8月 その1
8月3日
今日はまた英語のサマースクールに行った。いつもと違って楽しかった。休み時間に友達とUNOをやった。今度の演劇発表会の練習のため、先生が衣装を持ってきてくれた。男子たちは帽子をかぶり、ナーディアは長いスカートを履き、みんなが合唱をしている間だ、カスタネットを叩きながら一人で踊っていた。その光景はバカバカしくてしかたがなかった。みんな、笑いをこらえながら無視していた。急に、彼女はそのまま違う部屋に踊って行った。誰かが、「ナーディアは?」と聞くと、私が「踊りの練習をしに行ったんじゃない」と答え、別の誰かが「鏡を見ながら」と、付け加えた。全員が仲間のようにくすくす嘲笑った。
8月5日
英語教室の発表会が今日で、定番のように大失敗だった。その前触れは何もなく、リハーサルはうまくできていた。自分の服装にも声にも満足していた。でも、ずるいの!本番になって、私が一番最初で台詞を間違えたの。それからはずっとすねていた。私のせいで演劇が台無しに思えた。他のみんなはよくやっていた。少し出るのが遅くてイラついたのはあったけど。それも全部カメラに収められていたの。私は誰よりも下手だったと思う。ナーディアよりさえも。彼女はリハーサルよりはうまかった気がした。自分の性格のこういう所が嫌だな。それもそのはずだけど。演劇をみんなに楽しんでもらえるように上手に仕上げたかったんだもん。
8月13日
深夜まで読書した。本も面白いし、夜遅くまで本を読むということをしてみたかった。お父さんもよく、そうしていたって。その後もしばらく寝られなかった。急に気づいたんだけど、次の年にロシアに行けてもみんなはもう15歳になっているんだよ!15歳というのは、お父さんの友達の娘のケイトの1歳下でしょ。ケイトはうちに来たときには厚化粧で完全に大人だった。そんな人がジーニーやレストランごっこをするわけがないよ。本当に残念。。。でも、すべてが終わったという気はまだしない。どうにかして、3年前にお店ごっこをしたり、古い死体公示所や道路でで鬼ごっこをしたりした日々はいつか蘇るに違いない。うちに帰りたい。。。あと、今読んでる本で描かれているような生活を送ってみたい。主人公の子供たちが自由に遊び、夜中お互いの家に木の枝をつたって窓から登って入ったり、喧嘩したり仲直りしたりするのを読む度に羨ましくなる。お父さんやお母さんはそのような子供時代を送ったんだろうな。たぶん、そういうことは昔にしかありえなかったのかもね。でも、私はなんとかしてそういう経験をしたい。信じていればきっと夢は叶うよ。
この文章を誰かが読んだらどう思うのかな?自分でもちょっと馬鹿に思えるような気もする。でも、本当に信じてることだもん。
8月14日
ユキにエロいサイトを見せられた。写真、すごかった!本当に馬鹿じゃないとこんなことはできないんだろうな。っていうか馬鹿過ぎるよ。。。女性が女性を舐めていたんだよ!ナーディアよりも馬鹿だよ。人ってお金のためになんでもするんだね。。。それとも、好きでやってるの?どっちにしろ、馬鹿!
8月16日
ユキとまたお泊まりした。最高に楽しかった。最後こんなに楽しかったのはいつかな。でも、私たちのしたことを聞いたらびっくりすると思うよ。後で思い出した時にも自分たちでもおかしいと思っちゃうな。
最初は、私はふざけて彼女にインタビューをした。どんな人と結婚したいか、それはなぜかとか。そのあと、私は彼女の彼氏になったつもりで彼女に襲いかかったの。ユキは後でドキドキしたと言って、きゃーきゃー騒いで二人で大爆笑。私が勝手に変な事を思いついたわけじゃないよ!ユキだってのりのりだったんだから。二人とも服の中に枕を入れて身体は触れないようにした。そしてベッドに入ってレズやスケベになったつもりでクラスメートの噂や作り話をしたりお互いに襲いかかったりした。
昔も似たことをしたことあったな。もっとひどかったけど。その時はお泊まり会の時にエロ物語みたいなのを交代で作った。5年生の時で私がロシアからちょうど戻ったあとだったっけ。あの頃も日記を書いていればよかったのになぁ。
こんなことをして自分をスケベだと思うかって?ううん。ほとんど。。。だって。ちゃんと服着てたもん。これが現実にいいことだとは思わないし。ただ本当に楽しかったからやったの。
8月18日
今朝お母さんを迎えに行った。お母さんは上機嫌だった。でも、車の中で、モスクワで詐欺にあって30万円近く盗られた話をした。私はそれをとても怒った。そのお金で私だってロシアに行けたじゃん。せめて、本を山ほど買えたじゃん。お母さん、ちょうど私に本を買おうと本屋さんに向かっている途中で詐欺師に会っていたの。私だったらどうしていたか分からないけどそんなにお金を渡したとは考えられない。それと、お母さんを少し軽蔑した。引っかかってしまったから。そして最悪な事に、正座してお金を返してくれと懇願していたから。悪いけど、さすがにそれはありえないよ!お金のことは。。。確かに仕様がないよね。これが人生だよね。こんなことをする人がいるのは国が貧乏だからだろうけどそれが嘆かわしく思った。
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