発達障害者のうつ病予防⑧ 運動しても修行してもストレス耐性はつかない
「マラソンしてるのになんで鬱になるの?」
これは私が実際に言われた言葉です。
世の中には運動や過酷なトレーニングをしている人は精神的に強いという間違った認識を持っている人が少なくないように感じます。
運動やトレーニング、仏教の修行などについてもいえることなのですが、繰り返すことによって一種の耐性のようなものが付き、怪我をしにくくなったり、集中力を保つことができるようになります。
ただ、これはあくまでその運動やトレーニングについての耐性でしかありません。
特に仏教の修行なんかは誤解されやすいのですが、精神的なトレーニングについてもその修行については耐性がつきますが、決してストレス全般に対する耐性は尽きません。特に人間のストレスの根本といってもいい人間関係からくるストレスに関してはほぼ何をやっても耐性はできません。
肉体的にも精神的にもトップアスリートですらうつ病で苦しんでいます。
仏教の中でも過酷を極め、1300年間で2人しか達成していない千日回峰行を万行(達成)した方ですら、修行よりも人間関係の方がつらいと話しています。
ストレス耐性は生まれた際の才能がほとんどであり、その後、急速につくことはほとんどありません。もちろん、忍耐をつけ、一時的に我慢することは可能ですが、それはたまたまだ爆発していない不発弾を抱えているだけで、全然安全じゃありません。
ですので、今うつ病で苦しんでいる方はもちろん、うつ病にはなっていないものの、人間関係で苦しんでいる人は我慢せず、すぐにそのストレスの原因から距離を取ってください。
ストレスの原因は我慢してもあなたがそのストレスになれることはありませんし、なんなら「そんなの気持ちの持ちようだよ」とかわけわからないプレッシャーをかけてきます。
ストレスの原因から逃げることはもしかしたら、学校をやめたり、仕事をやめたりと人生において大きな躓きになるかもしれません。
しかし、そんなのうつ病になって苦しむことに比べれば全然大したことありません。学校はまた入学するか、休学すればいいし、転職先など調べればいくらでもあります。
うつ病になれば、最悪、人生つみます。
人間関係のストレスは慣れるものでも、我慢していれば消えるものでもありません。
我慢して耐えても成長することもなく、確実に脳や精神にダメージを与えていきます。
ストレスで苦しんでいる皆さん。
今すぐそこから逃げてください。