「ただいま!」
早いもので息子が結婚5周年を迎えました。息子は私達夫婦の結婚記念日に生まれ、そしてその誕生日に入籍したので結婚記念日も一緒ということになりました。
私達の頃の結婚式や披露宴は親がかり、お雛様状態か着せ替え人形?的なものが多かったのですが、息子達は二人でアレンジして自分たちの身の丈あったささやかな結婚式をして、それは本当に心温まるものでした。
式なんて必要ないと思う方もいると思いますし、私も最初は本人たちの自由だと思っていました。
けれども息子達を見てやっぱりいいものだなあと感じました。何より本人たちのケジメ、自覚が生まれ、頼りないと思っていた息子でさえも頼もしく感じたほどです。
守るものがある、寄り添う人がいるという実感は二人の絆をなおさら深いものにしていくのでしょう。
さてその時、式で牧師さんの言われたことが印象に残っています。
外国人である牧師さんは、日本語で一番素晴らしい言葉は「ただいま」ではないかとおっしゃいました。
「ただいま」の本来の意味は「ただいま帰りました」
英語でしいて言えば「I'm back」
でも「ただいま」「おかえり」の挨拶は日本語だけにあるのかもしれません。
今ここに無事に帰ってきたよ。
今この時の幸せを感じて「ただいま」というのではないかと思います。
確かに「ただいま」は家にいる誰かに「元気に帰ってきたよ!」と伝えて、一人では使わない言葉です。
「おかえり」は「よく無事で帰ってきたね」と安心を伝える言葉です。
他にも「いただきます」「ごちそうさま」も日本語にしかない言葉だと思います。
料理を作ってくれた人に感謝して、その食材を丹精込めて作った人たちに感謝して、動物や魚達にも感謝して…
何気ない日常でそういう言葉の掛け合いができる家庭を作ってほしいなとその時思いました。
最後に過去ではない今を一番大切にしてほしいと牧師さんはおっしゃっていました。
感謝をこめて花束贈呈や親にケーキバイトをするなど演出もありましたが、息子たちがゲストを見送る時のBGMにボビー・コールドウェルの「Heart of mine」が流れました。
これは私達の結婚式でも使った曲でした。
以前話していたのを覚えていてくれて息子が選曲したようです。
何とも言えない感動でした。
でも一番嬉しかったのは家に帰った後、息子から〈今日はありがとう!これからもよろしく!〉というLineをもらったことでした。
そんな二人がようやくこの秋パパとママになれそうです。
無事に産まれることを祈りながら、おばあちゃんになることを心から待ち望んでいる今日この頃です。