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大学生が日本酒を(好んで)飲まない理由について考えてみた。

今日も note から始まる一日を!
こんにちは!あずまです。
Z世代の日本酒業界への挑戦」というタイトルで日々発信しています。
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先日、学生の方(大学3年生/女性)と話をする機会があり、日本酒についてどう感じているのかについて、リアルな意見を聞いてきました。

今日はその会話の中で見えてきたことについて書きたいと思います。

❶大学生特有の「一気飲みコール文化」はまだ消えていない。

コロナ禍を挟んだことにより、外での飲み会が一時的に減少し、飲み会を知らない学生の方もいらっしゃるかと思いますが、アフターコロナ時代の今、また復活を遂げているようです。

一気飲みコールの背景には「一気飲みができる=お酒が飲める人=カッコいい」というイメージがあるように思います。笑

20歳という歳は大学2年生の年です。大学生なので、ちょうど大人への入り口として「お酒に対する憧れ」というのもあります。初めての人がエントリー(入り口)として飲むお酒となると、ビールとかカクテルとか、そっち系になりますよね。僕もそうでした。

❷日本酒はそこで「相手を潰すお酒」として飲まれている。

日本酒は飲んでる?と聞いたところ、「相手を酔わすためのお酒」として飲まれているとのことでした。恐ろしい。。。

居酒屋の飲み放題メニューを注文し、そこにある冷酒を頼んで、一気飲みすることが多いらしいです。これだと、「嫌な思い出」として記憶されることの方が多くなってしまいます。

最初の入り口がマイナスイメージだと、飲まず嫌いのまま、一生日本酒を好きになってもらえません。

これかなり深刻な問題だと思います。
飲み放題で提供される日本酒は、ほとんどの場合、品質劣化したものです。
美味しくないお酒を大量に飲まされ、「二度と飲まない」と決意する。

日本酒はそういう意味で、ビールやリキュールに比べて、入り口のマイナスイメージがつきやすいお酒だと思います。完全に不利ですね。

❸ちゃんとした日本酒を知る機会がない。

大学での潰し酒のイメージが強すぎると、これ以上日本酒に触れようとか、日本酒について知りたいとか、よほどのことがない限り思わないですよね。

自ら日本酒から遠ざかっているというよりは、入り口の印象が悪すぎた分、自然と触れる機会も減っていくのでしょう。

興味を持たせる動線が設計されていない」という点で課題ありです。

❹日本酒にこだわった居酒屋は地方に存在しない。

地方には日本酒を専門に取り扱っている居酒屋はほぼありません。

僕の地元は和歌山県で、帰省時に毎回調べますが、ほぼありません。

東京に住めば、食べログで「日本酒 居酒屋」と調べればたくさん出てきますが、地方は本当にないんです。だから自然と県外のお酒と触れ合う機会が好きなくなってしまう。これも一つの要因かもしれません。

❺日本酒にこだわったお店は大学生にとってコスパが悪い。

案外見落とされがちなコスパ。これも大きな課題です。

そもそも日本酒にこだわった居酒屋さんって、客単価が高いんですよね。

安く、美味しいものを、お腹いっぱい、食べたい。
これが大学生の居酒屋に対するニーズです。

満足するまで飲み食いすると、どうしても6000円くらいは必要です。他の大衆居酒屋に比べてコスパが悪いんですよね、圧倒的に。

一合1000円が普通ですし、量も180mlなのですぐ無くなります。その時点でコスパが悪いと判断され、注文のハードルは高くなってしまいます。

先日話をした大学生も、「日本酒を専門に取り扱っているお店なんて行ったことがないし、そもそも行く機会がない。」と言っていました。

最後に 「日本酒は安すぎる」という意見に対して

日本酒が大好きな層にとっては、日本酒がストーリー性に富んだプロダクトであることを知っていますから、そこに対する付加価値を感じてもらえます。だから他のお酒より多少値段が高くても、全然問題ない。

一方で、事実として、日本酒をこよなく愛している方々は、ある程度年齢層も高く、金銭的にも余裕がある層がマジョリティでしょう。

そして問題なのは、飲酒人口から見ると、この層はマイノリティであるということです。

飲酒人口のマス層は、大学生を含めてこれからお酒に触れていく世代です。

このマス層を取らないと、国内での将来性はほぼ無いと考えています。
既存の日本酒ファンを取り込んだところで、これからの飲酒世代を担っていくのは若い世代ですから、その世代たちをどう取り込んでいくかをまず考える必要があると思います。

その上で先ほど挙げたいくつかの課題は、真剣に向き合っていく必要があると思います。

まとめ

「若者の酒離れ」と一言で終わらせてしまうことが多いですが、その当事者の僕からすれば、そんな一言で終わるような事象ではなく、めちゃくちゃ根深い課題があるように感じました。

それではまた!今日も良い一日を!
そして週末はとびきり旨い日本酒で乾杯を!



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