読書が割と好きな私 #愛読書で自己紹介
自己紹介のかわりに、好きな本を3冊あげる。
ちょうどnoteを始めたタイミングでこんな素敵な企画が開催されていたので、ぜひやりたい!と思い、勢いで記事を書き始めました。
詳細はこちらの山根さんの記事にてご確認ください。
本の好みから、私らしさが見えてくるといいな。
そんな気持ちでさっそく始めたいと思います。
それではまず一冊め。
①大きな木 (シェル・シルヴァスタイン)
私の大好きな絵本です。
絵本といいながらも、これは大人向けの作品。
何度読んでも心がきゅっとなって、泣いてしまいます。
(上のリンクのプレビュー見開き1ページだけでもう泣ける)
【おおまかなあらすじ】
一人の男の子と、大きな木の物語。
木は男の子のことが大好きで、いつでも見返りを求めず、男の子に愛情を注ぎます。
男の子が成長して、幼い頃のように接してくれなくなっても、木は男の子を愛し、与えられる物全てを捧げます。
人生の無常。
成長は時に無情。
そんな人間の残酷さが、
木の献身的な態度とのコントラストで際立って、なかなかに胸を抉られます。
私は今傲慢になってないかな
余裕がなくて人をきずつけていないかな
大事な人を大事にできているかな
見返りを求めていないかな
読むたびにそんなことを考えさせてくれる、切なくて優しい作品です。
余談ですがこれ、中学時代に大好きだった子からお薦めされた本なんですよね。
彼はこの木みたいな人で、たくさん私に与えてくれて大好きだったな〜。
という思い出補正も少しかかっていますが。笑
私も常にgiverの気持ちを忘れずにいたいです。
続いて2冊め、というか2作品め
②ラムネ氏のこと(坂口安吾)
あれ、なんか懐かしいタイトル。
なんて思う方もいらっしゃるのでは?
高校の現代文の教科書に載っていた、坂口安吾のエッセイです。
我ながらよくそんな昔に授業で読んだ文章なんて覚えてるなとも思うけど、それくらい印象的かつ感銘を受けた内容だったんですよね。
こちらは青空文庫で全文読めちゃいます!
【大まかな解説】
内容としては、坂口安吾と他の作家たちの会話の一コマなのですが、めちゃくちゃ深いこと言ってます。
まずタイトルにあるラムネ氏とは何者か。
嘘かほんとか知りませんが、
ラムネ玉を発明した人、と文中には書かれています。
派生して、
今当たり前に存在しているものを、初めて作り出した人。
当たり前にある習慣を、初めて作った人。
ラムネ氏はその代名詞として度々話題の中に出てきます。
今あるものが全て
世間に非難されることはやらない
他人を見てそれに倣う
このような「当たり前」や「規範」に疑問を持ち、自ら変えようとする人。
自分がパイオニアになるために、命をかけた人。
それがラムネ氏。
そして自分の信念を貫き一生を遂げた、様々なラムネ氏の例を挙げつつ、安吾氏が本当に伝えたかったのは、文学のありかた。
日本の歴史の中で「愛は不義、邪悪なもの」とされていた。
愛について書くことは社会に反することだった。
しかしそんな時代においても、「それはおかしい」と、規制を無視して愛についての文学を書いた人もいた。
そのような人たちは戯作者とディスられていたけど、色恋を一生の生業とする彼らもまたラムネ氏なんじゃないか。
成したことは何であれ、物のありかたを変える、それが大事なことなんだと。
以上がこの文の中で安吾氏が伝えたいことです。
この考え方、めちゃくちゃ共感する。
たとえくだらないことと言われても、一生をかけて、それまでの常識を変える。新しいものを生み出す。そんな生き方すごくかっこいいよね。
そして安吾氏自身も、反道徳的な作品を描き、新戯作派に属したという。
ラムネ氏マインドを文学で体現していた一人と言えるでしょう。
私もラムネ氏になりたい。
それはやはり、人とは違うことを誇りに思いたいから。
それでは最後、3冊目。
③スローグッドバイ (石田衣良)
石田衣良さんの恋愛短編小説集です。
私が中学生時代、綺麗な写真の表紙に惹かれて手に取って読んだ一冊。
この本でガッツリハマって、石田衣良作品を読み漁った。
けどやっぱりスローグッドバイが一番好き。
大人になった今でも定期的に読みたくなる一冊です。
石田衣良さんは、やはり恋愛小説が綺麗で素敵。
長編の読み応えがあるのももちろん好きなんだけど、
寝る前にハーブティーを飲むような感じで、一日の終わりにさらっと読んでスッキリできる短編が特に私は好きです。
切ないもの、ほんわかするもの、官能的なもの。
その日の気分に合わせて読めるのもいいところ。
とはいえ衣良さん、大抵の作品にラブシーンが入っていて、かつその描写がだいぶセクシーなところも好き。笑
中学一年生の時にこんな大人な小説を読んだために、マセたを通り越して、スレた学生時代を過ごしたようなそうでもないような…?
少なからず、私の性に対するポジティブなイメージ、アンダーグラウンドなイメージ両側面を形成した作品の一つというのは間違いない。
この本に収録されている作品どれも好きなのですが、個人的にはローマンホリデイがとっても可愛くておすすめです。
あとタイトル作に倣って、さよならデートを実践したことがあるのも恥ずかしい思い出。笑
いかがでしたでしょうか。
関連性があるようなないような?
3冊に絞るのは結構大変だったけど、10代の時に読んで、今も心にしっかり残っているもの、
時々読み返したくなるもの、が結果として挙がりました。
こう思うと学生時代、本を読むのが結構好きだったな〜。
そして憧れるものや好きなものは、20年近く経った今でも変わらないみたい。
むしろ強まってるまである気がした。
好きなものになると色々語りたくなって、盛り上がってしまいましたが、
私のお気に入りの作品に触れていただけるきっかけになったら幸いです。
根本さん、素敵な企画をありがとうございました🙇♀️