ドラマ日記『マル秘の密子さん』(第2話)
どんな手を使っても依頼者を必ず成功させる、謎に包まれた“トータルコーディネーター”本宮密子(福原遥さん)と不運続きのシングルマザー・今井夏(松雪泰子さん)による、魅惑のサクセスストーリー?怒濤のサスペンスドラマ?『マル秘の密子さん』の第2話。
密子のサポートで、大企業『九条開発』の次期社長に立候補した夏は「とんでもないことをしてしまった…」と我に返って戦々恐々。そんな夏の不安をよそに、目的のためなら手段を選ばない密子は、千秋(桜井日奈子さん)の弱みを握って九条家の動きを探らせる。
民放ドラマのキャストを覚える際、「あの朝ドラに出てたな」と確認すると、役柄の違いを味わったり、再共演などがわかったりして楽しいものです。
本作でいえば、福原さんは『舞いあがれ!』に主演、松雪さんは『半分、青い。』で主人公(永野芽郁さん)の母親役、夏の長男・智役の清水尋也さんは、『おかえりモネ』で主人公の同僚役、夏の長女・彩役の吉柳咲良さんは、『ブギウギ』で歌手の水城アユミを演じていました。
智は九条開発の契約社員として働いていたものの、夏の社長立候補を受けて、課長の森山(小久保寿人さん)から嫌がらせ&でっち上げのミスの責任を取らされそうになります。
そこで、密子が智にアドバイスしたのが「死の疑似体験」。夏に一旦は反発した智でしたが、死を意識した時に浮かんできたのは、母をもっと大切にすればよかったという想い。涙する智に、密子は「あなたが変われば、世界は変わる」と。
森山に反旗を翻した智。でっち上げの証拠は密子が押さえており、森山は他社員からのパワハラの訴えもあり、左遷。智はお咎めなしの結果に。冴えない姿からの智の大変身が痛快で、『おかえりモネ』を思い出しました。
密子の目的や正体はまだわかりませんが、第2話も面白かったです。
余談①:オリンピック企画なのでしょう。NHK『ドキュメント72時間SP フランス・パリ 街角のマンガ喫茶で』が放送されました。日本漫画専門のマンガ喫茶に集う様々なフランス人たち。
「日出る国」ではなく、「日沈む国」になりつつある我が国。自信を失いかけている日本人ですが、「我々には(まだ)漫画・アニメがある」と思わせてくれる番組となりました。言葉も宗教も肌の色も習慣も違いますが、それでも世界中の人たちと価値観が共有できるという「希望」。
余談②:本日の朝ドラ『ちゅらさん』再放送は、週サブタイトル「ガジュマルの樹の下で」第84話。傑作朝ドラに名前が挙がる本作の中でも、屈指の名シーン。いわゆる神回。放送後には「NHKプラス」でも視聴できます。