苦しさから抜けるヒント
私が苦しさを克服しやすくなったのは、
「思考や感情は自分ではない」と知ったことが一番大きいと思います。
それまでの私は、自分が考え、自分が感情を感じ、その思考や感情が自分だと思っていました。
何かに悩んで苦しいとき、
私たちは、思考や感情と一体化しています。
バイロン・ケイティの「ワーク」という問題を探求する手法に、
問題と感じていることについて、
「その考えがなければ、(あなたは)どうなりますか?」
という問いがあります。
例えば、挨拶しても挨拶を返してもらえなくて、かなしい。イラっとする。ということがあったとします。
「挨拶しても挨拶を返してもらえなくて、かなしい。イラっとする。」という考えがなかったとしたら?
あれ?この考えがないと、ふつうだな。なんともないな。
私たちは、事実に苦しんでいるような気がしますが、
「ある事実に苦しんでいる」という考えがあるから苦しんでいるようです。
そうは言っても、私たちが苦しんでいる時、
その思考と感情と一体化して、
言ってみれば、自分がその思考や感情に乗っ取られているので、そこから抜け出すのがむずかしい。
でも、「自分は思考や感情ではない」ということを知っていると、その思考と感情から抜け出せて、苦しさから抜け出しやすくなります。
後は、思考や感情は自分ではないという観察と実感を繰り返していくと、苦しいことがあった時も、
「思考が苦しいこと考えてる~」
「苦しい感情にやられてる~。感情に乗っ取られてる~」と少し客観的に捉えることができて、抜け出しやすくなると私自身は実感しています。
考えていることが自分
感じていることが自分
という思考や感覚は強いと思うので、一筋縄ではいきませんが、
「思考や感情は自分ではない」という理解があると、ネガティブな思考や感情に飲まれそうになった時、あなたを守る心強いライフジャケットになるように思います。