ドラマ『かぞかぞ』(第8話)&『西園寺さんは家事をしない』(第10話)
家族をめぐる「楽しい」や「悲しい」など一言では説明ができない、情報過多な日々の出来事を、笑えて泣けて考えさせられて、心がじんわり温かくなる令和の新しいホームドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった(#かぞかぞ)』の第8話。
母・ひとみ(坂井真紀さん)の手術は無事成功した!小野寺(林遣都さん)たち仕事仲間にも支えられ、七実(河合優実さん)は一安心。しかし、芳子(美保純さん)の様子がおかしい。芳子は、かつてひとみと暮らしていた大阪の家を訪れていた。芳子の様子が心配な七実も大阪へと向かう。
これまでお気楽そうな大阪のオバちゃんキャラに見えた芳子の過去と、本当の姿が深堀された回。かつて芳子(若年時:臼田あさ美さん)とひとみ含めた家族7人が住んでいた実家と、ご近所さんの証言、過去の回想シーンにより、芳子の人生が鮮やかに蘇りました。
結婚前は奉公に出されていた芳子(=貧乏だった&家族の愛情に飢えていた)。後に結婚する大川茂(黒田大輔さん)への熱いラブレターの存在。大家族を支え、ギャンブル好きの夫に手を焼きながらも、ひとみに深い愛情を注いでいたこと、などなど。
七実の前から姿を消した芳子は、路上でひとみを想い泣いていました。手術続きのひとみに、どうしてもっと元気に産んであげられなかったのだろうと自分を責め。そこに現れたのが幼き日のひとみ(有香さん)。芳子に手を差し伸べ一緒に帰っていきました(実は七実)。
実は薄々と芳子が認知症であったことに気が付いていたひとみでしたが、七実にズバリ言われて泣き出してしまい「お母さんにも人生の喜び あったかな…?」と。それに対し七実は「あったよ。今もある。ばあちゃん、日々進化中や」と、認知症すらポジティブに変える魔法の言葉。
七実の実家暮らしは続きますが、芳子のことが気になり、原稿は進まず。さすがの小野寺からも厳しい言葉。そんな中、思わず愚痴をぶちまけた記事が大バズりし、七実復活となりました。残り2話。
余談ながら、自分の亡母にも重なるエピソードで、沁みました。今の若い世代は知る人も少ないでしょうが、さだまさしさんの隠れた名曲「無縁坂」を思わせるような話です。
「母は全てを暦に刻んで流してきたんだろう」
仕事はバリバリやるが、 家事は一切しない38歳独身女性の西園寺一妃(松本若菜さん)が、年下の訳ありシングルファーザー・楠見俊直(松村北斗さん)と「偽家族」として暮らすことになるハートフルラブコメディ『西園寺さんは家事をしない』の第10話。
楠見に「出ていって」と告げた西園寺さん。理由を聞いた楠見は同意するが、ルカ(倉田瑛茉さん)が退去を受け入れないのではと心配していた。ところが、西園寺さんは至ってポジティブ!別々に暮らしても偽家族は続くのだという。
西園寺が楠見に退去を求めた理由は、骨折した高齢で一人暮らしの父・康平(浅野和之さん)を、楠見たちが現在住んでいる賃貸部分に住ませるというものでしたが、それは嘘だとわかり。
本当の理由を聞こうとする楠見と西園寺は口論になる中、西園寺はつい「私は楠見くんが好きだから」と言ってしまい、楠見も「僕だって西園寺さんが好きです」と答え、ついにお互いの気持ちが伝わる展開。
手繋ぎまではいった二人でしたが、帰宅すると横井(津田健次郎さん)と留守番していたはずのルカがおらず、「さようなら」というメモが残されており…。いよいよ、次が最終回。
楠見たちが依頼しようとしていた家事代行の面接にやってきた元イタコの川口美代子役として、『新宿野戦病院』の「白木」でお馴染みの高畑淳子さんが登場。大物女優の起用だけに、西園寺の蒸発した母親の可能性大。