複業の、組織にとっての意外なメリットを名アニメのシーンになぞらえて考えてみる
複業、パラレルキャリア。僕自身パラレルキャリアで活動していますし、当社の役員やメンバーや、僕たちが仕事を共にするビジネスパートナーも複数の企業に所属する人が増えてきました。
複業・パラレルキャリアのメリット(組織と個人両面の)は様々で、僕の書籍『新時代を生き抜く越境思考』でも1章まるまる割いて書きましたが、最近特に次のメリットを感じています(なおかつ、仲間とも共感しています)。
顧客との関係を多接点で築くことができる
具体的に、あの名アニメのシーンになぞらえて考えてみましょう。
A社に勤務する桜井くん。商談で新規の顧客にサービスの提案をしたものの、「当社にはまだ必要ないですね……」と言われ、商談はそこでストップ(試合終了)してしまいました。その商談の様子を、監督と一緒に振り返っています。
A社の顔ではその顧客とのビジネスチャンスをすぐ作れそうになくても、B社の顔で継続してその顧客と接触できる。そしてある時、A社の顔でのビジネスチャンスを獲得できる(逃さない)。
顧客と関係し続ける大義名分を複数持てている状態は、その複業者が所属するすべての会社にとってオイシイと言えます。いわば、顧客との関係性を冗長化できている状態です。
信頼関係は、コミュニケーション頻度が高ければ高いほど深まるとも言います。人間とはそういうものです。その人(複業者)を通じて、顧客との心の距離が縮まる。
実際僕も、パラレルキャリアの僕の仲間も、そのメリットを日々味わっています。
「顧客と複数の接点があり、複数の顔で付き合うことができて本当によかった」って。
という訳で日本の企業経営者や人事部門の皆さん、複業・パラレルキャリアをポジティブにとらえてみませんか? よい仕事をしよう。
追記)複業・パラレルキャリアの人たちが正しくパフォーマンスを発揮できるようにするために組織が取り組むべきことについても、以下の書籍で詳しく解説しています。
▼複業・パラレルキャリアのメリットを解説した沢渡作品
▼組織開発を学び実践する越境学習プログラム・コミュニティ
(法人向け)
(個人向け)