然さを避け、自分の持っている声の美しさを最大限に引き出すことを目指しましょう。私自身も、高い声を出すことはできますが、それが常に自分にとって最良の選択であるとは限りません。自分の体格や外見に合った声を見つけることが重要です。

この話を通じて、私は皆さんが自分自身と自分の声に対して、よりポジティブな関係を築いていけるようにサポートすることを約束します。私たちは皆、異なる声を持ち、それぞれに美しい。その多様性を受け入れ、支え合いながら、一人ひとりが自信を持って生きていくことを願っています。

しめくくりとして

皆さん、私の話を通じて、声とアイデンティティについて、そして自分自身をどのように受け入れ、表現していくかについてお伝えしてきました。私が皆さんに伝えたいのは、自分自身の声とアイデンティティに誇りを持ち、自信を持って生きていくことの重要性です。私たちは皆、個性を持っており、その個性は社会の多様性と豊かさを形成しています。

トイレの利用から社会での立ち位置、理想の人物像、そして生き方への励ましに至るまで、私たちが直面する課題は多岐にわたります。しかし、これらの課題に立ち向かう中で、最も大切なのは、自分自身と他者に対する理解と受容、そして支え合いです。私たちが自分自身を愛し、他者を尊重することで、より良い社会を築くことができるのです。

そして、私は皆さんが困難に直面した時、私との対話や適切なサポートを求めることを恐れないでほしいと願っています。私たちは一人ではありません。共に学び、共に成長し、共に支え合うことで、私たちは自分自身の声を見つけ、自信を持って生きることができます。

この話を締めくくるにあたり、皆さん一人一人が自分自身の美しさと価値を認識し、自分らしい生き方を見つけ、それを大切にすることを心から願っています。私たちの個性と多様性は、この世界をより良くするための貴重な資源です。自分自身を信じ、自分の道を自信を持って歩み続けてください。私たちの旅はまだ続いています。

※上記の文章の「下書き」に相当する私の生の声の録音ファイル(ダウンロードすれば最高24ビット・192.0kHz・モノラルの音声が聞けます。約478MBありますので、ご注意ください。)


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