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再会と旅立ち…今週の『虎に翼』

日本初の女性弁護士で、後に裁判官となった女性・猪爪寅子(伊藤沙莉さん)とその仲間たちが、困難な時代に道なき道を切り開き、迷える子供や追い詰められた女性たちを救っていくリーガルエンターテイメント、朝ドラ『虎に翼』の第12週「家に女房なきは火のない炉のごとし?」。

「家に女房なきは火のない炉のごとし」とは「家に主婦がいないのは、炉の中に火がないのと同じで、大事なものが欠けていて寂しいということ」の意味(ことわざ辞典から引用)。

正月というのに、寅子が多岐川(滝藤賢一さん)の自宅に呼び出され、水行の手伝いをさせられた月曜日。寅子は事務方との兼任ではあるものの、最高裁長官の星朋彦(平田満さん)から、東京家庭裁判所判事補に任じられました。

戦争孤児の実態調査をしていた寅子たち。小橋(名村辰さん)が少年から財布を掏られ、後を追っていくと少年の兄・道男(和田庵さん)が逃げ、辿り着いた先は「轟法律事務所」。

よね(土居志央梨さん)と轟(戸塚純貴さん)に再会した寅子でしたが、よねは相変わらずの塩対応。寅子は「あの時は逃げることしかなかった」と謝罪しますが、今だ弁護士になれないよねは、いつの間にか裁判官になっていた寅子に複雑な表情。

警察の「浄化作戦」で戦争孤児たちが一斉補導された火曜日。しかし、受け入れ先はなかなか見つからず。最後に残った道男を、売り言葉に買い言葉で猪爪家に連れ帰った寅子。家族らが反対する中、はる(石田ゆり子さん)が即決。翌朝、遠慮を知らない道男の態度に、寅子は家族から冷たい眼差し。

はるの財布を盗もうとしていた道男が改心し、猪爪家の家事手伝いをするようになっていた水曜日。寅子は多岐川と共に全国の家庭裁判所を視察するため出張。

そんな中、花江(森田望智さん)に道男は、花江の亡夫・直道(上川周作さん)の代わりになれないかと言い出し。そこに息子の直人(琉人さん)と直治(楠楓馬さん)が居合わせ、トラブルに。はるも冷たい視線を向けたことから、道男は家を飛び出し。

戦争孤児と共に戦争未亡人というテーマも挟んできましたね。花江がいるのに、思春期男子を家に泊めるという寅子&はるの軽率さではあるのですが、生々しくはせず軟着陸できるレベルに描かれました。

心労ではるが倒れ、夜が越せるかどうかという容体になった木曜日。「悔いはない」と言いつつ、道男のことが気がかりな様子を察し、寅子は道男を探しに飛び出しました。

轟法律事務所で道男を発見するも隠れてしまい。寅子は自らのエゴ上等、正面突破で必死の説得。道男も、勝手だが嘘のない寅子の言葉に動かされ、恩義あるはるに会いに帰りました。

道男を抱きしめ、これまでの苦労を慰労し、これかの人生は道男次第だと諭したはる。これで本当に悔いなく旅立てると思っていると、寅子が子供のように「嫌だ!」と食い下がり。

はるは最後に「地獄だ。止めろって言っても好き勝手に飛び回ってたのはあなたじゃないの」と小言を言って、この世を去りました。今週のサブタイトル「家に女房なきは火のない炉のごとし?」回収。

道男が先日の発言を花江に謝罪した金曜日。寅子は「もうおおむね同じようなもんよ」と「兄弟分」ならぬ、「家族分」認定。道男の今後を相談するため、再び轟法律事務所を訪れた寅子でしたが、相変わらずよねは塩対応。しかし、轟はよねの真意を理解し。

そんな中、寅子は疎開していた傍聴マニアの寿司職人・笹山(田中要次さん)と再会。再び東京で店を開く笹山は、道男の話を聞き、住み込みで働かないかと誘ってくれて、道男もすぐに承諾。ラストは(平岩紙さん)の夫が亡くなったらしいシーン。姑の大庭常(鷲尾真知子さん)が怖すぎる。


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