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初対面の相手との雑談の進め方~小田木朝子さんのVoicyより

今回は、私のビジネスパートナーでもある小田木朝子さんVoicy(音声メディア)『今日のワタシに効く両立サプリ』の最新の放送から。

#462 雑談って難しい!他部門の人との人脈の築き方

職業柄、職場のコミュニケーションについて相談されることの多い私。
個人的にも学びの多い放送で、皆さんにも是非聴いていただきたいのですが、今回特に共感したのが後半の部分。

(仕事で)初めて会う相手とは経験を伝え合う、聞き合うようにしている

これ、めちゃくちゃ大事だなと思いました。

私も初対面のミーティング(最近は9割5分がオンラインですが)では、アイスブレークがてら「いままで自分がどんな仕事をしてきたか」をまず自己開示しつつ、参加者全員の「今とこれまで」をなるべく聞くようにしています。

「〇〇さんはどんなバックグラウンドがあるんですか?」
「△△さんは前の担当ではどんなお仕事をされていたのですか?」

(もちろん、「差し障りがなければ」の前置きつきで聞きます)

このアイスブレークがあるとないとで、その後の仕事のやりやすさが格段に異なってくるのです。私が感じているメリットは3つです。

1.お互いの期待役割をイメージしやすい

たとえば、あなたと一緒に仕事をすることになったAさん。前職は広告代理店で大企業向けの営業をしていたとしましょう。そのバックグラウンドを知っていれば、お互い知識のありかが分かり、かつ誰に何を任せたらよいかイメージしやすいですよね。

「大企業の意思決定プロセスは、Aさんに聞けば分かるかもしれない」のように。

すなわち、チームビルディングしやすくなる

一方、お互いが何者かわからない、いわば「妖怪カオナシ」のような状態では悪気なく見当違いの仕事を、見当違いな人に任せて、うまくいかずに手戻りが増えたり、無駄に傷ついて人間関係がぎくしゃくしてしまうことも。

2.無駄な「地雷」を踏まずに済む

お互いのバックグラウンドを知っていれば、無駄に相手を傷つけたり/気を遣わせることも少なくなります。

たとえばあなたが、ある企業の商品に対して不満を持っていて、その話を職場でしたとしましょう。直後、申し訳なさそうにチームメンバーのBさんがこう口を開きます……

「すみません……元弊社がご迷惑をおかけしまして……」

わかります? この何とも言えない気まずい空気。。。

お互いの人となりが分かっていれば、こうした無駄な地雷を避けることができますね。

3.コミュケーションコストを見積もりやすい

たとえば相手がIT業界出身だったら、ITの専門用語である程度会話をすることができます。外資系企業出身だったら、英単語交じりで会話が成り立ちます。

お互いのバックグラウンドやホームポジション(得意とする領域、出身領域)が分かっていれば、無駄なコミュニケーションコストをかけずに意思疎通することができます。

また、相手とのコミュニケーションにどれだけ時間がかかりそうかどれだけ手戻りが発生しそうかなどコストやリスクを前もって見積もりやすくなります。

個人的な話をしましょう。私はメディアから取材を受けてお話をすることが多いです。編集者さんと一緒にライターさんが同席し、ライターさんが記事を書かれるケースがあります(むしろ、そのケースのほうが多い)。

はじめてご一緒するライターさんの場合、私はなるべく、雑談がてらにそのライターさんがいままでどんな仕事をしてきたのか聞くようにしています。

これをすっ飛ばすと、あとで泣きを見ることがあるからです。

・テーマに対する専門知識が乏しいライターさんで、原稿(ゲラ)の手直しにこちらの稼働がものすごくかかる
・企業勤めをしているビジネスパーソン向けの記事なのに、そもそも企業勤めをしたことのないライターさんで話がかみ合わない

このような、切ない思いをしたことがあります。

あらかじめ相手のバックグラウンドが分かっていれば、こちらが話すテンポや言い回しを工夫したり、編集者さんにフォローをお願いしておくなりできます。「ヤバい。この人、素人かも……」と思ったら、それなりにゲラチェック(校正)の稼働をあらかじめ覚悟して確保しておくこともできます。

自分を守るためにも、一緒に仕事をすることになる相手のバックグラウンドはなるべく知っておきたいのです。

お互いの自己開示は、いわば短期間でチームビルディングするための基盤といっても過言ではないでしょう。

余談ですが、普段なかなか対面することのない相手と短期間でチームビルディングするには、ワーケーションもオススメです。

以下は去年の秋、私が佐久穂町(長野県)でユニリーバ・ジャパンの島田由香さんとワーケーションをご一緒したときの振り返り記事です。

(この時、短時間で意気投合したのをスタートに、島田由香さんとはさまざまなコラボレーションが生まれ始めています)

オンライン化が進む世の中だからこそ、離れていても/短期間で信頼関係を構築できるようなコミュニケーションの仕方仕事のやり方を工夫していきたいですね。

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