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映画日記『劇映画 孤独のグルメ』

定期的に映画館で映画を観る新習慣の第36弾。今回は、1月10日公開の『劇映画 孤独のグルメ』。久住昌之さん原作&谷口ジローさん作画による漫画原作ドラマ『孤独のグルメ』シリーズの劇場版。

ドラマで主人公を演じる松重豊さんが映画でも主演し、監督と脚本も担当。共演には内田有紀さん、杏さん、オダギリジョーさん、磯村勇斗さん、塩見三省さんら。また、若き日に松重さんのバイト仲間だった甲本ヒロトさん(「ザ・クロマニヨンズ」)が主題歌を引き受けています。

輸入雑貨商を営む井之頭五郎(松重さん)は、かつての恋人の娘である松尾千秋(杏さん)からの連絡を受け、フランス・パリを訪れる。千秋と共に彼女の祖父・一郎(塩見さん)を訪ねると、「子供のころに飲んでいたスープをもう一度飲みたい」と、そのスープのレシピ探しを依頼される。

以下、ネタバレあります。

実際のお店を使った撮影は3か所。フランス・パリと韓国・巨済市、そして長崎県五島列島の奈留島です。パリで依頼を受けた五郎が、一郎の故郷・五島でまず食材を探し、ある事で遭難し、漂着したのが韓国の島。そこで、日本人女性・志穂(内田さん)と出会います。

コロナ過で苦しんだ飲食店へのエールと、伊丹十三監督の『タンポポ』へのオマージュと松重さんが語った作品。コロナ禍の経営不振で険悪な仲となり、別居している志穂の夫で元人気ラーメン店「さんせりて」店主役がオダギリさん。その常連客役が磯村さん。

五郎が一郎から依頼されたスープ作りを依頼する内に、店主もラーメンへの情熱を取り戻し、スープ完成と共にラーメン店も復活。そのスープは志穂にも届けられ、多くは語らずとも夫の「今」を知る感動シーン。二人が再会するなどという野暮なシーンはないところがまたいい。

ドラマシリーズのお決まりを押さえつつ、国外にも飛び出した甲斐あって料理も多彩。現実にはあり得ないであろう遭難や、サバイバルからの食中毒泡ふきシーンは映画的ではありますが、笑いを狙ったのでしょうか。

ドラマの劇場版としては、まずまず満足できる仕上がり。松重さんも初監督としては上々。次作目があるかも知れませんね。

余談:23日放送のNHK『サラメシ』では、福岡市のごみ収集車の作業員が取り上げられていました。政令市で夜間に戸別収集しているのは福岡市のみで、その利便性は高く。(朝バタバタしている時に、指定された場所に持っていく必要がない)。

作業員は肉体労働になりますので、定期的に休憩を取るのですが、コンビニなどに収集車を止めていると、市民から苦情が来るケースが増えているそうです。番組の中で、博物館の駐車場が作業員のために夜間開放されていたのはそのためです。なお、他にも鳥羽水族館の最後のラッコが登場。


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