花相の読書紀行№.137『嫌な女』
目の上のたん瘤、でも大嫌いになれない。
【嫌な女】/桂 望実
<あらすじ>
初対面の相手でも、たちまちするりとその懐に入ってしまう。小谷夏子は男をその気にさせる天才だ。彼女との未来を夢見た男は、いつの間にか自らお金を出してしまうのだ。
そんな生来の詐欺師を遠縁に持つ弁護士・石田徹子は、夏子がトラブルを起こすたび、解決に引っぱり出されるのだが…。
対照的な二人の女性の人生を鮮やかに描き出し、豊かな感動をよぶ傑作長編。(「BOOK」データーベースより)
★感想
弁護士の主人公“徹子”が、遠い親戚?の“夏子”のトラブルに巻き込まれながらも、何故か憎めず人生を生きてしまう女性の物語。
“嫌な女”‥‥は、きっと“嫌じゃない”の同意語。
こんな形もある意味、心友と呼べるのかも知れない。
読み終わって、ほろっと心が温かくなる素敵な小説です。
実は、2015年にNHKでドラマ化、2016年には映画化もされてるんですね。
ドラマでは、徹子役を黒木瞳さん、夏子役を鈴木保奈美さん。
そして映画では、徹子役は吉田羊さん、夏子役は木村佳乃さんでした。
どちらもなかなかの作品です。是非映像も観て下さい。 (*^-^*)