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悠人のリアルと浩太の死…今週の『舞いあがれ!』

東大阪市と長崎県・五島列島を舞台に、空高く飛びたいと夢見る舞(浅田芭路さん→福原遥さん)が、パイロットになるべく努力を重ね、やがて夢の飛行機作りに情熱を燃やす朝ドラ『舞いあがれ!』の第14週「父の背中」。

舞の兄・悠人(横山裕さん)が、IWAKURAの工場に突然やってきた水曜日。珍しく実家に戻った悠人は、父・浩太(高橋克典さん)に工場売却を提案。反発した浩太と悠人は激しくぶつかり。

その後、舞からカフェ「ノーサイド」に呼び出された悠人は、パイロットになる予定の舞に「お前がやってることは、その場しのぎの親切やねん。どうせ手離すんやったら、はなから助けん方がええ。無責任やぞ」とド正論。舞は海外留学中の柏木(目黒蓮さん)に電話するのですが…。

置かれている状況の違いからか、舞と柏木の間にすきま風が吹いた木曜日。章(葵揚さん)の働きにより、大量発注が見込める会社向けの試作品が成功。章はこれを機に、以前から誘われている工場に転職することを決意し、浩太に退職届を提出。

「恩を仇で返して…」とうつむく章に、浩太は「チャラチャラしてたお前が、腕を上げていくの見ていて楽しくてな。もう十分、恩は返してもらった。他所に引き抜かれんのは悔しいけどな。それだけの腕前になったっちゅうことや。誇らしいで」と笑顔。当初はモブキャラと思っていた章に、こんなに泣かされる日がこようとは。本作の名シーンの一つになりました。

浩太が納期に間に合わせるため、本発注前にネジの生産を決断した金曜日。しかし、先方の設計変更で発注は白紙に。工場から帰ってこない浩太を見に行っためぐみら(永作博美さん)は、倒れている浩太を発見。緊急手術するも帰らぬ人となり…。永作さんの慟哭の演技が凄かったですね。

自分も亡父とは、最後まで本音を語り合うことが出来ず。巨大組織を何も言わずに辞めた自分を責めることもなく、ずっと心配していてくれていたのですが…。浩太と喧嘩別れした悠人が、父亡き後に何を思うのか。

リーマンショック後が描かれて3週。まだまだ辛い展開が続きますが、主人公が危機に見舞われてもあっさり解決!みたいにしないところがリアルで、そこがいい。とはいえ、そろそろ底を打って、舞いあがって欲しいものです。

余談:高橋克典さんは冬ドラマ『罠の戦争』に竜崎総理大臣役で出演されます。幹事長役の岸部一徳さんがラスボスで、竜崎も頭が上がらず、悪事に加担するんでしょうね。そして、草彅剛さん扮する鷲津の罠にハメられると。


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