いじめはなくならないが負の心をぶつけない努力はできるはず
●易烊千玺(イーヤンチェンシー)
彼の名前をはじめて知った時、中国人にしては妙に名前が長いと感じた。
易烊千玺(イーヤンチェンシー)。
本名だという。
気になったので意味を調べてみた。
烊(歓迎する)
千玺(「千禧(qiān xǐ)」と同発音=ミレニアム)
「2000年生まれ」というのを示す名前だったのか。
日本でいうところの「二千花(にちか)」的な名前と一緒のニュアンスととった。
一発で覚えた。
ファーストインプレッションはそこだった。
その後、イーヤンチェンシーの名前はポツポツみかけるようになる。
「あ、あの名前の長い彼」
名前の長い彼は、歌やダンス、俳優業にと様々な分野で才能を開花させていったみたいだ。
イーヤンチェンシーをはっきり意識したのは、北京オリンピックPRソング《一起向未来》でだった。
彼が中国の人気芸能人になっていたのは知っていた。
しかし、イメージしていたものと違うのだ。
ううーん?
あれ?
が正直な感想だった。
MVには普段の50%減ぐらいの彼が映っていたから。
正直面食らった。
素材が良いのにもったいない、と。
彼の歌声やふっと見せる目の鋭さは他の芸能人とは一線を画している。
眼光の鋭い人というのは「なにか持っている」のだ。
鉛筆画作成に向けリサーチを開始した。
●中国の大学入試といじめを取り扱った《少年の君》
ワタシは絵を描く前、必ずモデルが動いている姿を頭に焼き付ける。
今回もイーヤンチェンシー関連の動画をいくつか視聴し、彼のイメージを掴んでいった。
特に印象に残ったのは《少年の君》のイーヤンチェンシーだった。
過去記事で何度も書いているが、中国の入試というのは過酷だ。
その中でもちろん問題も生まれる。
《少年の君》は社会問題を炙り出した作品だった。
メイキング(日本語字幕)には共演者からのイーヤンチェンシーに対する想いや印象が綴られていた。
たった5分の映像でこれほど人を引き込む人がいるのだろうか。
久しぶりだ。
映像を観て涙を流したのは。
彼のことはほぼ知らない。
彼は眼ですべてを訴え、眼で表現し、眼で成し遂げる人なのはわかった。
絵を描くワタシにはそれで充分。
彼の1秒の感情が伝われば充分。
人の心は常に変わる。
変わるからこそあてにはならない。
が、作り出した作品というのは残る。
その時残したものは実績であり過去だ。
監督が発した言葉が印象に残ったので記しておく。
中国語がわからないから
とか
中国に興味がないから
とか
中国って遅れているんでしょう?
などと思っている人は非常にもったいないと思っている。
良いものは国境も言語も超えてくる。
それを知るか知らないかで世界に対する見方も変わってくるから。
今回、イーヤンチェンシーを描けて良かった。
良い目をした青年だった。
楽しいのもスキだが、鋭いのもスキ。
文章も絵もなんでもそう。
色々あってワタシ。
これはワタシだけじゃない。
みんなそうだよね。
●You Tubeに制作過程UP中
制作過程はYou TubeにUPしています。
今回は一発でいけました。
何度も失敗してできたのはこちら^^。
色々あります。
色々あるのが人生です。