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ドラマ日記『法廷のドラゴン』&『アンサンブル』(初回)

初のプロの女性棋士誕生を期待されながら弁護士に転向した天童竜美(上白石萌音さん)が、弁護士事務所所長・歩田虎太郎(高杉真宙さん)と共に奔走。事件を得意の将棋になぞらえて解決する 将棋×痛快リーガルドラマ『法廷のドラゴン』の初回。

プロの棋士になる道を諦め、弁護士に転向した竜美が就職先として選んだのは、虎太郎が所長を務める歩田法律事務所。なんでも将棋になぞらえて、挙動不審な竜美に困惑する虎太郎だったが、早速依頼が舞い込む。

将棋界のトップに立つ藤井聡太さんが、高校中退の「中卒」であるように、奨励会含め、プロレベルの将棋指しに学歴は関係なく、皆ずば抜けて頭がいいい。米長邦雄・永世棋聖はこういいました「兄貴は頭が悪いから東大へ行った。私は頭がよかったので将棋指しになった」。米長流ジョーク(笑)。

西山朋佳女流三冠が、女性初の「棋士」になるかどうか注目を集めていますが、「女流」棋士と「女性」棋士は大きく違い、今のところ後者は存在せず。逆に言えば、竜美には女性棋士を期待されていたということですから、将棋も強かったでしょうし、頭も良かったのでしょう。

父・辰夫(田辺誠一さん)が判事であったことと、母・香澄(和久井映見さん)の助言により、竜美は弁護士を目指した模様。プロの棋士になる難しさに比べれば、司法試験はまだ易しいといったところでしょうか。

所長ではあるけれど、弁護士としてはあまり優秀ではなさそうな虎太郎が、優秀だけれども突っ走り系の竜美に振り回されながらも、協力して事件を解決する一種のバディものでもあります。

放送されているテレビ東京の金曜夜9時枠は、それ以前の夜8時枠含めて視聴率は低迷していましたが、今回は歴代最高の世帯視聴率7.3%を記録。この数字は今期でいえば、月9『119エマージェンシーコール』初回と同じ。また『まどか26歳、研修医やってます!』初回の5.9%よりずいぶん上です。

「封じ手」や「長考」、「穴熊」など将棋用語もバンバン出てきますが、知らない人でも楽しめると思います。判決の場には、棋士を目指していた時に着ていたのであろう真っ赤な着物の「勝負服」。白石さんの凛々しい表情が印象的な作品でした。今後も期待できそうです。

現実主義の女性弁護士・小山瀬奈(川口春奈さん)が、理想主義の部下・真戸原優(松村北斗さん)と社内恋愛。二人は様々な恋愛トラブル裁判に挑みながら、そこで得た「恋の教訓」を恋愛に活かしてゆくリーガルラブストーリー『アンサンブル』の初回。

コスパ・タイパを重視する人気弁護士・小山瀬奈のもとに、「婚約破棄トラブル」の弁護依頼が舞い込む。クライアントは光永有彩(森迫永依さん)という女性で、両親との顔合わせの最中に、婚約者の二瓶隆也(中尾明慶さん)が突然逃げ出したという。

雪・イヤホン・踏切など、川口さんの代表作『silent』的な要素を入れてきたなという印象だった初回。8年前に突然消えた恋人・宇井修也(田中圭さん)のことがトラウマで瀬名は踏切音が苦手になり、イヤホンをいつもはつける設定。

裁判後に食事に行った瀬名と優は和やかに過ごしますが、突然の踏切音。すると、イヤホン代わりに優が瀬名の耳を塞ぐ、いきなりロマンティクシーン、からの修也登場(笑)。よりドラマティックにしたかったんでしょうが、余韻重視でもよかったのでは。

さて、裁判の内容はというと、過去にひったくりの前科があった隆也とその被害者だった有彩。付き合い始めた後に、そのことに気が付いた隆也でしたが言い出せず。全てを話そうと決めていたのですが、その前に身バレしそうになり逃走。

一方、有彩も気が付いてはいたのですが、好きだったので言い出せなかった模様。瀬名の後押しもあり、互いの気持ちを確かめ合い、元鞘になった二人。めでたしめでたし…とは思えない。ちょっと無理があり過ぎないかな。脚本は今ひとつながら、優の大学華道部設定が気になるので、様子見。



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