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成長を感じて...😢

昨日は実の息子に1年以上振りに会った。

来月が息子の誕生日なので何が欲しいかをLINEでやり取りしたら、
遠回しに

「現金が有難いかと…」

と返ってきた...(;^_^A

ま、現実的でちょっと寂しいけど、それも仕方がないかと思いお金を渡した。



俺、中々息子とは連絡も取れてなかったし、息子の揚げるTwitterの呟きを読んだら、時々母親に対する感謝の意を呟いてて、俺はきっと嫌われているっんだって思い込んでたんだよね。

そんな感じで、1年少しの期間空いていたので、正直会うのが怖かったんだ。


再会



元の家の近所で車を停めて、息子を待っていると、それらしい人物が歩いてきた。

”それらしい”と言うのは、息子らしき人物が髪を束ね、後ろで結っていたから...(;^_^A

伸ばしているとは聞いていたけど。

クルマを降りて向かうとやはり、息子だった。

また、身長が伸びてやがる。

男らしくなった風貌とその落ち着いた雰囲気...

ホンマ、成長したなと。



でも、少しの時間だったけど色んな話が出来た。

丁度、息子も娘も三歳違いだから、共に受験生。

息子は第一志望を自宅から通える範囲の国公立大学を目指している。

ハッキリ言ってレベルが高い。

でも、アイツが高校受験の時から明らかに勉強にシフトし、更に第一志望高に入学したら更に周囲の友人の影響もあってか、早くから将来を見据え、勉強に打ち込んできていた。

少年野球に没頭した息子

息子は中学時代に腐っていた時期が有った。
小4の時、友達に誘われて地元の少年野球のチームに入団してた。
実は俺、当時は反対してたんだ。

と言うのは、元嫁のお兄さんが元高校球児で、甲子園にも出たくらいで、息子が野球を始めると言ったら、義父以下総出でその期待を背負うことになると思っていたから…
実際、元嫁の実家には義兄の甲子園のバッターボックスに立った姿の大きなパネル写真が飾ってあった位だから。

でも、それを当時はハッキリ伝えられることも出来ず、息子は少年野球の体験入団に出掛けた。
俺はやっぱ、気になって見に行ったんだ。
そしたら、息子が楽しそうに野球に打ち込む姿を見て、もう止められなかったんだよね。

入団すると息子は少しずつ上達して、6年生に交じってトップチームの試合に出させてもらうようにまでになっていた。ポジションも色々経験させてもらって、最後はキャッチャーで定着していた。
キャッチャーって言ったら野球のポジションだと1番難しいと言われるポジション。
親バカだけど、アイツのよく考えてピッチャーをリードしたり、盗塁するランナーを刺したり、ホームスチールしてくるのをしっかりガードしたりと、小学生にしては頑張ってたんだ。

一番好きな息子の写真

実際、息子には元嫁がべったりで、試合にもあまり来るなと言われていたから、あんまり見れなかったけど、時より見に行くとその成長が如実に見えてたんだよね。

なので、結果的に俺は娘にべったりになったんだけど…


息子の挫折

息子は小学校の約3年間、野球に没頭した。
それまで、結構飽きぽかった息子が3年も続けたことが成長の証だなって思った。

当然、息子は中学に進んでも野球を続けると言って、中学の部活ではなくクラブチームに入団した。

しかし、それが挫折の原因となった。

最後までハッキリ言わなかったが、想像するに人間関係が上手く行かず、練習を休みがちになり、完全に行かなくなった。
ところが、元嫁は本人が練習に行かないのにも拘らず、練習に顔を出し、監督やコーチに

「必ず戻りますから」

と懇願していた。

俺はそういうことをするとアイツにプレッシャーを掛けるだけだから、止めろと再三言ったが止めなかった。
息子自身も腐り始め、家での会話は次第になくなっていき、部屋に籠るようになる。
傍から見ていても、アイツがイライラしているのは分かっていた。

或る時、俺と口論になり俺はアイツを殴り倒した。

その瞬間、俺自身はとんでもないことをしてしまったという後悔しかなかった。

俺の母親はヒステリックに叱り(と言うか怒り)、直ぐに手を挙げる母親だった。だから、俺は自分の子供にはそうしないと決めていた。

『あんな親にはなりたくない』

ただ、それだけだったけど、俺の信念だった。

でも、それを今、破ってしまったという後悔と、あの母親と俺も同じだという後悔だった。
息子が生まれて約14年それを守ってきたのに、自ら破った後悔は大きかった。

息子の転機

ところが、事態はそれをきっかけに好転する。
元嫁はそれを機に息子が居ない練習には顔を出さなくなり、息子は正式に退団した。
そこから、明らかに息子の表情が明るくなり、小学校の時の様なひょうきん者の明るい息子に戻っていった。

更に息子は自ら野球を辞めたならと勉強にシフトすると言い出し、塾にも通い始める。
また、その塾の先生が良かった。
その塾は個人でやられていて、入塾するには親と息子を面接してから決めるという先生だった。
その先生の面接に受かり、塾に通い始めた息子は塾での先生との話を楽しそうにするようになった。入塾当初は息子しか生徒が居なくて、マンツーマンで指導して下さった。その先生は仕事を退職され相場より安い料金で勉強を見て下さっていた。だから、自分の気に入ったせいとしか採らなかったんだ。
息子の話を聞いているとどうやら勉強だけではなく、社会に出てからのことや生き方について説いていらっしゃる気がした。

結果的に息子の成績は向上。更にその先生は息子が予定していた志望校のランクを上げさせ、息子もそれに向かって高校受験にシフトした。

俺はどう考えても無理ちゃうか?と思っていた。まぁ~それでも第二志望の高校には入れるかな?くらいに考えていた。

受験当日、息子は帰宅するなり…

「絶対、落ちたわ、あんな難しい問題なら受からんわ!」

と言い、落ち着いたところで自己採点して、

「第一志望はアカンかもしれんけど、第二志望には受かるわ」
と言っていた。

合格発表の日、息子は満面の笑みで帰宅。
第一志望に見事、合格していた。

「そうか、良かったな!直ぐに塾の先生に報告しないとな!」
って言ったら、直ぐに塾に飛んで行った。

だが、先生のリアクションは

「当たり前や受かって当然や!」

だった。

でも、結局アイツはその塾の先生に出会ったことが大きかったんだ。

高校は正直、無理して入学したレベル。入学当初はそのレベルの高さに戸惑っていたようだが、直ぐにアイツは気持ちを切り替えて、

「勉強したら何とかなる!」

と言い出し、有言実行で予習復習は欠かせず、テスト前は2週間前からテスト勉強をするようになる。
その結果が成績にも反映され、いつも間にやら学年で30位くらいまで順位を上げていた。

入学当初は、仲のいい友人に誘われバンド活動に熱中していたが、今はそれよりも勉強だと…

「好きなことは目的を達成したら、いつでも出来るし…」


そんなことを言うようになったんだと感心した。

それに、経営学を学び、出来てたら大学在学中に公認会計士の資格を取るという。

実は俺も商学部出身。

全然、ダメな四流大学だったけど...(;^_^A

一緒に暮らしていた時は俺がどうしてその道を選んだのかは話していた。

アイツはアイツなりに考えてその道を選ぼうとしている。

それに、お金で苦労したから、しっかりと資格を取って、基盤を安定させたいと…

それを聞いて...

「ごめん、俺が30代の10年間を病気で棒に振ったから、お前たちには苦労掛けたよな…
ホント、それは申し訳ないと思っている。」

って言ったら、

アイツ、ニコッて笑って...

「いや、あの期間があったから、お金の有難みも分かったんよ。それはそれで感謝してるよ。」

とさらりと言ってのけやがった。



それを聞いて、そんな風に返せる息子に何か人間的に成長してるし、俺よりもっと大人やんって思った。

ずっと、アイツらには

「俺は何もしてやれなかったし、”反面教師”や。俺みたいになるなよ…」

って言ってたけど、あっさり超えて行きやがった。




その言葉を聞いたタイミングで雨が降って来て別れたけど、俺、その言葉をクルマの中で噛み締めて涙が零れた。



それと同時にアイツの成長を感じ、段々と手の届かないところに行ってしまうような寂しさもあった。



もうホント、俺は離れたところで見守ることくらいしか出来ないや…

何か、俺が掛ける言葉もチープな気がして…




でも、想像以上に成長したアイツを見て何処か誇らしくて、嬉しくもあった。




ダメな親だからなのか、子は立派に成長するんだなと…



帰路に就く道中、アイツの幼い頃の思い出が走馬灯のように頭を巡ってた…

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