ドラマ『かぞかぞ』(第7話)&『西園寺さんは家事をしない』(第9話)
家族をめぐる「楽しい」や「悲しい」など一言では説明ができない、情報過多な日々の出来事を、笑えて泣けて考えさせられて、心がじんわり温かくなる令和の新しいホームドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった(#かぞかぞ)』の第7話。
七実(河合優実さん)は作家になり東京で活躍していた!小野寺(林遣都さん)、二階堂(古舘寛治さん)、末永繭(山田真歩さん)など頼りになる面々が七実を支え、ひとみ(坂井真紀さん)も草太(吉田葵さん)もそれぞれ働き、家族は順調、七実は絶好調。だけど母から寝込んでいるとの電話。
小野寺・二階堂・末永という心強い味方を手に入れ、出版作品も重版出来と絶好調。ファン交流のために、時折バーのママまでやっているというリア充生活(恋愛の様子はないけれど)。
母のひとみは相変わらず仕事は順調そうですし、弟・草太も仲間と楽しくカフェで働いていて。家の事は祖母の芳子(美保純さん)が何とかしてくれる、そう思っていたからこそ、安心して東京生活を満喫していた七実でしたが…。
熱があるというひとみを心配し、久しぶりに実家に戻った七実でしたが、芳子は要領を得ず、ひとみは緊急入院。家の中も散らかっており、食生活も酷いもので、朝ドラ『虎に翼』における百合(余貴美子さん)案件が、密かに深刻化していたというわけです。
命に関わる手術を受けることになり、病院には小野寺・二階堂・末永もやってきて七実に寄り添い。手術は無事に成功。ひとみの件はひとまず安心ですが、次は芳子回ですね。
仕事はバリバリやるが、 家事は一切しない38歳独身女性の西園寺一妃(松本若菜さん)が、年下の訳ありシングルファーザー・楠見俊直(松村北斗さん)と「偽家族」として暮らすことになるハートフルラブコメディ『西園寺さんは家事をしない』の第9話。
ついに楠見への特別な想いを自覚した西園寺さんは、横井(津田健次郎さん)に別れを告げる。しかし、横井は別れを拒否し、楠見への思いを消してみせると宣言!なんと楠見も参加で、レスQメンバーでのグランピングを提案する。
宣言時に西園寺をハグした横井。その瞬間を写真週刊誌に撮られてしまい、ネットでも大きな話題に。楠見は動揺し、空気を読まずに西園寺に質問攻撃し切れられ、その度に目撃していた娘のルカ(倉田瑛茉さん)から、「怒られてたよね」と突っ込まれるのが今週のコメディポイント。
西園寺の様子から察し、楠見の気持ちも確認した上で、「名誉ある撤退」を選択した横井。西園寺らとの最後のコラボ動画で、昆布の出汁を譬えに、人と人の出会いと別れを「味は残っている。記憶の中に、心の中に」と。
それは西園寺の中に、確かに自分が残っているはずだという横井の最後の自負であり希望であり、西園寺にとっては苦さだけではない母との記憶や、楠見の亡き妻の想い出にも重なる名セリフ。西園寺と横井の「味残りました?」「もう、染みっ染みです!」は、『別れの言葉辞典』に入れたい位。
そしてラスト。夜中に楠見を呼び出した西園寺の「楠見君、この家から出ていってほしい」というセリフで幕切れ。全10話が多いTBS火曜ドラマですが、本作は全11話のようですので、残り2話。
余談:「流しそうめん」か「そうめん流し」か問題。前者は「そうめん」に力点が置かれた名詞(食品名)なのに対し、後者は「そうめん」を「流す」という動詞であり、食べ方あるいはイベントを指すと思ってましたが、「落下式」と「回転(循環)式」の違いのようです。