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子供は風の子 「温石」を抱いて走れ

まだ使い捨てカイロが安売りされる前の話。携帯型の採暖ツールとしては、白金カイロというオイル式が主流でしたが、いずれにせよ、子供が日常的に使うものではなく。

木枯しが吹く晩秋から初冬。稲刈り後の田んぼでは、籾殻を燃やしていることがよくありました。今にして思えば、燻炭にして、土壌改良に利用していたのでしょう。

子供は風の子とはいえ、やはり暖は欲しいもので、そうした場面を見逃すはずもなく。そっと近寄り温まります。籾殻と一緒に、焼き芋や石を焼いていることもあり、人によっては、くれることがありました。

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「温石」あるいは「懐石」と呼ばれる、古来からの採暖方法なのですが、熱々に温められた石を、新聞紙や布などで巻いて、懐に入れます。原始的なカイロみたいなもので、大河ドラマ『麒麟がくる』にも登場しました。

これが結構温かくて、温石を抱いた子供たちは、冬空の下、日が暮れるまで遊んでいました。

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今は原則、野焼き禁止ですし、なかなか機会はないとは思いますが、冬キャンプなどで火おこしした際には、一度試してみてはいかがでしょうか?

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