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「特別養子縁組」を描いたドラマ

Wikipediaをチェックしていると、毎日なにかしら記念日がありますが、ゾロ目の日には集中する傾向があり、4月4日もそのひとつ。「ヨーヨーの日」、「四輪駆動の日」、「トランスジェンダーの日」、「幸せの日」、「どらやきの日」、「あんパンの日」など多数あります。

日本財団が、特別養子縁組制度の普及を目指して制定した「養子の日」も4月4日。実親のもとで暮らせない子供が4万5千人いる日本で、実子に近い安定した家庭を得るための同制度ですが、社会的な認知度はまだまだ低く。

そんな特別養子縁組を取り上げたドラマや映画を挙げてみます。テレビドラマデータベースで検索すると、『探偵 左文字進』(2002年)に初めて特別養子縁組が登場しますが、本格的に取り上げられ始めたのは、中京テレビ制作の『マザーズ』シリーズ(2014年~2018年)。

愛知方式など、日本における特別養子縁組の先進地のローカル局・中京テレビらしい取り組み。第1作の主演は中村蒼さん。平成27年の「日本民間放送連盟賞」では、あの『天皇の料理番』を抑えて最優秀賞を受賞。

19歳の浪人生、健太(中村さん)はある日、ひょんなことから自分が養子であることを知る。特別養子縁組の仲介を行ったNPO「スマイルベビー」を訪れた健太は、しばらくそこで過ごすことになり、代表の貴子(室井滋さん)や妊婦たちとふれ合うなかで、産みの母、育ての母の思いを知ってゆく。

続いては、辻村深月さんの原作小説『朝が来る』を元にした映像作品。2016年にはドラマ化、2020年には映画化されました。朝ドラ『あさが来た』(2015年)の放送直後にドラマが放送されたので、軽く混乱しましたが、映画版は、キネマ旬報ベスト・テン日本映画第3位と高評価を得ました。

一度は子どもを持つことを諦めた栗原清和と佐都子の夫婦は「特別養子縁組」という制度を知り、男の子を迎え入れる。それから6年、突然朝斗の産みの母親“片倉ひかり”を名乗る女性から電話がかかってくる。いったい、彼女は何者なのか、何が目的なのか─?

最後は『コウノドリ 第1シーズン』(2015年)。リアルな産科医療の現場を描き出すヒューマンドラマの傑作。毎回様々な事案が取り上げられましたが、中でも第5話「14歳の妊娠 少女が母になる時」は神回と呼ばれました。

14歳の玲奈(山口まゆさん)は妊娠8カ月になるまで気付かずにいた。サクラ(綾野剛さん)は、妊娠を他人事のように語り、頼る人もいない玲奈に子育ては困難だと判断し、養子縁組を支援する団体を訪問。玲奈の元彼・亮(望月歩さん)は父親と共に玲奈と話し合う場に現れる。

「血がつながっているから」というのも一種の幻想、呪いの言葉。実の子供が当てにならないとか、親族同士の骨肉の争いとか山ほどあるのになあ。

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