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花相の読書紀行№.129『ブルース』

桜木さんが描くダークヒーローに出合ってみたくなる

【ブルース】/桜木紫乃
<あらすじ>
外道を生きる孤独な男か、それとも女たちの「夢の男」か――釧路ノワールの傑作、誕生。
没落した社長夫人が新聞の社告の欄に見た訃報、それはかつて焦がれた六本指の少年のものだった。
深い霧たちこめる北の街の「崖の下」で生まれた男が、自らの過剰を切り落とし、釧路の夜の支配者へのしあがる。男の名は影山博人。苛烈な少年時代を経て成熟していった、謎めく「彼」をめぐる八人の女たちの物語。
  ・恋人形
  ・楽園
  ・鍵
  ・ブルース
  ・カメレオン
  ・影のない街
  ・ストレンジャー
  ・いきどまりのMoon

★感想
釧路を舞台にした純性愛小説(と、私は呼びたい)。
過酷な環境で育った“博人”が闇の寵児となってのし上がって行く様を、関わり合う8人の女性が語る連作短編。

寡黙で冷酷そうな態度で接しながら、奥に秘めた優しさを持ち合わせている“博人”は、私の理想的な男性像かも。
生きてる内に一度は、巡り逢ってみたいと思わせた登場人物だった。

読み終えて一言、この小説にはBGMを用意した方が良いと思う。
次回読むときは、そうしよう!!


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