ドラマ『さよならロビンソンクルーソ』を見たかった主婦のよもやま話
さよならロビンソンクルーソとは
第22回フジテレビヤングシナリオ大賞受賞作品。
この脚本を書いたのは今や様々なヒット作品を手掛けている脚本家野木亜紀子
以前からさよならロビンソンクルーソーをみてみたいと思っていた私。
スカパーで放送されるという吉報を受け、それはそれは盛り上がった。
ありがとう世界と叫びたいほどに嬉しかった。
よくよく調べると・・・CSではありませんか。
我が家はCSがみられない。
もちろん、アンテナを設置すれば私も見られるのですが・・・費用もかかりさすがに夫に言い出せず。
見たい思い、見れなくて悔しい思いがつもりにつもって私がとった行動は・・・
ヤングシナリオ大賞に応募するという行為でした。
今思えば何を思っていたんでしょうか。
私ごとながら、理解できない行動です。
思い立って猛スピードで書き上げた私の作品は一次審査も通過できなかったわけですが(当たり前だ)
いつかこのnoteでお披露目して成仏できればと思う。
野木亜紀子さんがこの作品の大賞をとるまでのエピソードをnoteに収めているのだが、公開に至るまでの一喜一憂をみるとまたこのドラマの見方が変わる気がする。
野木亜紀子note
野木亜紀子さんの語る田中圭
さよなら…以降も野木さんの作品に出演している圭さん。
野木さんもちょこちょこ田中圭の名前を出してツイートしてくれている。
図書館戦争
獣になれない私たち
野木さんと圭さんのタッグ…次は主演でまたお待ちしています。
さて、ヤングシナリオ大賞への脚本を書き上げた私がさよならロビンソンクルーソーを思いその後に取った行動は、シナリオを読むこと。
月刊ドラマ 2011年 01月号
シナリオを読んでは、まだ見ぬ世界観に思いをはせておりました。
シナリオには、職場のトラックを運転している若い男性との会話とか…本編にはないシーンも多々あるのでこれを見てから再視聴するのもオススメ。
そんなこんなで、見たくて見たくて仕方がなかったこの作品。
愛情がこじれまくって、おかしなことになっていた私。
女神様が現れて無事鑑賞することが出来ました。
こんにちはロビンソンクルーソである。
それではそろそろ作品の感想を。
はい…ようやくスタートラインです。
いつものように無駄に長い前置き…すみません。
さよならロビンソンクルーソー感想
ゴミ清掃員として働く主人公の慶介。
看護士のハナ。2人の共通点は好きな人に貢ぐこと。
慶介はリストカットを繰り返す彼女に。
ハナは売れないバンドマンの彼氏に。
2人が誰にも理解してもらえない “恋人に貢ぐ行為” は私もあまり理解が出来ない。
(ちなみに「貢いでいるわけではない」というセリフがあるので、彼らにとってそれは貢ぎでは無いのだろうが…)
家族とうまく行かず家を出て、ようやく手に入れた“自分を必要としてくれる人“
その人の笑顔を見られるのなら…
傷つき苦しみながらも懸命に尽くす2人の姿、強さと脆さのバランスが崩れていく様に胸が苦しくなる。
壊れそうで小さな両手を握り締めたくなる。
いつでも口角に力を入れて笑顔でいようとする慶介は健気で守ってあげたくなる。
清掃業者で働く慶介。
仕事に不満はつきものだけれど、彼女の笑顔を守れるならと懸命に働く。
会社で自転車を壊された慶介。
おそらく誰かからの嫌がらせだ。
その自転車のせいで、小さな子供を怪我させ高額な慰謝料を払うことになった。
一方彼女の美也は、ようやく見つけたアルバイト先でも 人間関係が上手くいかず慶介に泣きながら辛さを訴える。
「やめようバイト。大丈夫お金なら。」と彼女に伝える声はとても優しい。
しかし、彼女を抱きしめながらカレンダーの返済日を見る目からは『これからどうしよう…』そんな気持ちが伝わってくる。
セリフはなくとも、目の動きから思いが伝わる圭さんの演技力。
昔から人の心を動かす演技をしている。
お金を借りようと実家を訪れるも、母親や兄からの心ない言葉に反発し家を飛び出てきた慶介。
彼氏に暴力を振るわれたハナ。
二人は心の傷を癒すために、ホテルに行く。
激しく抱き合う二人だが、その行為から生まれるのは虚無感だけ。
若き日の作品でもかなりの確率でベッドシーンがある田中圭。
なんでだろう…ありがたいけれど。
結果的にお金の工面がうまく行かなかったことを美也に話し責められる慶介。
そして、また美也がリストカット・・・
血を見るのが苦手な慶介が彼女の血を必死に止めようとする姿は切なくて、苦しさ、悲しさの末に慶介が至った行為。
そして自分が彼女に向けてきた愛の答えがわかった時の表情。
「何でもない」と言いながらボロボロと流れる涙。
これまで口角に力をいれてずっと我慢していた思いが堰を切って溢れ出すような悲しい涙に、こちらも涙腺が崩壊した。
決して明るい作品ではなかったけれど、ほんの少し前を向いて進む姿が見られるラストシーン。
彼の存在意義が見出された最後の職場でのエピソードはよかった。
ゴミ収集車の中で空をみて風に吹かれる慶介はどこか誇らしげで清々しい顔をしていた。前髪が風で上がって男らしいデコだしヘアーになるところが…なんとも素敵なの。
ハナさんとの最後のシーン。
空を見上げて「無人島へはいきたくないな」と言った後の笑顔の破壊力。
慶介に幸あれ。心からそう思った。
この作品は空を仰ぐ田中圭がたくさん見られた作品でもあった。
特に消費者金融の前で空を見上げる慶介の姿は儚くも美しい。
ネット画像でなんども目にしていたお顔がこの作品のものだと分かった瞬間の清々しさ。
国宝級と称される田中圭の横顔の中でもこのお顔はトップレベルに好きなお顔だ(画像を貼れないことが歯痒い)
ヤングシナリオ大賞に携わったスタッフの方々に田中圭を選んでくださった事に感謝の意を唱えたい。
この作品を見る前に野木亜紀子さんのnoteを読んでいたもので、新人監督が作った作品かと思うと、無人島とベッドが重なる映像や、カット割などを観て監督のこだわりに勝手に感動したり、野木さんがこの賞を撮った事をありありとnoteに書いているものだから、エンドロールに出てくる野木さんの名前に心の中でスタンディングオベーションをしてみたりと、違う意味でも感動できた。
内容的に地上波では難しいのかとも思うけれど、円盤化でも!
みたい方にとどく未来が待っていますように。
蓮佛美沙子さんといえば…死神さんも楽しみですね。
このnoteを最後まで読んでくださった方へ。
私がヤングシナリオ大賞に応募した謎の作品の設定をネタバレしておきます。
カップラーメンの汁を飲みすぎてお腹が痛くなる女性と、好きな女性の家にゴキブリを退治しに行く男性が出てくるお話です(謎の世界観(笑))
書いて送ってから怖くて見ていないあの脚本…
いつかベロンベロンに酔った勢いをかりて公開する事があるかもしれません。
その時は是非みてスキを押してくださいね。
スキじゃなくてもスキを…
あの脚本その後勢いで小説にしてみました↓
雨音
小説のしょの字も分からない私が、思い立って初めて書いた小説はコチラ
ステイホームで暇すぎて書いてみた短編小説。
男性の仕草を想像しながら書くとあの人しか浮かばなくて、ついつい好きなあの人に似てしまったんだよね。
捨てるほどの時間が出来たらご覧ください。