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旅の記憶 聖地やアートや

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旅先の体験や景色の記憶を掘り起こして整理中です。一期一会の場所、再訪したい場所、まだ見ていないあの場所など。
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#江之浦測候所

江之浦測候所#2 春日社、新年の「歳旦祭」と「春日燈籠」と見逃しがちの「隠切支丹地蔵」

春日燈籠 柑橘山春日社 令和7年1月5日開館初日に歳旦祭は執り行われました。 皇室では元旦に宮中三殿で行われる年始を祝う祭祀であり、各神社においても新年の始まりを祝う祭として行われます。 私もその他大勢のひとりとして頭を垂れて参りました。 神職による祝詞、お払い、玉串奉納と続き、祭祀は厳かに執り行われました。 *神事の最中は撮影禁止です 春日社は2022年に勧請されました 現存する最古の春日造りの姿を残すという奈良の忍辱山円成寺の春日堂を採寸し写した社殿とのことです

千利休 茶室《待庵》

千利休が作ったと伝わる妙喜庵の茶室《待庵》は京都大山崎にあります。 「天下分け目の戦い天王山」で羽柴秀吉本陣となった天王山の麓です。 国宝指定の茶室は3つあり、そのうちで最も古いものといわれています。 他の2つは《如庵》(愛知県犬山市)と《密庵》(大徳寺)となります。 見学は完全予約制(往復ハガキによる申し込みのみ)です。 写真撮影は禁止になっています。 今回の記事は、ご縁があって待庵をゆっくり体感することが出来た際のものです。(ここでは写真掲載はありません) 次の写真は

「待庵」を写した 杉本博司 茶室「雨聴天」

千利休の茶室「待庵」を本歌取りした杉本博司の茶室です。 2013年「HOUSE VISION」で発表されました。 新素材研究所(杉本博司×榊田倫之)設計、住友林業と水澤工務店の施工による「数寄の家」と茶室「雨聴天」です。 「雨聴天」は2017年から江之浦測候所に移築されました。 杉本博司が暗くなるまで外で遊んでいた幼少の頃、ある日俄かに大粒の雨が降って来て友達と近くのトタン屋根の小屋に逃げ込んだという。 トタン屋根を叩く大粒の雨に音に・・・ 江之浦にあった蜜柑小屋のトタ

江之浦測候所 #1 杉本博司が構想する未来の遺跡

旅好きですよと言える程では無いけれど、時々何らかの理由で少し出掛けることがある。そんなレベル。 せっかくの旅先では一期一会の機会を逃して再訪を誓うも2度目がなかなかやって来ない場所が多いが、一方で何故だか何度も訪れる場所もある。 小田原にある相模の海を望む高台にある「江之浦測候所」は2017年10 月にオープンして以来、毎年1度は訪れている何故だかの方の場所。(今までのところ) え、毎年ですか、好きですね、と呆れられたりもする。 東京からほど近く交通が便利という理由もあ