ドラマ日記『海に眠るダイヤモンド』&『マイダイアリー』(初回)
1955年からの石炭産業で躍進した長崎県・端島と、現代の東京を舞台にした70年にわたる愛と友情、そして家族の壮大な物語『海に眠るダイヤモンド』の初回。
2018年夏、歌舞伎町のホスト・玲央(神木隆之介さん)は怪しげな婦人・いづみ(宮本信子さん)から突然プロポーズされる。ホストクラブに案内すると大金を使ういづみ。彼女に誘われ玲央は長崎を訪れる。二人は船に乗り端島に向かうと、いづみは想いを馳せて…。
新井順子プロデューサー、脚本家・野木亜紀子さん、塚原あゆ子監督という、ドラマ『アンナチュラル』や映画『ラストマイル』の座組が、TBS日曜劇場に初登場。TBS金曜ドラマ枠も素晴らしいですが、日曜劇場ではさらにパワーアップ。賑わっていた頃の端島の再現度に「本気」を見ました。
売掛金の自己負担で沈没寸前の現代の玲央と、1955年の端島で快活に働く荒木鉄平の二役を神木さんが好演。「コードネーム・いずみ」の正体は、朝子(杉咲花さん)か草笛リナ(池田エライザさん)か百合子(土屋太鳳さん)か?いずれも可能性がある、考察合戦でバズらせる描き方でしたね。
これほどまでに朝ドラ色が強い日曜劇場も珍しく。神木さんは『らんまん』、杉咲さんは『おちょやん』、土屋さんは『まれ』で主演。主要メンバーにも『あまちゃん』『ひよっこ』の宮本さんや『おかえりモネ』の清水尋也さんらがいて。
いずみの息子が和馬(尾美としのりさん)ってことなのでしょうが、『あまちゃん』で義理の息子役だった尾美さんが、実の息子役というのが面白く。同じく『あまちゃん』組の美保純さんが役員役というのは珍しい。
期待通りの面白さ。今期の大本命で、最終回まで視聴決定。
社会人となった主人公・恩村優希(清原果耶さん)が各話、些細なきっかけで過去の大切な思い出を振り返る構成で、大学時代を共に過ごした仲間との何気ない日常とその繫がりをノスタルジックに紡ぐヒューマンドラマ『マイダイアリー』の初回。
社会人一年目の恩村優希は映画後、冷めたポップコーンを食べ続ける徳永広海(佐野勇斗さん)を切なく見つめている。その瞳にはなぜか涙が…。そして優希はあの日々の“人生の日記”を読み返す…。
同じく朝ドラ『おかえりモネ』でヒロインを演じた清原さんの主演作でしたが、初回世帯視聴率は3.4%と厳しい船出。元々良作は多いものの、数字が取れない枠ですからね。初回25分拡大放送した『海に眠るダイヤモンド』が11.0%ですから、その影響もあるのでしょう。
清原さんを訳の分からない理由で振る男・森和馬(新原泰佑さん)などいるのだろうかという疑問はともかく、映画館でポップコーンは食べない派ですから、本当の映画好きには見えなかったかな。
朝ドラ『おむすび』に出演中の佐野さんが、ドラマ冒頭から清原さんとキス。優希が涙した理由は明らかにされませんでしたが、別れの予感なのか、余命○○的な展開なのか。
『海に眠るダイヤモンド』に比べると、「半径5メートル」的な日常を繊細に描いていく作品なのでしょう。主要メンバーは演技力に定評のある俳優ばかりなので、しばらくは様子見視聴。