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「少しだけ」節約生活②〜街は今日もほしいものであふれている
待ちに待った無印良品週間。「少しだけムジラー」の私は、初日に駆けつけ散財した。
私の記事を以前から読んでくださっている方は「またお買い物したの?」「あなた節約する気ないでしょ?」と呆れモードだとは思いますが。どうか我慢して最後まで読んでほしい。
そもそも今回買ったものは、必要な物のまとめ買いであって、無駄遣いというわけではない。お化粧関係のものとかオイルとか。買い替え時の使い倒した冬用の寝具とかスリッパとか。あったか綿のインナーとか。キッチン用品の消耗品とか。
ただ、チリツモで、会計すると結構なお値段になっていたので。その後、若干落ち込んだ。必要な物だから仕方がないんだよ、と自分に言い聞かせ、なんとか気持ちを立て直す。
というのも。10月は、ワリとうまく支出が抑えられていて。ここまでとてもいい感じで進んでいたのだ。そのため、無印週間ではまとめ買いをすることを覚悟していたこととはいえ。実際、ドーンと支出が増えてしまった事実に、必要以上にがっくりきてしまったのだ。
最寄りの無印は、ショッピングモールの中に入っている。そこは、いつも誘惑がいっぱい。街を歩けば、見渡す限りほしいものであふれている。
節約をしなければならない身の上ではあるが、決して物欲がなくなったわけではない。なんなら全財産(というほどたいしてあるわけではない)使い尽くして死にたいと思っているのだ。
ただ、うっかり長生きしてしまうとも限らないので。家族に迷惑をかけないためにも、ある程度の老後資金は必要で。人間いつどうなるかわからないから、そこのところの兼ね合いが難しい。
もともと現役の頃は、プチ買い物依存症のような状態であったし。今もシンプルであっても、おしゃれな生活を諦めてはいない。つまり、基本的にお買い物は大好きだ。
けれども、今は買い物を楽しんでいる場合ではない。私なりに昔はなかった「我慢」というものを覚えるようになった。今回のように、ある程度必要なものであってもお金を使うことに罪悪感を覚えるようになったことは、私的には進歩な気がする。
無印の買い物で「またやってしまったかも」と若干凹みなが歩いていた私の目の前に、また新たなターゲットが。前々からずっと目をつけていたトレーナーがセール価格になっている!
なんならこれ、去年からほしかったやつだし。迷いに迷って、結局買った。これは、もともとプチプラだし、洗濯も簡単だし、屋外活動(主にZOO活)が増えた今、ヘビロテ間違いなしと判断したからだ。
無印での散財に加えて、直後のこの買い物。傷口に塩を塗るってやつですかね。
けれども、不思議なことに。このトレーナーを買った途端に、私の中の物欲がきれいサッパリ消えていったのだった。
ショック療法ってこと?数学的にマイナス×マイナスがプラスに変わるように。罪悪感×罪悪感で、物欲というやつがもう「無」になってしまった感じなのか。
「憑き物が落ちる」というのはこういうことなのか。この日を境に、何を見ても「いいな」と思っても「ぜひほしい」とは思わなくなっていた。「なくてもいいな」「いらないな」と冷静に判断できる。
けれども。たとえ、物欲はなくなったとしても、生きているだけで日々お金はかかる。生活必需品というものは、なくなりしだい補充せざるをえない。その支出は全く楽しくないので、心は潤わない。それどころか、どんどん心が荒んでいく。
問題は必需品ではないが、心が潤うものを手に入れるための出費をどうするか、だ。新しい洋服や雑貨も確かに私の心を潤してくれる。けれども、これ以上物が増えていくのは避けなければならない。それよりも、音楽だとか演劇だとか。そっちの方にお金をかけるべきだろう。
思うに、今回無印で買ったものは生活必需品。つまり必要経費だったので、心がウキウキすることなく、落ち込んでしまったのだ。その荒んだ心を癒したいがために、トレーナーを買ってしまったとも言える。
今の不況を脱するためには、経済を回すことも大切だと思うのだが。私は長年に渡って、細々ながら経済を回し続ける側にいた。もう、十分経済は回してきたと思うので。今は、それは他の方々にお任せしたい。
そう思うのに。すぐに経済を回す側になりがちの自分。この衝動と日々戦うしかない。やっぱりこれって。高度成長期に育ち、バブルを経験した世代(私自身は基本地味に生きてきたので、バブリーな生活とは無縁だったが)特有の感覚なのかな。今の若者たちは、もっともっと堅実に生きている気がする。
とりあえず、無印良品週間のまとめ買いとトドメとなったトレーナーショックのおかげで、今は心が落ち着いている。このまま、誘惑に負けず、最小限の貯金の取り崩しで過ごしていけるように。しっかり考えて消費していこう。そして、めでたく年金(決して多くはない)が支給されるようになる日を、指折り数えて待っていよう。
今日も街はほしいものであふれている。負けるな、私!「見ているだけでも十分楽しいよ」そう自分に言い聞かせながら、街を歩く。
私の「少しだけ」節約生活。次の強敵は「ブラックフライデー」だと思う。