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患者満足度調査に使える「NPS®︎」とは
こんにちは、クジラオカ(@anicoach)です。
今回もご訪問、ありがとうございます。
これまでも、患者(利用者)さん満足度に関しては、いろんな角度から考えてきました。
最近、通販やら何らかのカスタマーサービスを受けた後、必ずと言っていいほど、このような簡易的な満足度アンケートが表示されるのを目にしないでしょうか?
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私は、この方式がいつの頃からか、本当に定番のように、よく見るようになった、と感じていました。
コトラーらは、今のようにデジタルで接続化された現代の消費者行動には、満足の先に「推奨」の段階があることを指摘しています。
つまり、単に満足した、しなかった、だけでなく、もし満足すれば、そのことをSNSで書くなり、身近な人に伝える(口コミ)なりする、という次の行動に移すということです。
今、そのような「NPS/ネット・プロモーター・システム(or スコア)®︎」というものが注目されています。
Apple, Amexといった企業が早い段階より、自社のマネジメントプロセスの中心にしてきました。またこの値が、成長性に強い相関があることが分かっています。
この調査での質問内容は、
「0〜10点で表すとしたら、この製品を友達や同僚に進める可能性はどのくらいありますか?」
(「そのスコアをつけた主な理由は何ですか?」)
これだけです。
この質問のメリットとして、
0〜10点だと、単純明快で、企業が顧客の感情や態度を速やかに測定できる
自由回答方式であれば、顧客自身の言葉でその態度の背景にある理由を語ってもらえる(従来の方法だと、顧客の回答を想定した上で選択肢を提示するためバイアスが生じてしまう)
といった点が挙げられます。
原則としては、「究極の質問を尋ね、それ以外の質問は極力減らす」こと。
というのも、質問数が少なければ少ないほど、かかる時間が少なければ少ないほど、解答率が上がるからです。
私たちも自分ごとになると分かりますが、アンケートというのは質問の数が多ければ多いほど、煩わしくなって、パスしがちになってしまうもの。仮に何らかのクーポンがもらえる、といったインセンティブがあったとしても、面倒、の方が勝ってしまいます。
NPS®︎では、以下の3つの顧客グループに分けています。
9〜10点:推薦者(プロモーター)
ロイヤルティの高い顧客。友人や同僚に対してプロダクトについて好意的な話をする。調査への回答に時間をさき、建設的なフィードバックを与えてくれる。
7〜8点:中立者(パッシブ)
自分が支払った見返りは得ているが、それ以上ではないと思っている。満足はしているがあくまで受け身であり、友人や同僚にそのプロダクトを紹介することはほとんどない。競合他社の割引価格や広告が目に止まればそちらに移ってしまう可能性がある。
6点以下:批判者(デトラクター)
その企業との取引が愉快なものではなかったと彼らが感じている。彼らは次々に苦情を寄せては、コストを押し上げる。また、彼らの不機嫌な言動によって、従業員のモチベーションや誇りが損なわれる。
批判者の不満に対して経済合理性のある解決策がないとしたら、企業はそもそもこの種の人々を顧客にしないようにするべき。
これらの集計をもとに、この数式で算出します。
NPS®︎ =(推奨者の割合)ー(批判者の割合)
推奨者が多く、批判者が少ないほどスコアは上がることになります。
NTTコム オンラインでは、以下のように業界別NPS®︎ランキング1位企業を発表しています。
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上記のトップ企業でもこういった水準であり、まだ改善の余地があるということ。レクサス、ネットフリックスで0を少し超えるくらいであり、NPS®︎においては、「0」に近づけていき、超えることが重要と言われています。
今、まさにこの医療業界においてもNPS®︎が注目されており、従来の満足度調査だけでなく、まさに「勧めたいかどうか」という観点での調査は、口コミを生むような、地域で選ばれる施設であるかどうかを示す指標になるのでは、と考えます。
また、ご承知の通り、調査そのものが満足度を高める訳ではなく、部門別の調査により、どの部分が改善点(伸びしろ)なのかが分かり、施設の重点課題として、プロジェクトとして取り組むこともできるでしょう。
ぜひ、今後導入を念頭においてはいかがでしょうか。
その他、NPS®︎に関して、その計算方法や実際の評価システムなど、お伝えしたい情報はまだまだあるのですが、ぜひ検索していただけたらと思います。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!
(株式会社ALTURA CS部門 理学療法士,コーチ 鯨岡栄一郎)
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