ドラマ日記『大奥 season2』(第6話)
吉宗の遺志を継ぎ、若き医師たちが「赤面疱瘡」撲滅に向けて立ち上がるその後の物語から、女将軍をはじめとした幕府の人々が、江戸無血開城のために奔走した幕末・大政奉還の物語までを描く『大奥 season2』の第6話。
熊痘により赤面疱瘡が撲滅。男子による家督相続が広まった世へと様変わりを果たす。しかし12代将軍・家慶(高嶋政伸さん)は娘の家定(愛希れいかさん)を寵愛し、次の将軍に指名する。老中となった阿部正弘(瀧内公美さん)は、事あるごとに家定に呼びつけられ、やがて彼女が置かれる境遇を知ることに。
幼い頃から、実の父である家慶に性行為を強要されていた家定。それを何とか避けるために、正弘を度々呼びつけていたのですが、ある日のこと、正弘が少し遅れると、家慶が家定の部屋から出て来て。着衣乱れた家定は正弘に怒り。察した正弘は周囲の者に話を聞き、真相を知ることとなり。
正弘から事情を聴いた家慶の母・広大院(蓮佛美沙子さん)は、家慶を呼び叱るも、家慶は家定が告げ口したものと疑い、なおも家定を襲い続け。正弘に危害が及ばぬよう、耐える家定。
そんな時、家慶の行動が原因で城内で火災が発生。住む場所がなくなったとして、広大院は家定の住まい近くに身を寄せ。これで家定に近づけなくなった家慶。広大院は正弘に「この隙に、どうぞ家定様に奥を作って差し上げて」と告げ。治済(仲間由紀恵さん)毒殺(未遂)に続くファインプレー。
正弘が奥入りを熱望するも、一度は断られていた陰間の瀧山(古川雄大さん)でしたが、北町奉行の遠山金四郎(高島豪志さん)を連れ立って再訪。金四郎の桜吹雪の刺青を見せ、大奥には様々な過去を持つ者がいると説得。ついに瀧山は大奥入りし、大奥取締役に就任。
再び人払いを命じて家定の元にやってきた家慶でしたが、そこには家定の「分身」である瀧山が控えていて、激怒する家慶に刀を抜こうとする瀧山。捨て台詞を吐いて部屋を出ていった家慶でしたが、その後家定に毒を盛るとは、さすが治済の孫。しかし、ペリー来航を聞いてあっさりショック死。
そして、13代将軍となった家定。正弘に「そなたのために将軍になった」「そなたが自在に空を飛ぶために、ここに座っておるのだ」と告げ。百合とシスターフッド、どちらに解釈するか悩ましいところですが、いずれにしろこの主従の関係が尊い。
終盤、警戒する薩摩から家定の正室を迎えることとなり、大奥の結束を呼び掛けるために瀧山が着ていた流水紋の裃。season1では、水野祐之進(中島裕翔さん)、万里小路有功(福士蒼汰さん)が身にまとっていました。
そしてラスト。輿入れしてきたのが胤篤。演じるのは本作で一人二役となる福士さん。どんな薩摩隼人がやってくるかと思いきや、「胤篤である。よろしゅう頼む」と柔和な笑顔の美丈夫でした。
高嶋さんの見事なゲスぶり、ありがとうございました。亡き大林信彦監督が蓮佛さんを評した「20年に1人の逸材ですよ」の言葉が思い出され。元宝塚の愛希さんは『晴天を衝け』ではあまり目立ちませんでしたが、今回は抜群に良かったですね。古川さんとはミュージカル『エリザベート』でも共演。
そういえば、高嶋さんのお母さんの寿美花代さんも宝塚出身だったなと。元気な頃の高島忠夫さん一家を思い出します。
余談:11日放送の『二軒目どうする?~ツマミのハナシ~』のゲストは坂井真紀さん。酒井美紀さん、水野美紀さん、水野真紀さんら4人の名前間似ている問題が面白かったです。
坂井さんは朝ドラ『おかえりモネ』の大震災で亡くなったりょーちん(永瀬廉さん)の母役。生前シーンで「かもめはかもめ」を歌ってました。酒井美紀さんは『白線流し』シリーズのヒロイン&不二家社外取締役。
水野美紀さんは『踊る大捜査線』柏木雪乃役→『奪い愛、冬』怪演。水野真紀さんは初代「きれいなおねえさん」&『白い巨塔』里見先生(江口洋介さん)の妻&後藤田正純・現徳島県知事の妻。
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