新型ソニーα1ⅡをニコンZ9ユーザーが使って衝撃を受けた話
こんにちは♪Aliceです。
11/21(木)は、東京ビッグサイトで開催されたソニーαの新製品体験イベントに参加して来ました。
1.新製品とは?
11/19にワールドプレミアされた2つの製品です!
①α1Ⅱ
②FE28-70mm F2 GM
①フルサイズミラーレス一眼で初めて『フラッグシップ』を名乗ったα1の2世代目がデビューです!
スペックは長くなるので、公式サイトでご確認頂きたいのですが、α1の立ち位置をひと言で言うと
『高画素の連写機』
だと思います。
高画素の連写機…私の愛用しているニコンZ9と同じです。
…ですがカメラ筐体のサイズ・重量が違いすぎます。
②FE28-70mm F2 GMはソニー初めての『F2通しズーム』です。
キヤノンが約5年前に発売したRF28-70mm F2L USMがありますので、業界では2本目の存在となります。
…ただし、こちらもキヤノンRF28-70F2とはサイズ・重量が全く違い、前述のα1ⅡとZ9の対比と同様です。
2.ソニー新製品2つは何がスゴイ?
とにかく、軽量コンパクトな点だと思います。
他社競合商品と比較すると、重量だけ見ても明らかです。
★ソニーα1Ⅱ→743g
ニコンZ9→1,340g
(キヤノンEOS R1→1,115g)
★ソニーFE28-70mm F2 GM→918g
キヤノンRF28-70mm F2L USM→1,430g
高さ・横幅・奥行きの3サイズの差は、言わずもがなです。
見た目でも軽そうで、実際持った感覚でも『凄く軽い』です。
ブースに居られたソニー社員さんに、『この軽さとグリップ感は素晴らしいですね!』と5回はお伝えしておきました笑。
(きっと、軽さ以外にも褒める所あるだろう、と心の中で思っておられたと思います。)
逆に言うと、このα1Ⅱ+FE28-70mm F2GMの組み合わせで140万円以上もしますから、写りは良くて当たり前という事で特に言及しません。
軽量コンパクトである事は(スタジオ据え置き機材でない限りは)圧倒的なアドバンテージになります。
ですから、ソニーαとして正しい進化イコール『ライバルより軽量コンパクト』では無いかと個人的に思っています。
結論、今回α1Ⅱのモデルチェンジと新型FE28-70mm F2 GMは、正常進化とソニーの独自性をアピール出来る、素晴らしい製品だと思います。
3.α1Ⅱの実写作例を紹介します!
①屋内で高速動体
今回のイベントでは、ポートレートから空手・バスケットボールと、屋内の高速動体という難易度最上級の被写体がセッティングされていました。
α1Ⅱの自信の現れでしょう。
体育館でお子様の試合(バトミントンやバレーボール・バスケットボール・剣道など)を撮影した経験がある方はご存知でしょう。
とにかく暗い!そして被写体が速い!というカメラにとって最も厳しい撮影条件だと思います。
α1Ⅱに組み合わせるレンズは選択することが出来て、70-200GMや100-400GM・200-600G・300GM等がありましたので、迷わずサンニッパ GMを借りました。
ただし、バスケットコートの規模で300mmは過剰なのと、F2.8でも暗い事は承知の上でした。
α1Ⅱとサンニッパ GMのバランス感・ISO高感度耐性を確認するのが目的です。
AFの追従性など、この合計180万円以上する機材では『当たり前』の話だからです。
お借りしたα1Ⅱには別売りの縦位置グリップが装着されていましたが、サンニッパ GMとの組み合わせでは重量バランスがややカメラ側に偏ってしまうかなと思いました。
1,470gと軽いサンニッパ GMとの組み合わせでは、縦位置グリップは無い方が撮影し易いと感じました。
ISO高感度耐性ですが、ノイズ低減は標準で2500では暗部に若干ノイズが乗り始める印象で、ISO3200以上には上げたくないな、と感じました。
(動きを出そうとシャッター速度を1/640秒と抑え目で撮影したため、僅かに被写体ブレしており、解像感が低下しているのは私のせいです。)
瞳AFをONにしている限り、選手がどんな激しいプレイをしても瞳に追従し続けます。
複数の選手を次々と撮影したい場合などは、乗り移り特性の設定を調整しないと、逆に1人の選手にAFが張り付いてトラッキングするので、他の選手にAFを移行するのが難しいでしょう。
②プリ撮影機能
野鳥の飛び立ちや、カワセミが離水する瞬間など、人間の反射神経が追い付かない撮影で役に立つ機能です。
既にニコンではZ9・Z8・Z6Ⅲなどに実装されており、OM Systemのカメラなどにも何年も前からあるので、新しさはありません。
α1Ⅱでは、シャッターボタンを半押しにしている間を記録し続け、半押しから全押しした瞬間の1秒前までを写真に記録してくれます。
何秒遡って写真にするかや、シャッタースピードも選べる点が優れていると思います。
デメリットとしては、秒間30コマ連写では記録する枚数がとんでもない数になってしまう事ではないでしょうか。
α1Ⅱは約5,000万画素の高画素機ですから、メディアの容量をかなり使う事になります。
私はUHS-1のSDカードを使用しましたが、バッファが詰まる事は全く無く、驚きました。
α1Ⅱ本体のメモリー容量が相当大きいのでしょうね。
③前ボケが激しいポートレート
4名のプロのモデルさんが、交代で2名ずつポートレートのブースに出演されていました。
そこに用意されていたのが、冒頭のα1Ⅱ+FE28-70mm F2 GMの新製品同士の組み合わせでした。
ブースにはクリスマスの電飾のようなLEDライトのコードが多数ぶら下がっており、それを前ボケの玉ボケに使って下さい、という作りでした。
更にモデルさんが長いヴェールのような布をブンブン振り回して、更にモデルさんも回転したり動き回ります。
要するに、被写体に障害物が被っても、AIプロセッシングユニットがモデルさんの骨格を捉え続けて、ピントは外さない事を体験出来るブース、という事です。
人物認識+瞳AFでは、フォーカスエリアは全面オートで瞳にガチピンを外す事は全くありませんでした。
被写体認識が無い一眼レフの時代では、例えEOS 1DX MarkⅢだとしても瞳にガチピンで撮るには苦労するシチュエーションでしょう。
この作例のように、どんなに激しく障害物が割り込んでも、瞳にガチピン率100%です。
持ち時間がストップウォッチで5分計測され、短い時間ではありましたが、先に2分程度で記録形式をRAWにしたり、クリエティブルックを普段自分が使用しているパラメータに調整して、残り2分程度でポートレートを撮り切り、余った時間でヘッダーに掲載したα1Ⅱの写真を自分のα7CⅡで撮影して、余裕で終了しました。
それくらいチャンスを逃さないカメラだという事です。
失敗しない=無駄な時間が無い
という事になりますので、私のZ9もそうですが、いつも効率良く撮影できています。
4.ニコンZ9との比較は?
私の読者の皆様はこの点が一番気になると思いますが、α1Ⅱにしっかり1時間程触れてきて、Z9ユーザーはどう思ったのでしょうか?
α1Ⅱ単体の感想から言うと、
『この軽さでこの性能はとんでもないこと』
です。
本当に驚きました。
衝撃的でした。
インターネット界隈では、
『α1初代とあまり変わっていない』
と言った意見を多く見ますが、いやいやとんでもない!
この軽さでグリップやダイヤル類などがα9Ⅲと同じものになり、AIプロセッシングユニットを搭載して来てα1初代からお値段据え置きとは、市販品において最高のアンサーの1つである事は間違い無いです。
何故なら、ニコンZ9もEOS R1も、縦グリップ一体型の大きなボディで、特にZ9は1,340gも重量があるからです。
自分の脚で不整地を歩き回って撮影するネイチャーフォトのプロや、少しでも荷物を軽量化しなければならない登山家など、この軽さで5,000万画素の高速連写機というのは、唯一無二な筈です。
もちろん、スポーツ撮影等においても軽さはアドバンテージになりますが、機材の重量がさほど問題にならない(機材を置ける・移動が少ない等)シチュエーションでは、『α1Ⅱでなければ』という理由は見当たらないと思います。
その最大の理由は、
『Z9も4,571万画素の高速連写機だから』
です。
Z9の方が実売価格で約20万円も安価で、縦グリップ一体型でバッテリーも大型です。
メカシャッターも無いため、シャッターユニットの寿命を気にしなくて良いです。
ローリングシャッター歪みもありません。
よって、私個人としては
『α1Ⅱはこの軽さでZ9と同等のことが出来る凄いカメラ』
という評価であり、凄いことは完全に認めますが、私はZ9で充分です。
何故なら、軽さ以外は大差ないと思うからです。
今現在α1初代を使用されている方や、α7RⅤより高速連写機が必要な方は、α1Ⅱをお買い求めされた方が幸せになれるでしょう。
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
また次の記事でお会いできたら嬉しいです。
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