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『合唱コンクールでやらかした話』

昨日書いた記事の続きです。




私は友達の笑いのネタのために
中学2年の合唱コンクールの指揮者に
されてしまった。
ホントはやりたくないですよ。


でも、やるっきゃない。
やらないと桂三枝に似た女性担任に
メチャンコ怒られますから。
昨日書いたように私のことを

『このクラスにはピエロがいる』

と言った先生です。



音楽の時間に担当先生から
指揮棒を渡されて
課題曲『翼をください』
を練習することになった。
良い曲ですよね!

『今〜わたしの〜♪
願いごとが〜♪
叶うならば〜♪
翼がほしい〜♪』



今も大好きです。


指揮棒を上下に振って
そこから三角形を描く。
4拍子になるのかな⁉️


何度も私1人だけ練習させられた。


次にみんなの歌に合わせて練習をする。
中々合わない。


何度も練習を重ねて体育館で行われる
本番を迎えることになった。
ドキドキする〜


話は変わりますが
当時、リーリンチェイ 
(現在ジェット・リー)主演の

映画『少林寺』

が大流行していた。


私はその中のワンシーン
開始7秒後からの突きに注目してください。


両手を真ん中に持ってきて
突きを左右交互に出す。

『ハ〜ハッ、ハッハッ』

と股を開いて両手を真ん中の位置に
バチッと合わせ左、右手で交互に突きを
出すポーズにハマった。
みんなで真似しては笑っていた。



私がやると
なりきってやるから面白いと褒められた。


廊下を歩いていると
他のクラス生徒から

『アークン少林寺〜』

と言われたら一つ返事で真似をする。

『ハ〜ハッ、ハッハッ』


爆笑になるから益々張り切ってやる。


廊下を歩くたびに
各クラスから声がかかるから
忙しくて仕方ない。
まぁウケるからやるんですが!


今考えたら何がそんなにオモロいのか
わからない⁉️

中学時代なんて親の前ではブスッとしても
友達同士は何でも笑ってましたから。


話しを戻そう。
合唱コンクール当日。


いよいよ私たちのクラスの番がきた。


指揮者の私は指揮棒を持ち
観客に一礼をする。


曲がスタートすると
舞台端から音楽の先生が
指揮棒を振る真似をしている。


よほど、要注意人物と思われたんだろう。
私の指揮棒が狂うと
ブンブン手を振って正しくやれと
ジェスチャーで知らせてくる。


私の指揮棒をみんなが見て歌っている。
中々気持ちがいいもんです。


中盤に差しかかったところで
観客の他のクラスの生徒から

『アークン少林寺〜』

と掛け声がかかった。

えっ?今か?マジで?

と迷うも
条件反射でついやってしまった。
4拍子のリズムで

『ハ〜ハッ、ハッハッ』

と突いてみた。
大爆笑。ウケている。

『ええぞーアークン』

『あいつ、マジでやりよった〜』

という声も聞こえてくる。

その時、一瞬ブルッと寒けがした。
見られている。どこだ?どこだ?


舞台下から鬼の形相をした
桂三枝に似た女の担任が睨んでいる。
ヤバい。あれは殺し屋の目だ!
三枝ではなく、ゴルゴ13の目だ!
ロックオンされた。
絶対やられる……


舞台袖からは音楽の先生が
違う違うこうだ!と指揮棒の振り方を
指導している。


いやいや単なる間違いで少林寺はしないよ。
と、一瞬笑えてきたが三枝先生の顔を
思い出して後半は真面目にやった。

観客に一礼をして下がると拍手が起こる。
まあまあやなと舞台袖で自画自賛していた。


すると、
三枝先生が猛烈に走ってくる。

『あんた何考えてるの〜
何の真似や〜』

と殺し屋ゴルゴの目で襲ってくる。

ヤヴァイ

と逃げる私。
その様子を見て笑う生徒たち。


かくして、合唱コンクールは終わりました。


皆さんこれだけは覚えていてください。


指揮者が指揮の途中で少林寺の真似をしたら
メチャンコ怒られることを!

最後まで読んでいただきありがとうございます。


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